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栄通記

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2013年 03月 21日

1982)②「札幌大谷大学短期大学部+芸術学部美術学科 選抜展(Ⅱ期)」 時計台 終了3月11日(月)~3月16日(土)

札幌大谷大学短期大学部
       +
芸術学部美術学科

      選抜展 Ⅱ期
  
        


 Ⅰ期:2013年3月4日(月)~3月9日(土)
          油彩 日本画 版画 彫刻 

 Ⅱ期:2013年3月11日(月)~3月16日(土)
          グラフィックデザイン 情報デザイン 写真 映像 

 会場:時計台ギャラリー Ⅰ期 2階ABC室 Ⅱ期 2階AB室 
      中央区北1西3 
       札幌時計台文化会館
      (中通り南向き)
     電話(011)241-1831

 時間: 10:00~18:00 
      (最終日は~16:30まで。)

ーーーーーーーーーーーーーーーーー(3.16)


1979番①の続き。
 (以下、敬称は省略させて頂きます。)


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 B室は映像と写真だ。

 今展で一番興味が惹かれたのは、「ロードアート公開制作」の撮影映像だ。
 当大学美術科の学生が旧北海道庁の前で絵画(アニメーション)の公開制作をした。もちろん、その筋の文化事業の一環でだ。ただ描くのでは芸がないから、ホタテチョークだ。養殖ホタテの貝殻は、困りものの産業廃棄物だ。あ~ホタテ、泣けてくる!
 その制作シーンを定点撮りの手法で映像として記録した。二日間の作業風景を、夜のシーンを交えながら早送りでドンドン進んでいく。出来上がりの貝殻模様の画中で飛んで跳ねては遊ぶ、最後はブラシで消していく、あたかも描き終えたシーンから逆回しのようにして絵が消えていく、そしてエンド。
 映像もスピーディーでこちらに考える暇を与えず、一気一気の押し出し一本勝ちだ。さらに良いことは絵画や映像の学生、いろんな人の関わりが自然に無理なく反映されていて、記録を超えた立派な映像作品になっていた。

 学校事業の共同作業、当たり前のことなのだが、意外にこういう形で見る機会が少ない。「現代美術の最先端」では無いが、よろしく伴走している。

 以下、何枚か写真を載せます。



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 暗くなっても絵を描いている。


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 明るい時にもうずくまって絵を描いている。探しものをしているみたい。


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 出来上がり!


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 人が貝の上で飛び跳ねている。次から次へと蝶々のように人が現れては消えて遊んでいた。


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 イベントは終了。ぱっぱぱっぱと余韻もなく消されていく。進入禁止の黄色いテープ、清掃作業は危険だから。そう、さっきまであったものが無くなるのだから、これほど危険なことはない。


  ※※※※※※※※※※

 
 他には、やはり共同作業の「TEREVISION]も面白かった。

 家に帰って、さ~テレビだ。が、テレビを見ているとテレビの中に閉じこめられた。そのテレビを別の人が見ることになる。おそらく、閉じこめられた人の友人だろう。テレビの中では、その人が生き死にのかかったドタバタ劇、テレビを見る心配顔の友人、なかなかの名演技だ。テレビの中という「劇中劇」、演技、音楽、美術背景などなど、しっかりした総合映像で、しかも引き込まれて楽しかった。
 ところで、その結末は?7分の映像、最後まで見なかった、ゴメン!以下、簡単に載せます。


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 自宅に帰り・・・早速テレビに向かう。


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 テレビ操作をしていたら、その人はテレビに吸収されてしまった。


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 テレビの中でその人は、「ここは何処?オレはどうしたの?」と驚く様子。そしてピストル混じりのドタバタ劇が続く・・・。


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 テレビの中はいろいろ場面が急展開。だって、それがチャンネルというものだ。


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 自分だけの世界だ。綺麗だ。


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 さて、その人は何処に行くのでしょう?どうなるのでしょう?


   ※※※※※※※※※※


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     ↑:以上、「『オペラ、フィガロの結婚』ドキュメント」から。

 大谷の音楽家がフィガロを演じる。その練習風景や、講演当日の舞台裏、講演様子の映像。
 前半、中盤はいいのだが、肝心の公演映像が、遠景一本撮りでなんの工夫もなく良くなかった。テレビ放送ののカメラマンになりきって俳優に追っかける、演技の迫力を編集で再構成する、そういう努力が一切無かった。舞台裏のカメラ撮りなど初々しいものがあって良かったのに残念だ。

 上の写真は、舞台の始まる前の、俳優の不安と緊張の隠し撮り。緊張感がなかなか可愛いくいじらしい。


  ※※※※※※※※※※


 写真紹介に移ります。

 ただ今勉強中、そんな感じだ。でも、作品が大きいのがいい。ポスターのようにも見えるが、大きな作品をどっしり目の前にして、自分自身と対話をする、そこがいい。



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     ↑:写真映像3年 細田雅莉、「mirry」・白黒写真 106×83㎝。


 昭和レトロの味わいだ。ナルシズムは美男美女にはよく似合う。映画とか何かの広告に使いたい。それにしてもこのうっとり顔、アマチュア・モデルならではだ。そこをしっかり撮影者は捉えている。



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     ↑:ともに、写真映像3年 松原佑子。左から、「生」・カラー 1410×112㎝。「存」・白黒 106×80㎝。


 映像的な物語写真だ。
 左の首吊り女性、靴下が自殺するにはドン臭い。何ともそぐわないと思いきいや、「存」という作品では靴下が象徴的な小道具として存在感を発揮している。ドン臭いが、どうしてもゴテゴテの靴下が必要だったのだろう。
 「生と死」を見つめる意欲に感心した。ドンドンと肉薄して、いろいろと試みて、その作品を見せて下さい。



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          ↑:映像写真3年 山田千種、「ぽロポろ」・カラー 112×1410㎝。



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          ↑:写真映像3年 高井奈々、「an illusion」・カラー 112×1410㎝。


 映画のワン・シーンのよう。しかも、魅入らせるというより、物語のイントロ、あるいはツナギといった感覚だ。もっとこの空間に拘った姿勢、ただならぬ意味があるとか、愛が満ちるとか、そういう「一枚の写真」の持つ力もあればと思った。



 ほとんどの作品が映像、あるいは何かの物語のイントロのようだ。映像も学んでいるからそうなるのだろう。それはそれで良い。慣れていないこちらの心構えの問題だ。


 

by sakaidoori | 2013-03-21 23:12 | 時計台


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