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栄通記

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2013年 03月 18日

1978)「佐藤菜摘 展 (らいらっく新鋭展)」 道銀らいらっく 3月11日(月)~3月16日(土)

 

佐藤菜摘 展 (らいらっく新鋭展)    


 会場:らいらっく・ぎゃらりい
     中央区大通西4丁目
      北海道銀行本店ビル 1F
      (大通公園の南側、北東角地。)
     電話(011)233-1029

 会期:2013年3月11日(月)~3月16日(土) 
 休み:日曜・祝日(定休日)
 時間:10:00~17:00
     (初日は、12:00~から。最終日は、~16:00まで)

 主催:(財)道銀文化財団

 【参加作家】
 
 浜地彩   1月21日(月)~1月26日(土)
 佐藤仁敬  1月28日(月)~2月2日(土)
 宮地明人  2月4日(月)~2月9日(土)
 武田志麻  2月12日(月)~2月16日(土)
 あやせちめ 2月18日(月)~2月23日(土)
 千葉美香  2月25日(月)~3月2日(土)
 門間暢子  3月4日(月)~3月19日(土) 
 佐藤菜摘  3月11日(月)~3月16日(土)
  (上掲8名のリレー展)


ーーーーーーーーーーーーーーー(3.16)

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 とうとう道銀らいらっく新鋭展も今回で終了だ。全道展推薦作家の前半はほとんどパスしてしまった。これではイカンと反省し、後半は全部見た。道展推薦作家ばかりで、いずれも本当に若かった。高校生、大学生でしかも女性ばかりだ。何やら似た雰囲気が続いてしまった。栄通記愛読者の方々はどんなイメージを持たれただろうか?



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 (以下、敬称は省略させて頂きます。)


 これだけピンクが続くと迫力がある。「ピンクが可愛いって!それ以上よ」

 さて、最後の佐藤菜摘。薄赤やピンクに黄色に緑と、いかにも若々しい色の連発だ。女の子女の子という色だ。そこに、バクのような夢食い生き物が棲んでいる。バクは自画像でもあろう。綺麗にかわいく、でも、「あちきは怒ってるぞ~、睨んでいるぞ~」。そんなひねくれ顔だ。


 最新作から載せます。大きな絵画とドローイング群だ。ローイング-イング作品は今展でのもので、もっともホットな最新作だ。


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     ↑:「手紙」2013年。


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 「自分」を挟んで色の世界とモノトーンの世界。「自分」はまるまるとして小太り、フワフワとしてどこにでも神出鬼没だ、融通無碍のお化けのマ~ルのようだ。とんがり目で子憎たらしいが、かわいいものだ。

 絵画にはほとんど黒い部分がない。黒が嫌いだからではないだろう。ドローイングは黒でなりたっている。
 佐藤菜摘は、絵の深みを問題にする。そして、自作に対して大いに不満がる。「絵の深み」、おそらく彼女の場合は色を言っているのだろう。それがマチエールなのか、発色なのか、色の組み合わせなのか、流れなのか、そのへんの微妙な問題は僕にはわからない。単純に、女の子心を明るくしっかり描いていると思っている。それで良しとして見ている。ピンク系を衒いなく使うのだ、強く発散させれば、見る方は参ってしまう。

 ただ、深みを持たせろうと思えば、黒を微妙に配したらいいのではと思う。だが、彼女は意図的なのかどうか、黒を絵の中に持ち込まない。黒無しで明るさ一本で深みを追究しようとする。

 その深み追究は精神性を絵に込めようとするものなのか?あるいは、もっともっと明るく明るく、という至上の楽園にいたる道なのか?あるいは、明るい絵だが、青春という淀みを露わにさせたいのか?


 この会場は狭い。大作向きの場ではない。遠くから余韻を味わうことはできない。が、近くでムンムンと画家を感じるにはもってつけだ。そこで佐藤菜摘は明るく明るくニューヨークの屋根裏を表現していた。生理漂う情熱空間だった。



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          ↑:「まゆ」・2013年。


 他の絵に比べれば塗りが浅い感じだ。もっと描くのかもしれない。
 彼女は絵に黒味が少ない。代わりに「白」が多い。他の色と白の関わりが重要になるのかもしれない。
 それと、白と言えば雪だ。雪のボリューム感だ。秋田出身の人だ。白に雪はあるのだろうか?



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     ↑:「散歩」・2013年。



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          ↑:「まどろもり」・2012年。


 今年の「道展U-21」のポスター原画だ。目にした人も多いだろう。



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          ↑:「メリーランド」・2011年。


 確かに平面的な色味だ。深みはないかもしれないが、筆跡を残さず、画材を厚く残すこともなく、色で圧倒する意気込みがある。一心不乱で、「これっかない」という情熱だ。若さから生まれいずるものがある。これはこれで深い絵だ。



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by sakaidoori | 2013-03-18 10:00 | 道銀・らいらっく


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