白石区在住の樋口雅山房の新春書き初めです。
白石区区民センターに毎年寄贈されているもので、今年は「松寿万歳」。誠に新年にふさわしく、お目出たい言葉だ。松の木がいつも命ある緑を抱えるように、いついつまでも長生きし、富み栄えよと言祝いでいる。
今年は巳年だからヘビだ。白抜きに描かれたヘビは白蛇の意か。白馬にしろ、白がつけば何かと霊験あらたかなものだ。白き蛇の力で、松の力と重なり、永久に八千代に栄えなん、ということだろう。もっとも、「白」の意力はプラスだけではない。力が過ぎて人の世界に害を及ぼす時がある。その辺は適当に蛇に言祝いで良い方向にお力をもらうことにしよう。
愛嬌のある楽しい絵だ。いつもは絵は付け足しの雅山房・寄贈書だが、絵描きの勢いだ。松と蛇に書家自身が期するものがあるのだろう。
「寿」の字が、どこか流れから外れている感じだ。力感とダンス・ムードとギクシャク感がまぜこぜになって迫ってくる。
新年の挨拶が遅れました。今さら「謹賀新年」とは言いにくい。「寒中見舞い」です。今年も心躍る歳でありたいと思う。皆さんもお体に留意して、良き日々をお過ごし下さい。