栄通記

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2013年 02月 19日

1933) 「はしどい展 第50回」 コンチネンタル 終了 2月12日(火)~2月17日(日)

はしどい展 第50回      

    
 会場:コンチネンタル・ギャラリー  
      南1条西11丁目 コンチネンタルビル・B1F
      (西11丁目通の西側)
      電話(011)221-0488

 会期:2013年2月12日(火)~2月17日(日)
 時間:10:00~18:00
     (最終日は、~15:30まで) 

 ※ 50回特別展示として、過去の美術部の学生美術全道展における受賞作品を展示予定 

ーーーーーーーーーーーーーーーーー(2.16)


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     ↑:(全て、高2・浅井菫。)


 俄然、気を吐いている浅井薫だ。「只今製作中!」、もある。かっこいー。本人も居たので、そのムードも知ったが、何とも頼もしい学生だった。臆することなく受け応え、直向きに絵画道を邁進している、そんな真剣な人だった。
 左端の「只今製作中」の「未完成作品」、今年の学生全道展に出品予定だ。ずいぶん先の話で、1割しか出来ていないとのこと。実際、完成スケッチを見せてもらったが、中央が流線型の渦巻き模様の都会風景になっていて、現在の水平線と直線による焦点指向の構図とは随分と違っていた。
 大作を描いている関係かもしれないが、全体的視野で物事を見つめている感じだ。楽しい気分をストレートに表現しての楽しみ方とはちょっと違うようだ。自分を取り巻いている巨大社会、とか、広い空間ありき、だ。大きな社会と格闘している浅井薫であった。


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          ↑:高1年次製作 浅井菫、「破壊都市計画」・一昨年の学生全道展で優秀賞。


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     ↑:左側 高校2年 浅井薫、「当否概念」・F30号 高文連全道 優秀賞。
     ↑:右側 浅井薫、「ブランコ」。


 ギラギラするものを感じませんか。社会に対して、誰かに対して物申したい、そんな強い意志を感じた。



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          ↑:高2 小林美優、「不幸のその先」。


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          ↑:高2 小林美優、「鳩の朝食」。


 とにかく強くて元気の良い色を出す学生だ。マティス張りの色合いと、ゴッホ風の情動色、そんな巨匠二人を重ねたような画風だ。



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          ↑:高2 竹本真理、「心の中の図」。


 絵としてはまだまだ描き足りない感じだが、「窓」の多さは意外な効果を出していた。ガラスやガラス枠、それに四角い窓やドア、何も描かれていない廊下も直線で区切られていて、四角い模様がたくさんできている。いたるところに描き足りない「窓」がある。長く見ていると、その四角の窓や模様が「不思議の国のアリス」に向かうような錯覚を覚える。何かが絵画の裏側に「存在」するような気になってしまった。

 もちろん、そんなことを竹本真理は意識をしていない。ただ、それらの四角の一つ一つが、絵を描くためのキャンバスであって、何かが描かれる為に絵画の中にあるだけだ。その窓の一つ一つが竹本真理の心模様だ。

 やはりこの絵は不思議だ。全体に迫力不足の統一感があることと、学生という拙さがその不思議さを隠してはいる。が、竹本真里が目指したことを、描かれたことではなくて、絵画という容器で見つめ直したならば、現代的表現が幾重にも拡がるのでは。何も無き世界で、無数の窓のみが静かにこだまする、それはえも言えぬ不気味さを秘めている。


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          ↑:高2 村上七彩、「限界思考」。


 ちょとタイトルは意味不明。単に、頭の大きなダルマさんが不安定に楽しくよろめいている風情に見えた。強い背景色と重なり、あどけなさやユーモラスさが倍増していた。



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          ↑:中2 五十嵐千夏、「進化」・F50号 道展U21奨励賞。


 重厚で構築的な作品だ。それにしても中学2年生だ。この絵のように逞しく成長して欲しい。



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          ↑:高2 柳沢愛美、「飽和都市」。


 建物が好きな柳沢愛美だ。どの建物も可愛いものだ。「飽和都市」、だから皆が集まって楽しそうだ。我が家も仲間に入りたい。



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          ↑:高2 福士綾菜、「玄関」。


 玄関、それは家族そのものでしょう。そして、一つ一つの靴が可愛く見えたのでしょう。小奇麗で几帳面に
玄関の全てにチャレンジ!可愛い愛情が注がれて、それはいじらしくて良いのだが、ちょっと玄関に距離を置き過ぎのようだ。眺める愛情も良いが、手に抱えたくなる愛情も見たいものだ。




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by sakaidoori | 2013-02-19 23:17 | コンチネンタル


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