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栄通記

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2012年 12月 09日

1908) 「堺麻那 [Autofiction]」 JRタワーARTBOX 12月1日(土)~2月28日(金)

  
堺麻那  

    [Autofiction
     
  

 会場:JR札幌駅東コンコース・JRタワーARTBOX
      中央区JR札幌駅構内
      (地上東コンコースの西壁面。東改札口の南側)
      問合せ・JRタワー展望室アートチーム
          電話(011)209-5075

 日程:2012年12月1日(土)~2月28日(金)
     (会期中無休)
 時間:8:00~22:00
      (最終日は、~20:00まで)

ーーーーーーーーーーーーーーー(12.8)

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 左側、二本の柱の間で、人影になって小さく見える。


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     ↑:①。


 「札幌駅アート・ボックス展」、今展に対しては明快な楽しみ方をしている。「どれだけ目立つか」だ。廻りは一流デザイナーによる商業用デザイン空間で満たされている。それらに対して作品がどれだけの輝きがあるかを見ている。特に理念的主張をした作品の時には、まわりの機能性、商業性、刹那性に対してどれだけの存在感を示しているかを見ている。

 今作、単純に見づらかった。見づらさを逆手にとって、意外性があればいいのだが、残念だがそうは見えなかった。作家の真面目ではあるが、あまりに理念的主張は、雑踏の中で魅入らせて鑑賞させるにはチョット不具合のようだった。

 作品はプラスチック板の版画作品が10㎝ほどの距離を離して3枚ぶら下げられている。①の写真の右側をを見ると、板の端が見えると思う。版画作品そのものも写真などの転写で構成されているために、重なった映像みたいで不鮮明だ。その上に更に同じよう版画作品が重ねられているから、見にくいことこの上ない。

 もっとも、この「見にくさ」は作家の意図だから当然といえばそれっきりのことだ。
 作家の主張や意図はこうだ。人が認めた外の世界は一つの完結したものだと思いこんでいる。が、さまざまな情報の「積み重なり」によって、あやふやな存在として「自分の中に在る」ものだ。その、「積もり重なる外の情報と、それに寄って立つ人の認知世界を問い直す」ということが今展のテーマだからだ。現代人の認知世界の虚構性を暴き出し、「我々とは何か?世界とは何か?」を見つめているのだ。

 その志は素晴らしい。商業世界に囲まれて、それに物申す姿勢も若者らしくて好感が持てる。「訳がわかんない!だって見ずらいもん」と言われても、「わたしゃ世界を見づらいもんだと感じているんだもん、わかってよ」ということなのだろう。その姿勢を貫いて、「見づらいから、グッと心に響いたよ」と言われる作品を見せて欲しい。できれば駅の構内をつぶすような大きさで。



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   1987年 北海道北見市生まれ
   2008年 札幌高専 卒業
   2012年 札幌市立大学大学院デザイン研究科デザイン専攻 卒業



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by sakaidoori | 2012-12-09 13:12 | JRタワーARTBOX


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