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栄通記

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2012年 12月 03日

1898) 「内藤ゼミ展 (道都大学生&院生8名)」 たぴお 終了11月26日(月)~12月1日(土)

   

内藤ゼミ               
    

 会場:ギャラリーたぴお
      中央区北2条西2丁目・道特会館1F
      (中通りの西側の郵便局のあるビル。)
      電話・林(090)7050-3753

 会期:2012年11月26日(月)~12月1日(土)
 休み:日曜日(定休日)
 時間:11:00~19:00
      (最終日は、~17:00まで)

 【参加作家】
 小笠原さくら 北口香奈子 工藤花純 遠藤千尋 舟橋さと美 松田尚美 山地杏奈 川口巧海 

ーーーーーーーーーーーー(12.1)


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 会場の3分の2は小品、若い女性中心の版画展らしく、それぞれの物語。残りの3分の1ほどはパネルも並べたり、商品即売風なインテリ感覚だ。狭い部屋なので、パネルは余計と思った。それと、インテリ感覚もいいのだが、もっと溢れる若者感覚を出して欲しかった。
 版画作品自体は意外に新鮮で充分楽しめた。なかなか若い方の銅版画展に接する機会が少ない。頑張って欲しいものだ。ただ、作品数は少ない。そもそもが小品ばかりだから、せめて数だけでも多くして、ギラギラ輝く若者心が見たかった。

 作品だけでも全員載せたいと思います。次回は是非是非沢山出品を!!


 
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     ↑:(自作3点を見つめる遠藤千尋さん。)


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     ↑:内藤千尋


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          ↑:遠藤千尋、「雲間から」・リトグラフ。


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          ↑:遠藤千尋、「海底散歩」・リトグラフ。


 小さな世界に一杯一杯詰め込んでは、画面のいろんな所で物語が進んでいく。
 ご本人はいたってノンビルおおらかタイプに見えたが、作品はけっこうガリガリガリガリと、一点集中主義の作風だ。
 せっかく物語を作品化しているのだが、それぞれの物語がたったの1点とは寂しい。物語を暖めすぎて、夢の中で次が消えてしまった感じだ。壁一面を埋める位の「海底散歩」であり、「雲間から」のもう一つの世界にして欲しい。
 ここは一つ、この冬は寝ても覚めても、夢物語に取り付かれて、忘れないうちに、すぐにスケッチだ。そして軽く版下に取り組み、「内藤千尋の物語のはじま~り、はじま~り!!」、宜しくお願いしたい。



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     ↑:舟橋さと美


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     ↑:舟橋さと美。左から、「お菓子の海」・銅版画。「不思議の国のアリス」・リトグラフ。


 少し、色のメリハリが弱い感じだ。そのせいか、視点が定まらなくて、何となく漫然と見てしまった。作品「花」は中心のない作品だから、かえって全体がくっきり見えた。
 「お菓子の海」、個人的には大きな作品で見たい。イチゴを取る手、大きな作品の中でも存在感があるだろう。




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     ↑:山地杏奈


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          ↑:山地杏奈、「アーユルヴェーダ」・銅版画。


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          ↑:山地杏奈、「半年後の頭痛」・銅版画。

 
 丸い形でリズムが大好き、そしてどこか冗談めいた物語だ。




 女性特有の絵空事の物語が続いていく。確かに他愛のないものだが、ただただニコニコしては白黒物語を見続けていった。



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     ↑:川口巧海


 ようやく男性作品だ。川口巧海はメゾチントを得意とする。メゾチント、小さな紙の世界で、色調にこだわる技法だ。とにかく「黒」を魅力的に出せないと話にならない。エッチングの線とは違い、面が勝負だ。


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          ↑:川口巧海、「時の揺籠」・木口木版画。


 メゾチントの面を語ったのに、木口木版画だ。木の木口が版木で、鋭い線を特徴とする。作業的にはメゾチントのように、かなりチマチマしたものだろう。要するに粘着的な仕事が好きなのだ、川口巧海は。しかし、人物はさわやか青年だ。


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     ↑:川口巧海。左側、「貴婦人の黒い香り」・銅版画(非毒性凹版技法によるエッチング、ソフトグランド、アクアチント、エッチング メゾチント) 雁皮刷り。


 とにかく今回はいろんな技法を習得して、作品もたいそうゴチャゴチャしている。「オレはこんなにできるんだぞ~」と言いたいのだ。その心意気、大いに宜しい。


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          ↑:川口巧海、「ニックスの子達は放物線上に散る」・ノントクシック・インタリオ(いろんな技法)。


 かつては日本画的なシンプルな世界だった。今回はすこぶる西洋的だ。
 さ-、ここでまとめて個展だ。技法を見せるもよし、粘着的に色調勝負でも良し、コンセプト重視でも良し、期待しよう。



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     ↑:左右の壁展示が小笠原さくら


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 以上、全て小笠原さくら。「消しゴムハンコによるさわやか包装アレンジ集」という感じ。ハンコも「版」ということだ。
 ちょっと寂しかった。4年生ということで、なかなか精神的に余裕がないのだろう。こういう構成で、部屋一杯運動であったなら。インテリアの勉強にもなっただろう。
 なんてことはない消しゴム模様だが、小さな幸せ感があって、ちょっと良い気分。


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     ↑:北口香奈子。左から、「手」・銅版画。「まち」。



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          ↑:工藤花純


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          ↑:工藤花純。




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          ↑:松田尚美、「思い出に寄り添って」・インテリア模型 そのパネル。



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     ↑:松田尚美。左から、「暖」・銅版画。「迎え」・リトグラフ。


 家庭的雰囲気を画題にする学生だ。ほんのりあったか、がテーマだろう。

by sakaidoori | 2012-12-03 09:27 | たぴお


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