2012年 11月 28日
齋藤洪人×齋藤周 親子展 会場:時計台ギャラリー2階AB室 中央区北1西3 札幌時計台文化会館 (中通り南向き) 電話(011)241-1831 会期:2012年11月12日(月)~11月17日(土) 時間: 10:00~18:00 (最終日は~17:00まで。) ーーーーーーーーーーーーーーーーー(11.17) (以下、敬称は省略させて頂きます。) 1889番①、1890番②の続き。 前回は父親・齋藤洪人氏の山という風景を見た。明るく強く存在する、を旗印にしていた。存在するものに対峙して、大きく心を開いていた。 今回は子息・齋藤周だ。 今展の彼は実に素直だ。心の靄を吹き払って進む青春群像だ。 やはり、齋藤周ワールドは物語として楽しみたい。時は流れ、場は移動し、見る人の感覚も留まることなくどこかへ導かれていく。だから、A室の作品は独立したものかもしれないが、隣り合った作品同士、2点一組として見てしまう。 ![]() ![]() 二つの組作品、タイトルはあまりに似ている。「見るという行為」、「色」、「ざっくりした自然物」が画題だ。非常に具体的世界に思えるが、人物を消したら全くの「抽象画」になってしまう。確かに原風景としては「自然の相」を秘めてはいるが、自然よりも「人」に「女性」に強い思いを抱いている。そして、「人・女性」という存在感よりも、「人との結ばれ」、「抱擁」に全神経が向かい、美的関心(ロマン)が注がれる。だから、「自然」はそれらの舞台、背景、包み込む場として意味を持ち、齋藤周によって料理された抽象世界に突き進んでいく。 自由に料理できる「自然」、それは「母」のようなものかもしれない。背景として、海や丘という自然物として、描かれた女性達が演じる無言劇の場として、絶対的信頼として振る舞っている。彼にとっては「母性」は揺るぎなき存在なのだろう。後はそれに守られての「他人の実在」のみが関心事だ。 絵画空間では女達が安心して振る舞っている。ほとんどの女が後ろ向きだ。それは表情という生臭いものを消したいからかもしれない。「人は好きだが、実在を求めるが、人という存在は描きたくない」。顔は前頭葉を刺激するからロマンには向かない。笑顔を描けばいいのだが、それではキャンバス全体の美の女神が怒るだろう。それに皆なが向こうを向けば、その方向に夢というポケットが産まれるかもしれない。 僕は齋藤周のファンだ。 最近は少年心を卒業して青春群像での若人心を物語にしている。それでも、眼差しとしての少年が、今でも絵画に見え隠れする。実にウブい存在で、「女の子と遊びたい、お姉さん達を見つめていたい、彼女達を見つめているだけで胸がドキドキする、キュンキュン高鳴る・・・」、そんな「少年期」を愛する齋藤周ワールドだから。 以下、B室の作品群です。甘ったるい気分を存分に楽しんで下さい。頑張って多くを載せます。 ![]() ![]() ![]() ![]() もしかしたら、父親に和して、「ピンクのニセコ山」と名付けたかったかもしれない。ちょっと恥ずかしかったのかもしれない。 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]()
by sakaidoori
| 2012-11-28 09:31
| 時計台
|
アバウト
![]() 丸島 均。札幌を中心に美術ギャラリーの感想記、&雑記・紹介。写真は「平間理彩(藤女子大学写真部OG) 『熱帯夜』組作品の一点」。巡回展「それぞれの海.~」出品作品。2018.8.30記。2577)に説明有り。 by sakaidoori カレンダー
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