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栄通記

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2012年 11月 27日

1890)②「齋藤洪人×齋藤周 親子展(齋藤洪人)」 時計台 終了11月12日(月)~11月17日(土)

  

齋藤洪人×齋藤周 親子展   
        

 会場:時計台ギャラリー2階AB室
      中央区北1西3 
       札幌時計台文化会館
      (中通り南向き)
     電話(011)241-1831

 会期:2012年11月12日(月)~11月17日(土)
 時間: 10:00~18:00 
      (最終日は~17:00まで。)

ーーーーーーーーーーーーーーーーー(11.17)

 (以下、敬称は省略させて頂きます。)

 1889番①の続き。

 父親である齋藤洪人作品を掲載します。


1890)②「齋藤洪人×齋藤周 親子展(齋藤洪人)」 時計台 終了11月12日(月)~11月17日(土) _f0126829_17125986.jpg
     ↑:左から、「空沼岳」・30号、「春の羅臼」・30号、「春のニセコ」・S30号。


1890)②「齋藤洪人×齋藤周 親子展(齋藤洪人)」 時計台 終了11月12日(月)~11月17日(土) _f0126829_17131059.jpg
     ↑:左から、「ニセコの春」・油彩 S30号、「秋のニセコ」・S30号、「羅臼岳」・S30号。



1890)②「齋藤洪人×齋藤周 親子展(齋藤洪人)」 時計台 終了11月12日(月)~11月17日(土) _f0126829_17275969.jpg



 山を描く画家だ。
 乱暴とも思える筆跡が重なっている。そこに木々の色や自然という空気を押し込んでいき、一つの塊を生む。その塊が「山」であり、「自然」であり、全ての現象の存在にする。もちろん自身の気迫と自然という生命体とのぶつかり合いの場として絵画が成立しているみたいだ。どこか、がっぷり四つの大相撲を見ている雰囲気だ。

 僕がイメージしていた、「茶系が萌える山容画家・齋藤洪人」とは色味が随分と違う。茶であろうが、青であろうが、緑だろうが、その目指すところは同じだろう。だが、今展は随分と明るく、大胆に振る舞っている。「渋く深く」という老境のイメージを廃して、若さ溢れる姿勢でチャレンジしている。「色に優劣はないのだ、全ての色は自然の中では本質であり、同時に異質であり、抽出された生命体・生命塊だ」、そんな作品が下の写真作品だ。


1890)②「齋藤洪人×齋藤周 親子展(齋藤洪人)」 時計台 終了11月12日(月)~11月17日(土) _f0126829_17521791.jpg
          ↑:「アルの川の春」・P100。


 何て若々しい絵だろう。息子氏に負けずに勝負しているのか?息子氏に「オマエはまだまだ」と叱咤激励しているのか。元気な絵である。
 真ん中のべた塗りのような青い世界には驚く。風景画だから、明瞭に「川」と認知してしまうが、絵画という物質性、観念としての抽象性を見る思いだ。絵画の楽しみの一つである「意外性」を、氏は「抽象・・・無意味性」という表現で実現している。



1890)②「齋藤洪人×齋藤周 親子展(齋藤洪人)」 時計台 終了11月12日(月)~11月17日(土) _f0126829_1883715.jpg
          ↑:「天北の秋」・S60。


 今度は激しい筆跡が緻密な細密描写の様相を呈している。輪郭線などはないのだが、秋深し山容というリアルさや山の存在感は抜群だ。細密風、抽象風と、自在に迫るベテラン画家である。しかも、エネルギッシュだ。



 以下、小品を載せます。


1890)②「齋藤洪人×齋藤周 親子展(齋藤洪人)」 時計台 終了11月12日(月)~11月17日(土) _f0126829_18203124.jpg
1890)②「齋藤洪人×齋藤周 親子展(齋藤洪人)」 時計台 終了11月12日(月)~11月17日(土) _f0126829_1820491.jpg
     ↑:左から、「オプタテシケ山」・0号。「空沼岳」・F3号。



1890)②「齋藤洪人×齋藤周 親子展(齋藤洪人)」 時計台 終了11月12日(月)~11月17日(土) _f0126829_1821616.jpg
          ↑:「春のニセコ」・SM。

by sakaidoori | 2012-11-27 18:46 | 時計台


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