人気ブログランキング | 話題のタグを見る

栄通記

sakaidoori.exblog.jp
ブログトップ
2012年 11月 18日

1870) 「篠木正幸 個展 『カタチあるカタチのないモノ』」 さいとう 終了11月6日(火)~11月11日(日)

  
篠木正幸 個展 

 「カタチあるカタチのないモノ
     


 会場:さいとうギャラリー
     中央区南1条西3丁目1
      ラ・ガレリア5階
      (北東角地。
      1階が日産のショールーム。)
     電話(011)222-3698

 会期:2012年11月6日(火)~11月11日(日)
 休み:月曜日(定休日) 
 時間:10:30~18:30
     (最終日は、~17:30まで)

ーーーーーーーーーーーーーー(11.10)


 初個展ですいんすたれーs。まずは会場の全体を見て下さい。インスタレーション風の作品が今展用の新作。


1870) 「篠木正幸 個展 『カタチあるカタチのないモノ』」 さいとう 終了11月6日(火)~11月11日(日)_f0126829_835319.jpg



1870) 「篠木正幸 個展 『カタチあるカタチのないモノ』」 さいとう 終了11月6日(火)~11月11日(日)_f0126829_8354353.jpg



1870) 「篠木正幸 個展 『カタチあるカタチのないモノ』」 さいとう 終了11月6日(火)~11月11日(日)_f0126829_8355442.jpg



 (以下、敬称は省略させて頂きます。)


 白い小箱に入ったフェルト作品が篠木正幸定番だ。今展の総合タイトルが「カタチあるカタチのないモノ」とある。このネーミングは今展に限らず、氏のこれまでのテーマ(関心事)だろう。そして、今展は初個展だ、そのネーミングのたゆたゆしさの深化、あるいは飛躍が今後の課題なのだろう。

 箱物の作品を何点か載せます。


1870) 「篠木正幸 個展 『カタチあるカタチのないモノ』」 さいとう 終了11月6日(火)~11月11日(日)_f0126829_8474544.jpg

1870) 「篠木正幸 個展 『カタチあるカタチのないモノ』」 さいとう 終了11月6日(火)~11月11日(日)_f0126829_8481130.jpg
     ↑:「待春」。


1870) 「篠木正幸 個展 『カタチあるカタチのないモノ』」 さいとう 終了11月6日(火)~11月11日(日)_f0126829_853104.jpg
1870) 「篠木正幸 個展 『カタチあるカタチのないモノ』」 さいとう 終了11月6日(火)~11月11日(日)_f0126829_8533877.jpg
     ↑:左から、「COLORFUL」、「(?。はるかぜ?)」。


1870) 「篠木正幸 個展 『カタチあるカタチのないモノ』」 さいとう 終了11月6日(火)~11月11日(日)_f0126829_8573885.jpg
1870) 「篠木正幸 個展 『カタチあるカタチのないモノ』」 さいとう 終了11月6日(火)~11月11日(日)_f0126829_8575451.jpg
     ↑:左から、「葦」、「スキキライ」。


 「かたち」の有無、というか変幻自在な可能性に着目しているのか。雲が姿を変えながら漂い移動していく、そういうのをイメージする。同時に、そういう形の造型性以上に、篠木正幸ロマン・詩情とでもいおうか、一人白い世界で夢見る青年でもある。もっと言えば、夢見る入り口に立っている。「夢の中身をこじ開けて見る」という強情さを作家に求めても仕方がないだろう。そう言うタイプのひととも思えない。だが、個展という発表様式は、その姿勢を作家に強要する。「この程度の造型性でいいのか?詩情は充分に伝わっているのか?」等々の、それこそ目に見えぬ言葉が「個展会場」を包む。鑑賞者はただただ見るだけで満足する。発表者は満足と不満足の間を楽しく揺れ動く。

 今回、箱物作品以外にも、静かな意欲作を提示した。床に紙をひいて、糸をドローイングのように這わせている。本来は絨毯感覚で土足可能にしたかったとのことだが、靴で糸がよれるので、一応は土足不可にしてある。


1870) 「篠木正幸 個展 『カタチあるカタチのないモノ』」 さいとう 終了11月6日(火)~11月11日(日)_f0126829_9223216.jpg



1870) 「篠木正幸 個展 『カタチあるカタチのないモノ』」 さいとう 終了11月6日(火)~11月11日(日)_f0126829_9225432.jpg



1870) 「篠木正幸 個展 『カタチあるカタチのないモノ』」 さいとう 終了11月6日(火)~11月11日(日)_f0126829_9231534.jpg


1870) 「篠木正幸 個展 『カタチあるカタチのないモノ』」 さいとう 終了11月6日(火)~11月11日(日)_f0126829_9232571.jpg


1870) 「篠木正幸 個展 『カタチあるカタチのないモノ』」 さいとう 終了11月6日(火)~11月11日(日)_f0126829_9233694.jpg



 もっこりしたウエーブ・ラインを氏は好むだろう。しかし、作品の糸のラインは肉声がかった勢いがあり、そういう意味では「篠木ライン」ではないだろう。その「篠木ライン」らしからぬところが面白い。几帳面に、人の目の付かないところまで磨き上げたい人が、赤裸々な線に、「これはこれで良い」と意外な満足顔でいるのだ。大きな作品を並べてみたこと、そこに意外な美を発見できたこと、そこが今展の最大の収穫かもしれない。


1870) 「篠木正幸 個展 『カタチあるカタチのないモノ』」 さいとう 終了11月6日(火)~11月11日(日)_f0126829_9343838.jpg



1870) 「篠木正幸 個展 『カタチあるカタチのないモノ』」 さいとう 終了11月6日(火)~11月11日(日)_f0126829_9351053.jpg



 壁に直に貼られたフェルト作品だ。装飾作品と言って良いだろう。要するに飾りだ。この装飾性がより一人歩きして、部屋全体を包み込んだらどうなるのだろう。装飾とは似て非なる増殖と圧迫になるかもしれない。あるいは心地良い鑑賞者癒やし空間、語りの場になるかもしれない。さて、作家の視点は?


 「あるない」、「見える見えない」、「におう におわない」という逆説関係に拘る藤木正幸。今展を契機に、一層たゆたゆしく大きく膨らんでいくだろう。



1870) 「篠木正幸 個展 『カタチあるカタチのないモノ』」 さいとう 終了11月6日(火)~11月11日(日)_f0126829_9404580.jpg



1870) 「篠木正幸 個展 『カタチあるカタチのないモノ』」 さいとう 終了11月6日(火)~11月11日(日)_f0126829_9405668.jpg 右側の作品、可愛いものだ。

by sakaidoori | 2012-11-18 09:53 | さいとう


<< 1871)「山田恭代美 展 『...      1869) 「千代田堰堤と鮭」... >>