2012年 11月 05日
霜月 ノーザン アーツ コラボレーション 会場:ギャラリー・門馬 & ANNEX 中央区旭ヶ丘2丁目3-38 (バス停旭ヶ丘高校前近く) 電話(011)562ー1055 会期:前期 ⇒ 2012年11月3日(土)~11月13日(火) 後期 ⇒ 2012年11月16日(金)~11月26日(月) 時間:11:00~19:00 ーーーーーーーーーーーーーー(10.23) ![]() ![]() 多田浩二青年による企画展。 彼は北欧が大好き、美術・芸術が大好き。だから、「多くの日本人に彼らのことを知ってもらいたい、そして互いに交流しあって、もっともっと人生を楽しもうじゃないか・・・」と、この企画展を理解している。本当は彼の主旨を尋ね、しっかりとメッセージを伝えるべきなのだろう。僕は代弁をしない。今後も、形は変わっても、何らかの企画を手がけると思う。そうしてもらいたい。きっと、自分自身で自分のしたいことを文章にしてくれるだろう。彼の肉筆をまとう。 前後半に分かれての展示。前半の今回はフィンランド在住作家が3人、札幌・帯広作家が一人づつ、計5人による展覧会だ。 北欧組は誰一人知らない。作品は郵送の関係で小品中心です。が、これが面白い。彼らから記します。 ![]() ![]() ![]() ![]() 静かな落ち着いた世界。森の生き物が画題のようだけど、精霊と向き合っている。落ち着いた安定した精神性(スピリッチャル)を感じる。 目立つ作品ではないのだが、毎日静かに会話したくなる。 ![]() ![]() ![]() ![]() こういう感覚は欧米人だ。彫りの深い凹版印刷と同じだ。きつく鋭くだ。白い部分も「黒」として見たら、彫りの深さが倍増する。 ①、②の2作品、おびただしい人間が埋め込まれている、僕にはそう見える。他の外国人作家が自然との感応を重要なテーマにしている。彼は完璧な都会派だ。絶対個我を前提として、その重なりと塊で完結した世界(社会)を形成している。色の色調や線の流れなどでリズムやハーモニーも加味されて、深刻さは薄らいでいる。結果として「癒やし」の要素もあるみたいだ。「キツサ」と「柔らかさ」、どちらに主眼があるのだろう?その両方を視野に置いているのかもしれない。「キツイ」が故に「やさしさ」が必要ということか。 ![]() この丸い背中の動物、何だろう?木の精霊か?その表情と仕草がたまらない。愛すべきと言おうか、哀しき存在と言おうか。 とにかく気に入ったので、幾つかのアングルを載せます。 ![]() ![]() ![]() ![]() 子供の玩具としての作品かもしれない。が、木そのものを直に感じさせる触感だ。首などはシラカバをそのまんま使っていて、「木を忘れるな」という、しっかりした主張がある。それを前提にした不可思議な愛玩物だ。 ![]() 木というマリアであり、イコンだろう。やはり、「木」だ。 会場には企画者と作家とのやりとりメッセージが用意されている。それを読めば、より正確に作家に近づくことができる。良い方法だ。が、英語で、しかも小さく書かれていて、僕には読めない。企画者にとっては、あまりに英語が日常語だから、何の違和感もないのだろう。英語の読めない日本人にも「やさしく」と、お願いしたい。 次に、2人の日本人作家です。 (以下、敬称は省略させて頂きます。) ![]() ![]() ![]() 心許ないイタドリによる「枯れ葉女」、だ。 それにしても驚いた。硬派の梅田マサノリが、小穴だらけの枯れ葉を女性のランジェリーに見立てている。いや、女そのものに開眼したみたいだ。赤裸々な官能美ではないのだが、何やら怪しげに迫りたい「梅田マサノリ」、とう顔が見えてくる。氏の変身ぶりと変身願望のような世界に、楽しいやら嬉しいやら驚くやらだ。「生まれかわる梅田マサノリ、その序章」という作品だろう。存在の有り様の新たな追究だ。 ![]() ![]() ![]() 切り絵の工藤 彼女の作品だけ色も沢山あり、影も豊富、広さもありで、大きく見える。もっとワイルド感があれば。他の作家達が省略美、余白美のような所があるから、均整美でまとめたのかもしれない。が、他の作家達は充分にはみ出し部分があり、それを意図している。工藤エリコの場合は、はみ出しを彼女自身が制御しているみたいだ。もったいない。この作品に、にじみ出る破綻があれば、影が更に闇を含めば・・・結局、もっともっと自由に伸びやかに。 そして、グリコのオマケです。 企画者・多田浩二青年です。 ![]() 恐いもの知らずで、やる気満々だ。 「門馬さんは地下鉄からは遠いですが、是非是非見に来て下さい。僕はいつもいるつもりです。どんなことでも聞いて下さい。一緒に楽しみましょう。よろしくお願いします」と、心で言っている。
by sakaidoori
| 2012-11-05 10:42
| 門馬・ANNEX
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![]() 丸島 均。札幌を中心に美術ギャラリーの感想記、&雑記・紹介。写真は「平間理彩(藤女子大学写真部OG) 『熱帯夜』組作品の一点」。巡回展「それぞれの海.~」出品作品。2018.8.30記。2577)に説明有り。 by sakaidoori カレンダー
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