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栄通記

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2012年 11月 04日

1858) 「BLUE -1th」 たぴお 終了10月22日(月)~10月27日(土)


BLUE -1th            
    

 会場:ギャラリーたぴお
      中央区北2条西2丁目・道特会館1F
      (中通りの西側の郵便局のあるビル。)
      電話・林(090)7050-3753

 会期:2012年10月22日(月)~10月27日(土)
 休み:日曜日(定休日)
 時間:11:00~19:00

 【参加作家】
 糸原ムギ 笹岡素子 田中季里 林教司 MIZUHO・・・以上、5名
   
ーーーーーーーーーーーー(10.24)

 「ブルー」をテーマにしたグループ展。
 (以下、敬称は省略させて頂きます。)


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 写真では雰囲気がでていない。実際の会場は青が迫っていて、迫力があった。こういう展示は「個展」では味わえないだろう。個人が「青」というテーマで開いても、今回のような「不統一な統一感」は出せないだろう。
 だから、全体の「青感」なりを突っ込んで書けばいいのだが、それは手に余る。問題として仕舞っておこう。そして、オーソドックスに個々の作品を簡単に記しておこう。


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     ↑:笹岡素子


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 「べろだしチョンマ」といった感じで、だらしなくこちらを挑発しているのか?この、なんとも言えない迫力、生理満点の臭さは何処から来るのだろう?
 その三角形の大きさは不揃いだ。切り口も白味を見せてざっくばらん。垂れ下がる形も不定形で、アンバランス感が漂っている。要するに、どこかなおざりないい加減なムードなのだが、それでいて太い目だけはパッチリさせて、こちらを睨みつけている。乱れた女のたくましさ、だ。
 もっと言えば、この膨らんだ三角袋は、女の性器に見えて仕方がない。饒舌な唇でもある。その場合、目や鼻はないのだ。口あるいは性器に生き物が特化されて、ボンボンと迫ってくる。「凛とした姿」などをあざ笑うようにして、女がそこにある。

 笹岡素子はこの表現をいろいろと試みている。デザイン風な感覚も残しながら、さわやか風に出発したのだが、何とも言えない人間臭さが全面を覆いだした。興味津々だ。どこまで行くのか見守ろう。



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     ↑:田中季里


 あえて全体を解説風に語れば、左側の縦長の絵画は「自画像」だ。足下の四角い小品の並びは、「自己の足跡」だ。そこに、「風景」としての山と空がある。そういう自分を中心としたイメージを明瞭に現すこと、そこに自己の飛躍を賭けているのだろう。小さき自己がしっかり立って、世界を見つめる、関わる・・・その為の心の準備のような作品に思えた。



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     ↑:林教司


 「引き裂かれた自己」あるいは、「引き裂く自己」とでも言おうか。そうではあるが、リズムや構成を楽しんでいる。

 全体の暗さからくる負のイメージを見るか、目をランランと輝かせているたくましさを思うか?
 作家の生理を見るか、絵画の文法を見るか?楽しみも分かれるところだろう。


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     ↑:糸原ムギ、「POOR LAND」。


 糸原ムギ、あっさりとした形態や色に、怨念のような世界を詰め込んでいる作家、と理解している。
 今回、タイトルが赤裸々だ。「貧困王国」。建築現場の足場板を版にしているのか?古めかしさをサラリと流している。この作家特有の持ち味だ。


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     ↑:MIZUHO

 きっと若い作家でしょう。色や形を遊んでいる。気分大きく見れるのが良い。
 「私の好きな世界、青でくくっちゃった。一度したかったの。青のふっくら感、上手く出たかしら?小さな世界と大きな世界との青い会話、聞こえますか?」

by sakaidoori | 2012-11-04 14:03 | たぴお


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