2012年 10月 29日
奔別(ポンベツ) アート・プロジェクト メイン会場:旧住友奔別炭鉱・選炭施設内 石炭積み出しホッパー 三笠市幾春別町 問い合わせ⇒そらち炭鉱の記憶マネジメントセンター 電話(0126)24-9901 メイン会場の期間:2012年9月22日(土)~10月28日(日) ※土日祝のみの13日間 時間:10:00~17:00 料金:無料 主催:NPO法人 炭鉱の記憶推進事業団 協賛:(財)文化芸術による福武地域振興財団 公益法人・太陽北海道地域づくり財団 他 ーーーーーーーーーーーーーーーーーー(10.27) (以下、敬称は省略させて頂きます。) ![]() 札幌市立大学の参加学生達による作品解説。彼女達の左側にある、上遠野敏・「もっと遠く飛ぶために」を語っている。 ![]() こんな感じでホッパー内をだらだらと散策しながら歩いていく。全長100mだ。 ![]() ホッパー内片づけで出てきたゴミを白く塗りつぶしている。 見てもわかるように、炭鉱時代のゴミではない。ここはレールと石炭とトロッコしかなかっただろう。だから、昨日まで使っていた現場ならば、朽ちたところでたいしたゴミは集積しないだろう。だから、人為的巨大造作物が管理されずに放棄されたならば、「人為によってゴミの山になる」、そんなことを言いたいのか。ゴミを隠れて投棄する人の行為を告発したいのか? タイトルはリバーシブルの反対語で「取り返せない、取り消せない」の意だろう。どうしてあまり使わない英語をタイトルにするのだろう?明快な意志と主張とメッセージを持つ作品だ。しかも分かりやすい。なのに、知らない英語だ。いや、知らないのは僕だけで、氏の頭の中は英語が渦巻いているのだろう。 それはともかくとして、社会派冨田哲司であった。 ![]() 「ご安全に」は「1年3組」による作品。当時の炭鉱現場内での合い言葉とのこと。福島や九州の炭鉱では何て言ってたのだろう? 写真で見てもわかるように、上部の四角く区切られた穴から製品石炭が落ちてくるのだろう。下にはレールに並んだトロッコが待ち受けている。石炭の落ちる音や、あれこれのレールのきしむ音で騒然としていただろう。当然、粉塵も凄いはずだ。構内は無人に近いはずだ。まさしく重厚長大な近代産業の喧噪さ力強さだ。無人とは言ったが、オペレータなどの作業員も適当にいただろう。その時の話が聞きたいものだ。 ![]() その石炭の落ちる姿と音を作品化したのが、高橋喜代史・「ホッパー・サウンド」だ。彼らしい、児童的な笑いとふざけ心と、どこか生真面目な作品だ。生真面目なところに冷や汗というか、センチな気分のにじみ出ている時の作品は好ましい。大きくしたい意欲とは裏腹に、小さくたたずむ作家を感じるから。 そんな氏の大きさ、小ささを感じていたら、本当に小さな作品があった。 ![]() ![]() 高橋喜代史の小さきセンチメンタリズムだ。ロマンティシズムと言ってもいい。 欧米のモダン・アート作家のパロディーを氏は多く手がけている。それはそれで良いとはおもうが、こういう人間・高橋の涙と笑いのほのぼのとした小市民的「幸せ」感情が作品ににじみ出たら、と思うことしばしであった。そういうのが見れて、僕自身大いに幸せ気分に浸ることができた。 ![]() おー、ケンショーだ。ヌードだ。女の裸だ。 「何で、ここにヌードがあるの?」と聞かれたら、 何の意味もない。ケンショーはここにヌードを置きたかったのだ。しかも大きく大きく目立つように。「ケンショーがここに来た」という証拠だ。「誰もがここに来た証を刻めばいい。オレは暗きヌードを並べるのだ。美しいとか美しくないとか、この場に合うとか合わないとか、そんなことはどうでもいいのだ。オレはヌードのケンショーだから」 おー、強きケンショーを見てしまった。 ![]() アイパッドをかざして、連続写真という映像を見る作品。ではツー・ショット紹介します。 ![]() ![]() 当日は決行映像によるリアル感を楽しんだのだが、こういう載せ方をしたら、女学生の変化を楽しんでいるみたい。 ④に続きたいのですが・・・。
by sakaidoori
| 2012-10-29 11:26
| [三笠]
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![]() 丸島 均。札幌を中心に美術ギャラリーの感想記、&雑記・紹介。写真は「平間理彩(藤女子大学写真部OG) 『熱帯夜』組作品の一点」。巡回展「それぞれの海.~」出品作品。2018.8.30記。2577)に説明有り。 by sakaidoori カレンダー
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