無事仙台に付いた。どこに行こうか?出口には目立った標識もなく少し思案。とりあえず進路を左に向けた。
キリンビールの工場が見えた。ここの資材が津波で押し流されるのをテレビで見た。通りすがる目には異常は何もない。
海岸の方面に向かって「海洋公園」という標識がある。見晴らしの良い所があるかもしれない。そちらを目指したが、公園にはたどり着かない。仕方なく脇道に入る。荒れ地がかった所を通ると、学校らしい建物が見え、被災地が目の前に拡がった。
↑:(上の地図の①)
仙台市立中野小学校
先ほどまでの旅行気分が吹っ飛んでしまった。一気に見ることに集中する。
小学校がある。おそらくこの辺は海岸を埋め立てた新興住宅街だったのだろう。建物の基礎の残骸が区画にそって沢山ある。多くは解体されたのだろう。それでもまだらに家屋が無惨な姿をさらして立っている。震災後1年半が過ぎた。建物の持ち主と連絡が取れないのだろうか?仙台の街の裏側と言っても、直ぐ近くだ。大都市の直ぐ傍なのにまだまだ撤去作業も充分ではないようだ。
ぶらぶらと歩いた。1時間ぐらいか。
近くに土手があり、そこからの景色だ。左側の向こうが海だろう。川が流れている。恐らく、この辺は埋め立て地を直線に近い形態で流れているのだろう。
↑:(上の地図の左側の②地点。)
遠くに同じような建物が見える。多分、人は住んではいないだろう。学校近くに車を止めて北向に歩いた。北に行けば行くほど家屋が密集している。あのアパートのような建物辺りは民家で一杯なのだろう。恐らく全て津波に飲み込まれたのだろう。
真ん中の白い車が我が愛車、その奥に見えるのが小学校。元に戻った。