1841) 「中村理紗・個展 sepia」 ﾄ･ｵﾝ･ｶﾌｪ 終了10月9日（火）～10月21日（日）

　　
中村理紗・個展　

　　　sepia 　　
　

　会場：TO OV ｃａｆｅ（ト・オン・カフエ）
　　　 　　中央区南９西３-１-１
　　　　　　　マジソンハイツ１Ｆ
　　　　　　（地下鉄中島公園駅下車。
　　　　　　北東に徒歩２分。北東角地。）
　　　　　電話（０１１）２９９ー６３８０

　会期：2012年10月9日（火）～10月21日（日）
　休み：会期中無休
　時間：１０：３０～２２：００
　　　　（日曜日は、１０：３０～２０：００。最終日は、～２０：００まで））
　電話：（０１１）２９９－６３８０

ーーーーーーーーーーーーーーー（10.2）














　すっきりとした展示だ。
　昨春、道都大学を卒業。中嶋ゼミでシルクスクリーンを学んだ若き女性だ。
　　　

　学生時代の画題や画面構成と、基本的には同じだ。モチーフの基本は自分に通じる「女の子」だ。女の子のみを大きく描く。時には動物なども女の子に絡んでくるが、それは心を許せる「お友達」だ。女の子の延長上にあるものだ。

　学生時代に、「箱入り娘展」というタイトルで女学生３人展を開いた。「箱入り娘」を全面に出す作品群ではなかったが、楽しむ女の子心や成長する不安などが制作姿勢にあっただろう。それを前提にした展覧会だったと思う。
　画題は今も同じだから、以前の女の子気分の楽しみや不安はあるだろう。
　最近の傾向として、黒をベースにして作品に深みを与え、物語性を深めている。この「女の子気分の　楽しさー不安ー深み」が三角関係のようにして、中村理紗・物語を育んでいる。

　今展の作品、暗黒色（セピア）はダーマトグラフによるものだ。ダーマトグラフ、紐鉛筆とも皮膚鉛筆とも言われている。極太のゴワゴワした色仕上がりになる。ということは、ダーマトグラフ作品は線描の肉筆画ということになる。　


　「女の子」に拘る中村理紗。当人は充分に妙齢な女性ではあるが、絵画表現とは見た目とは異なる自己の反映だろう。作品に、自己探求に模索過程の人だ。その姿勢は不器用とも、愚直とも、実直ともいえよう。直向きな人だ。

　以下、ダーマトグラフによる暗き真摯さ、女の子の視線、表情を楽しんで下さい。

　

　　　　　　　　　　↑：「予想でしかない」・ダーマトグラフ。


　　　　　　　　　　↑：「心持ち一つ」・ダーマトグラフ。


　　　　　　　　　　↑：「あと２０年早く生まれよう」・ダーマトグラフ アクリル絵具。


　　　　　　　　　　↑：「もう少しで帰ってくるよ」・ダーマトグラフ。


　　　　　　　　　　↑：「あなたにしか似合わない」・ダーマトグラフ。


　　　　　↑：左側、「その時が来るまでは」・ダーマトグラフ。
　　　　　↑：右側、「優しい使命」・ダーマトグラフ アクリル絵具 色鉛筆。



　　　　　↑：左側、「おたがいさま」・シルクスクリーン。
　　　　　↑：右側、「心配にも配慮が必要」・シルクスクリーン。