栄通記

sakaidoori.exblog.jp
ブログトップ | ログイン
2012年 10月 17日

1831)④「日常の冒険 -日本の若手作家たち(石倉美萌菜の場合) vol.3」 500m 終了5月12日(土)~7月27日(金)

1831)④「日常の冒険 -日本の若手作家たち(石倉美萌菜の場合) vol.3」 500m 終了5月12日(土)~7月27日(金) _f0126829_9421539.jpg







○ vol.3 日常の冒険 

  ー日本の若手作家たちー
 


1831)④「日常の冒険 -日本の若手作家たち(石倉美萌菜の場合) vol.3」 500m 終了5月12日(土)~7月27日(金) _f0126829_9425795.jpg

 会場:500m美術館
      地下鉄東西線コンコース、
      (「地下鉄バスセンター前駅」から、
       「大通駅」に向かっての約500m。)
     
 会期:2012年5月12日(土)~7月27日(金)  
 休み:無し(年中無休)
 時間:7:00~22:30(照明点灯時間?)



 参加作家:
 今村遼佑(京都府生) 今村育子(札幌市生) 山本聖子(京都府生) 進藤冬華(札幌市) 西田卓司(札幌市) 藤倉翼(北広島市) 田中巧起(栃木県) 石倉美萌菜(札幌市) 狩野哲朗(仙台市) 鈴木悠哉(福島県福島市) 清治拓真(新潟)


ーーーーーーーーーーーーーーーー(5.31)

 11名の作品展。
 1783)①、1786②番の続き。(以下、敬称は省略させて頂きます。)


石倉美萌菜の場合


 現在、CAI02で石倉美萌菜個展が開かれている。彼女特有の勢いは影をひそめている。無手勝流の手法は相変わらずだが、何とも物足りない。が、今の彼女の心境を見るには良い機会かもしれない。
 その個展を語るつもりだが、その前に既に終わった企画グループ展のでの作品紹介を先にします。
 (今展は既に終了しました。現在の500m美術館は過剰をテーマにした展覧会です。)


1831)④「日常の冒険 -日本の若手作家たち(石倉美萌菜の場合) vol.3」 500m 終了5月12日(土)~7月27日(金) _f0126829_13434885.jpg
     ↑:「(無題)」・2012年3月~ 50×1100㎝ スチレンボード 新聞紙 コピー用紙 アクリル絵具ほか。


1831)④「日常の冒険 -日本の若手作家たち(石倉美萌菜の場合) vol.3」 500m 終了5月12日(土)~7月27日(金) _f0126829_13442228.jpg
     ↑:(3月11日 63.4㎏。)


1831)④「日常の冒険 -日本の若手作家たち(石倉美萌菜の場合) vol.3」 500m 終了5月12日(土)~7月27日(金) _f0126829_13471128.jpg
     ↑:(3月18日 63.2㎏。)


1831)④「日常の冒険 -日本の若手作家たち(石倉美萌菜の場合) vol.3」 500m 終了5月12日(土)~7月27日(金) _f0126829_13493089.jpg
     ↑:(4月22日 60.0㎏。)


1831)④「日常の冒険 -日本の若手作家たち(石倉美萌菜の場合) vol.3」 500m 終了5月12日(土)~7月27日(金) _f0126829_13534381.jpg
     ↑:(5月5日 59.4㎏)


 昨年の震災関係の新聞切り抜きをベタベタと貼り、震災以降の作家の体重を棒グラフにしている。肌着スタイルの横向き人物像も適当に配して、見た目の単調さをカバーしている。何より絵画作品らしくなった。日々の食事メニューなどのメモもある、作品の味付けだ。
 震災という非日常、それを伝える新聞の日常、それらとは関係なく進む体重という日常、それらは交差することなく、それでも「交させたい」という意志、だが積極的意志をひとまずは棚上げにした作品だ。

 良い作品だと思う。単純で分かりやすいのが良い。新聞のベタベタ貼りなどぞんざいだが、事件に」対する未消化な作家自身をストレートに表現していて好ましい。怒るでもなく、祈るでもなく・・・そういう知的な石倉美萌菜を感じる。

 が、妄想、破廉恥、男欲しいの石倉美萌菜がこれでは寂しい。今展の会場は札幌市公認の地下空間だ。得意のくだらない精神、妄想丼で発表するのを意図的に避けたと思った。そういう計算打開態度は宜しくない。もっともっと「石倉美萌菜」らしい作品を期待してしまった。それにしても、場によって極端に表現を替えるほど彼女は器用なのだろうか?そもそも妄想雰囲気の無いのはどうしたことか?震災という事件が官能を麻痺させてしまったのだろうか?


 以上が会場で思ったことだ。
 CAI02の石倉美萌菜個展で彼女に会えた。その辺を聞いてみたら、「妄想が出てこなくなったんですよ・・」とのことだ。実際、今の個展は「私は将来何かを表現者としてするだろう。間違いなくしたい。でも、何をしたらいいのだろう?遊び心はあるんだが・・・とりあえず適当に並べちゃおう・・・今の自分を控えめにみせてもいいのかな・・・」そんな個展だ。あまりに日常の世界にいる石倉美萌菜だ。昔と違い画家の容姿は可愛く綺麗になった、反面、表現にワイルド感が薄れた。これも一つの青春なのだろう。


 (項を改めて、現在の石倉美萌菜・個展風景にいきます。)

by sakaidoori | 2012-10-17 15:12 |  500m美術館


<< 1832)「石倉美萌菜 個展 ...      1830) 「碓井玲子・展 『... >>