栄通記

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2012年 10月 17日

1830) 「碓井玲子・展 『針と糸』」 スカイホール 10月16日(火)~10月21日(日)

  
碓井玲子・展 
          針と糸
          


 会場:大丸藤井セントラル・7Fスカイホール
      中央区南1条西3丁目
       (東西に走る道路の南側)
      電話(011)231-1131

 会期:2012年10月16日(火)~10月21日(日)
 時間:10:00~19:00
      (最終日は、~18:00まで。)  

ーーーーーーーーーーーーーーーー(10.16)

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 (以下、敬称は省略させて頂きます。)

 札幌では2回目の個展だ。2年前の初個展は時計台ギャラリーだった。その様子は1244,1245番で報告した。 絨毯大の刺繍10作の展示だった。(下のタグの「碓井玲子」をクリックして参照して下さい。)
 今回はその後の制作品1点を追加して、再び碓井玲子の全容展だ。今回は全作品が一望の下に味わえる。天井も高く空間ボリュームも良い。以前と同じ作品中心だが、2度見ても損のない個展になっている。

 「碓井玲子・刺繍」をご存じない方も多いだろう。良い機会だから是非足を運んで欲しい。刺繍をされている方はその技術に魅了されるだろう。テキスタイルの好きな方にも見て欲しい。一針入魂の情熱にはただならぬ気配を感じる。
 


 今回の新作はいままでの木綿糸ではなく絹糸だ。為に、大きさ的には小振りになった。そして分かりやすい柄になった。絹糸になったのはチャレンジ精神だ。柄の分かりやすさは作家自身の精神的変化かもしれない。


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     ↑:「11 挑戦」・690×1100㎜ 2010年2月~2012年4月 (一度作って見たかった絹作品)。


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     ↑:(作品の裏側)


 作品の下地は白色。だから、作品の裏側は白い。ボリューム満点の雪景色だ。

 作品は、図柄をアップリケにして色の付いた生地を貼り合わせる。それから本格的に刺繍をしていくとのことだ。全編絹仕上げだから、「軽い軽い。それに、絹は弱いです。制作中の擦れで痛むこともたくさんあります。そして、色もくすみがちですね」とのことだ。フムフム。


 あらためて旧作の紹介をします。作品は制作年度順に並んでいます。心境の変化を見ることができる。流れを楽しみ、その精神的変化の訳を考えるのも楽しいことです。エネルギーたっぷりの派手な柄の裏側、碓井玲子の気迫、ひいては創作する人たちの深部が思い描けると思う。

 以下、流れを重視した掲載になります。


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     ↑:① 「私の宇宙」と部分図、1984年11月~1985年5月(約6ヶ月) 東京(大東区谷中)・インド・パキスタン・トルコ・タイ 1315×1735㎝。


 出発点だ。渋い!


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     ↑:右側、② 「太陽と月」・1105×1670㎜ 1985年11月~1986年6月 東京 京都 和歌山。
     ↑:左側、③ 「六つの星」・1240×1770㎜ 1986年7月~1987年3月 和歌山。


 この辺りまでを初期と言うべきか。色合いも渋く、直線模様も多い。実直に丹念に仕事をしている感じだ。



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     ↑:④ 「天の川」・1120×1635㎜ 1988年10月~1989年4月 和歌山 インド ネパール ギリシャ トルコ タイ。

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 華やかになった。ピンクが印象的。



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     ↑:右側、⑤ 「水」・1305×1720㎜ 1990年1月~1992年2月 東京 北海道 インド トルコ タイ。
     ↑:中央、⑥ 「木」・1305×1745㎜ 1993年1月~1994年8月 インド トルコ タイ。
     ↑:左側、⑦ 「土」・1300×1745㎜ 1994年4月~1996年8月 静岡 インド ネパール イギリス タイ。


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 ⑤で一気に爆発した感じだ。流れる流れる、湧き出る湧き出る、ウスイ・オーラだ。中期の頂点というべきか。
 ⑦では、完結性、統合性が自己に命じているようだ。一種の自画像と見たい。「輝くウスイ レイコ」だ。


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     ↑:右側、⑧ 「生きもの」・1245×1845㎜ 1996年9月~2000年2月 石川 アメリカ インド タイ。
     ↑:中央、⑨ 「融合(私の宇宙 PARTⅡ)」・1235×1650㎜ 2000年7月~2004年6月 北海道(札幌に戻る)。
     ↑:左側、「開花(NO.2 太陽と月 PARTⅡ)・1115×1590㎜ 2004年8月~2009年12月 札幌。


 ある種の高みから現象を把握しているみたい。事物を明るく照らす、その力の源泉だ。曼荼羅の中の大日如来像的雰囲気がある。




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     ↑:綿糸の始まりと最近作。

by sakaidoori | 2012-10-17 09:53 | 大丸藤井スカイホール | Trackback | Comments(0)
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