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栄通記

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2012年 06月 18日

1793) 「札幌大学大学写真部 文連祭」 札幌大学構内 終了・6月16日(土)、17日(日)

 

○ 札幌大学大学写真部 

    文連祭
 


 会場:札幌大学2号館1階2103教室
     豊平区西岡3条7丁目3-1
       札幌大学構内
     (水源地通沿いの西側)

 日時:2012年6月16日(土) 10:00~18:00 
           6月17日(日) 10:00~16:00 

ーーーーーーーーーーーーーーー(6.16)

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 「文連祭」、札幌大学文化部連合発表祭の略称だろうか?出店などもなく静かなものだった。ジャズ研だとか演劇などの寄り道もしたいのだが、何の準備もしていない。ただただ写真部の教室を探して、学生とあれこれと会話して、それなりに楽しい時間を過ごしてきた。
 充分に時間はあったのだが、最後は慌ただしく写真撮影だ。不用意に撮ってしまったのでピンボケばかりだ。会場の全体風景は伝えたいのだが、それが全滅状態だ。どうしても全体ムードを伝えたいのでピンボケを使うことになったが、誠にすいません。


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 会場全体は黒パネルということもあり暗がりだ。気分は暗室再現だ。会場を囲むようにして狭い通路が廻っている、その回廊をもごもごと見ていく。

 モノトーンが多いが、それは意図的だ。写真活動の原点として「白黒」作品を手がけるということだ。
 恐ろしく沢山出している学生もいれば、たった一点という人もある。一点出品者には「喝」と言いたいが、これだけの人数だ、そういう学生がいても仕方がない。これではイカンと思えば次回は頑張るだろう。そういう積み重ねで自己を高めていって欲しい。

 沢山の出品者にはそれだけで親近感が湧く。その中でも特筆は2年生の外崎うらん君だ。

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     ↑:①。

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     ↑:以上、外崎うらん


 他に3点の白黒作品が別に置かれていた。乗り物、都会の雑踏、植物だ。
 数ヶ月前にも彼女の作品を見ている。とにかく写真に対する情熱は抜群だ。今展では何でも撮っている、しかも粘着的にだ。そして、見せ方もいろいろと工夫して勉強中だ。
 今回はスタジオ的な「作る作品」は廃して、自然に社会にと攻撃的に闊歩している。基本は「物語」だ。一瞬の切り取りは、何かの物語の始まりだ。何を見ても、次から次へと妄想が湧いてくるのだろう。

1793) 「札幌大学大学写真部 文連祭」 札幌大学構内 終了・6月16日(土)、17日(日)  _f0126829_9583863.jpg ①の作品群はセルフ・ポートレートだ。スタジオ的作りではないが似たようなものだ。本人が演技者として登場する、主役だ。部員が撮影協力だ。彼は彼女の僕(しもべ)のようにして働いたことだろう。
 「私のここを撮って、この角度・・もっと接近して、ダークよ、あんまり鮮明じゃダメだよ、さー今よ、シャッターを押して・・・。後は私が加工するから」、そんな撮影風景だろうか。この自己中、自己愛、情熱、執着心は素晴らしい。
 まだ2年生だ。学生を武器にし、若さを武器にし、女の子を武器にして突き進んで欲しい。頼もしい学生写真家だ。





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          ↑:1年?・松井信太郎、「美的観念の喪失」

 たった一枚では物足りないのだが、この写真は面白い。どこか世間を斜に構えているような、すねた男の距離を感じる。
 ・・・ビル群や世間は相当にオレに近い。廻りのカップルも悪くはない。しかし、しかし、オレは何をしているのだろう。このビル群を憎むべきか、愛すべきか?他人を認めるべきか否定すべきか?いったいオレは何処にいるのだろう?・・・
 そういう意味で、タイトルの「喪失」はあるのだろう。


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          ↑:4年・小野寺夏生、「“旧”小学校」

 小野寺君は他にも大きめの白黒作品を2点出していたが、抜群にこの小組作品が良い。撮影者の正直な気持ちがあらわれていて好感が持てる。おそらく、小さい世界での手作りを楽しむタイプなのだろう。いわゆるオタク派だ。
 作品のフレームは手作りだろう。飽きることなく丹念に作ったのだろう。中には記録としての「旧・小学校」が入る。大事にしなくっちゃ、大事に作らなくっちゃ。男の優しき愛とロマンだ。
 ただ、学生展の中で、この4点というのは寂しい。今回は一つの通過点だろう。卒展に合わせて、大作共々沢山の作品を見たいものだ。あー、卒業までに時間がない。頑張ってくれたまえ。




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          ↑:3年・吉田幸平、「~春が過ぎ、もう夏~」


 (ピンボケ気味ですいません。)
 普通に素直に明るく強く撮っている。白や、紫やいろんな花の色も見たかった。
 この姿勢が基本だ。一方で、学生だから、この視点でもっとアグレッシブな展示や取り組みも見たいと思った。



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          ↑:1年・某君


 (撮影者とは大いに会話ができた。以下、その時語れなかった印象記です。)

 これに倍する出品だ。おそらく、写真が好きで好きで溜まらないという段階だろう。普通に素直にパチリだから。実に素直だ。木訥というか、田舎的香のする撮影者の心だ。田舎根性が悪いわけではない。ただ、ここから相手に迫るなり、離れるなり、被写体との楽しくも激しい格闘戦に持って行かなくては、写真の記録性に負けるだろう。健闘を祈る。
 

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          ↑:3年・及川


 ムードも出ていて写真は上手いと思う。が、本当に何を撮りたいかが定まってはいないのだろう。とりあえずは、そのセンスの良さ人の良さで何でもこなせる。では、これを見せよう・・・とは、ならないのだろう。

 センスの良さ、線の細さが邪魔をしているのかもしれない。その線の細き良きセンスを、そのまま生かして何かの「美」を表現したらと思った。クサイ表現だが、「愛すべき対象をそのまま素直に表現したら」と思った。




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          ↑:伊藤大介


 包み込むようにして仕上げている。何より良いのは、被写体を大きく撮って、ムード過多に偏していないことだ。自分の距離感や美学を持っているから、きっと何をとってもしっかりしているのだろう。



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1793) 「札幌大学大学写真部 文連祭」 札幌大学構内 終了・6月16日(土)、17日(日)  _f0126829_11131573.jpg →:外崎うらん

 ピンボケですいません。記録のために載せておきます。

by sakaidoori | 2012-06-18 13:04 | 学校構内


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