2012年 06月 01日
○ HANA展 会場:ギャラリーたぴお 中央区北2条西2丁目・道特会館1F (中通りの西側の郵便局のあるビル。) 電話・林(090)7050-3753 会期:2012年5月27日(日)~6月2日(土) 休み:日曜日(定休日) 時間:10:00~18:00 (初日は、12:00~) 【参加作家】 阿部正子 伊藤洋子 かつや かほり 佐藤綾子 田中緑 長谷川雅志 深山秀子 水戸麻記子 三宅悟 ーーーーーーーーーーーー(5.31) ![]() ![]() ![]() ジャンルも日本画あり、油彩画あり、テキスタイルありといろいろ。大きさもいろいろ。画題もこぢんまりした花から、森あり、海ありといろいろ。バラバラだが、そこは「ハナ・華」一杯だ。何と言っても、絵に取り組む画家の姿勢が違うのが良い。大きくうねるバランスとリズムで会場が埋まっていた。 多くを取り上げたいが、どうなることか。 ![]() 心を落ち着かせて、丹念に丁寧に花と向き合い会話をしている。空気や光を花と一つにしようと、ゆっくり筆を運んでいる。 かつての絵は平面的だった。そして何より動きがあった。その見栄えの動きは否定され、花のたたずまいとの美と存在に全神経を集中する。オテンバ心の絵が、精神的な絵にしたい!かつてのがむしゃらな真面目さは、一所を見つめる生真面目さになった。今は、遊び心よりも画品が大事なのだろう。 だが、これらは小品だ。かつての大作との違いを語り過ぎているかもしれない。 ![]() ![]() 木田金次郎が好きな人だろう。ただ、金次郎には、描く物が画面に沢山あった。それらを絵画的躍動感で踊らし、生命と存在感を表現していた。 しかし、田中緑は何も描こうとはしない。海と空気にしか関心がないようだ。この捕らえどころのない物を、なんとかキャンバスの中に埋め込もうとしている。ボリューム感でいくべきか?質感でいくべきか?遠近感でいくべきか?どんな色の組み合わせにしたらいいのか? 捕らえどころない世界と格闘する画家、そう理解した。 ![]() 茶系という地味な色合いだが、なぜか華やかだ。発色が良いのだろう。それに、模様がなんともユーモラスだ。ついつい見る心も軽く踊るからだろう。 ![]() 今展では異色な作品だ。タイトルによるとサクラだ。サクラというより、「ペンキという色で画面花盛り」といった感じだ。 描かれた世界をどこかで否定したいのか?だが、サクラは描きたい、描かねばならない。ならば、サクラはタイトルに任せよう。私は絵の具と遊ぼう。絵の具という材料だけでどこまで花が咲くか!やるっかない! 末永正子は迷うことなく、キャンバスの前で仁王立ちしている。「サクラ たつ」だ。 ![]() 清楚な花たちだ。 伊藤洋子は大作は作るもの試みるもの、小品は心を移すもの楽しむもの、そんな風に使い分けしているみたいだ。 「『清らかに美しく』それのみで画業を進めれたら」、そんな願望もあるかもしれない。 ![]() 綺麗な絵だ。気分は女性画だ。 ![]() 静物日本画が3人続く。綺麗ということでは同じだが、微妙にそれぞれ違う。さとう綾子・作は若い。 ![]() ![]() ↑:三宅悟、左から 「サクラとレンギョウ」、「サクラ咲く」。 これらの作品は少し離れて見る方がいい。色の塊が品良く飛び出て見える。色は発散しているのだが、全体のまとまり感は抜群で、やはり三宅悟・桃源郷だ。幸せな気分にさせてくれる。 ![]() ちょっとおとなし気味なミトラマ・ワールドだ。人体のフォルムというか、人物に意が行き過ぎた感じで、画題を楽しむまでにはなっていない。おそらく、大きな作品群の中で、何かを試みているのだろう。 ![]() 左の3点は完璧な宗教画だ。三宅悟風の優しい色づかいで、ルネサンス絵画の構図を借りた感じだ。 それにしても、凛々しい。宗教画にある肩肘張った強制はない。日々の生活と、色の世界を優しく宗教にまとめている。 (タイトル等、追って追記します。)
by sakaidoori
| 2012-06-01 09:03
| たぴお
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アバウト
![]() 丸島 均。札幌を中心に美術ギャラリーの感想記、&雑記・紹介。写真は「平間理彩(藤女子大学写真部OG) 『熱帯夜』組作品の一点」。巡回展「それぞれの海.~」出品作品。2018.8.30記。2577)に説明有り。 by sakaidoori カレンダー
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