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栄通記

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2012年 05月 18日

1755) 「だて まこと・展」 ミヤシタ 5月9日(水)~5月27日(日)

  
○ だて まこと・展  


 会場:ギャラリー ミヤシタ
      中央区南5条西20丁目1-38 
      (南北の中小路の、東側にある民家)  
      電話(011)562-6977

 会期:2012年5月9日(水)~5月27日(日)
 休み:月曜日(休廊日)
 時間:12:00~19:00 
     (最終日は ~17:00まで)

ーーーーーーーーーーーーーーーーー(5.13)

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 黄昏時に撮った会場風景を初めに載せます。


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 次に、真っ昼間の光サンサンの会場風景です。重複ですが、我慢して下さい。

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 (以下、敬称は省略させて頂きます。)

 何が言いたいかというと・・・、
 自然光の下での作品群は暗い。恐ろしく暗い。遠くからでは、何を言いたいのかは全く分からない。
 太陽光が消え始めてから、作品は蛍のような光を発揮しはじめた。ようやく遠くからでも明快に見えるようになった。

 個々の作品、発色の悪さと、焦点距離が30㎝位と近すぎることが中身以前に大きな特徴だ。自然光に当たると、発色の悪さは格段に増し、更に、昼間の会場全体の雰囲気を暗いものにしている。だが、絵に顔を引っ付けて見れば、宇宙の世界が見える。

 「焦点距離の近さ、その距離約30㎝」、今のだてまことはこの宇宙に埋没している。何層も重ね塗りして奥域をつくり、その各層を立体構築物にする。平面も線や凹凸で細分する。絵画は前後左右上下に細かい襞が連続している。しかし、その世界が何を求めているかを隠すようにして、全体を暗く仕上げている。

 自宅の陽の当たらない部屋で、目を約30㎝近づけて一心不乱に描いているのだろう、絵を睨んでいるのだろう。その距離以外は何も見ない、見えない、関心がない。しかも、こうすれば見た目もよくなるだろうとか、自作に対する客観視は皆無だ。他人の入る余地がない。他人を無視しているという点では、他人からは暗い世界だ。が、画家自身は作品の輝きや立ち上がる姿に一喜一憂していて落ち込む暇などはない。

 もし作品が作家のためだけのものならば、氏の狭い世界を他人が見えにくかろうとどうでもいいだろう。だが、作品を世に出す、あるいは一人歩きをさせるとなると、この暗夜行路的風貌ではどうしようもないだろう。
 作品は常に作家のためにある。他人と共有できれば幸いだが、できなくても仕方がない。作品は注文品では無いからだ。
 難しい問題をだてまことは無意識に提起したことになる。作家は作品に対して唯我独尊的でなければならない。だが、そのことが雲上人になって、作品を隠してしまった時に我々はどう振る舞えばいいのだろう?彼に、「もっと発色をよくして見えるようにしてよ、ダークな世界でもいいから」と、会話することはできる。しかし、我々は出された結果でその世界を受け入れる存在でしかない。果たして会話の要求は意味をなすのだろうか?
 一方で、自傷画家を別にすれば、意外にも社会の願望にも耳を傾けているのも事実だ。当然だろう、画家自身が社会という器で生きているわけだから。社会の風に唯我独尊的にでも関わっているのだ。

 限りなく自己に埋没するだてまこと。まだまだ自己耽溺に耽るかもしれない。それはそれで良い。画家という有り様の一断面を正直に垣間見ることができるから。


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by sakaidoori | 2012-05-18 20:38 | ミヤシタ


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