1753) 「山崎亮・個展」 時計台 5月14日（月）～5月19日（土）

○　山崎亮・個展　　　　


　会場：時計台ギャラリー ２階A室
　　　　　 中央区北１西３　
　　　　　　 札幌時計台文化会館
　　　　　 （中通り南向き）
　　　　 電話（011）241-1831

　会期：2012年5月14日（月）～5月19日（土）
　時間： 10:00～18:00　
　　　　　　（最終日は～17:00まで。）

ーーーーーーーーーーーーーーーーー（5.14）

　　　　　↑：（入り口からの風景。）





　（以下、敬称は省略させて頂きます。）


　「青」の世界だ。青と言えば海であり、空だ。山崎亮は空を選ぶ。
　空と言えば雲であり、飛行機だ。その飛行機を中心にした空飛ぶ世界だ。
　画題に悩みはなく、テーマにも迷いはない。


　　　　　↑：「月に向かって」・Ｓ１００。


　　　　　↑：「月光の夏」・Ｓ１００。










　　　　　↑：「御巣鷹の夏」・Ｆ１３０。









　　　　　↑：「ヒンデンブルグ －1937－」・Ｆ１３０。



　　　　　↑：左から、「ヒンデンブルグ －1937/5/6－」・Ｆ１２０、「ヒンデンブルグ」。


　今展の大作は以上の６点。

　今展は画題にこだわりたい。

　沢山の小品には、おびただしい軍事飛行機が描かれている。大作にも日の丸を背負っているような戦闘機がある。だから、戦争に対する訴え、それ以上に反戦がテーマだと断定したくなる。確かに、戦争への問いかけを内在しているが、現代旅客機の墜落や飛行船の事故などもあり、全面的に戦争を問うという姿勢ではない。空飛ぶ物体の雄姿、事故、社会との関係を提示し、価値判断を明快にせずに飛行絵画を楽しんでいる。

　空や飛行機へのロマン展と見てもいい。人が空を飛べる事への素直な喜びをいいたいだけかもしれない。、人類の叡智への讃歌かもしれない。事故は、「叡智におごる無かれ！」という注意信号なのかもしれない。青という展示色により、空間絵画への試みかもしれない。あるいは、戦争をストレートに出さない作家と勝手に断定し、そこに作家の矜恃なり知性を読み取れるかもしれない。逆に、中途半端な姿勢と呼べるかもしれない。

　僕自身は反戦思想の暗喩として捉えたいのだが・・・、いやいや、今日の晴れやかな空を見ていると、ただ単に人の空への憧れを描きたかっただけかもしれない。



　以下、小品をまとめて載せます。クリックすれば大きく見れます。
　大作と同じ小品もあることから、これらの小品は大作のための下絵や構想という役割でしょう。同時に、飛行機を暖める動機付けでしょう。結果的には、大作だけで部屋を埋め難いので、展示全体の表現そのものと把握できるでしょう。














　　　　　　　　　　↑：左から、「レッドバロン Ⅲ」・Ｆ６。「神風号 Ⅰ」・Ｐ３。



　→：「イカロス」・Ｐ２０。