栄通記

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2012年 05月 07日

1735) 「青木萌・人形展 『こどもの領域・あそびば』」 g.犬養 5月5日(土)~5月18日(金)

  
○ 青木萌・人形展 

     こどもの領域あそびば
   


 会場:ギャラリー犬養 
      豊平区豊平3条1丁目1-12 
     電話(090)7516ー2208 

 会期:2012年5月5日(土)~5月18日(金)
 休み:火曜日(定休日) 
 時間:13:00~22:30  

ーーーーーーーーーーーーーーー(5.5)

 (以下、敬称は省略させて頂きます。)


 築造80年の民家、その和室を使った球体関節人形展だ。

 二部屋の会場、まずはその全体風景を一枚ずつ見て下さい。


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 初めての個展だ。「青木萌」という作家デビューかもしれない。


 不可思議な人形達だが、初々しさという堅さで背筋をキュンとする。それはもしかしたら初個展の味かも知れない。あるいは人形作家・青木萌の性格かもしれない。


 体の部分部分はリンゴのようにプリンと膨らんでいる。パンツをはいたように見える下腹部も満腹気味に張っている。青ざめた皮膚色に着色され、それが今展の特色にもなっている。肌から人形を見せている。それと、目は細かく少女漫画の繊細でサイケ調だ。聞けば手作りのこと。
 細かい特徴はいろいろと見る人が味わうことでしょう。
 以下、写真で人形の表情ムードを楽しんで下さい。今後、この初々しさがどう変化するのでしょう。間違いなく変化する。その道筋も楽しもう。

 まずは第1室の人形達です。


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     ↑:「咲耶」。





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     ↑:「眠る子」。



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     ↑:「消えない音」。


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     ↑:「球体あそび 3」。


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     ↑:「球体あそび 2&3」。


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 以上は比較的旧作に属するのでしょう。その表情やムードの違いに技術の修得度の差があるかもしれない。
 何一つまとわない人形、少年と思ったら女性です。肌の色や背景の黒光りなどで、このあたりはブラック・ホール気味。


 さて、次は第2室で、今展のための近作・新作です。空間を閉じこめて、全体を立体作品にしています。


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 どこか昭和の昔の雰囲気がある。それはここ、犬養邸を意識したからか?目筋がつり上がって、きかん気のお嬢さん。服も手作りなんでしょう。それなりにまとまった作品数を仕上げなければならない。気の遠くなる作業だ。「次も見たい」と、こちらは安易・安直に声をかけるが、大変なことだ。でも、次も見せてくれるだろう。


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     ↑:「おともだち (金の眼 & 青い眼 & 緑の眼)」。


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      ~~~~~~~~~~~~~
 雑考。

 「球体関節人形」、ネーミングから既に独特の響きを発散している。性を全面に出したエロティシズム、中性的な美の極み、目や口元が醸し出す迷宮の世界・・・。「人形」、しかも「球体関節」ということで表現幅は限定されがちだ。しかし、表現域が狭まれば狭まるほど、微妙な差異を嗅ぎ取り、一人悦になって楽しむものだ。まさに好事家の掌に入って、夢想のみが一人歩きし始める。その喜びを芸術と言うべきか、アートと呼ぶべきか、たんなるオタクと突き放すか。あるいは男の戯れの単なる愛玩物になるかもしれない、女のナルシズムの相手になるかもしれない、娘子供の「かわいい」という言葉の添え物になるかもしれない。

 不気味さ妖艶さは常につきものだろう。青木萌は極端に進むのか?あるいは物語を全面に出すのか?少なくとも、「表現」というエンドレスの物語が始まった。

by sakaidoori | 2012-05-07 18:38 | (ギャラリー&コーヒー)犬養 | Trackback | Comments(0)
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