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栄通記

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2012年 03月 30日

1675)「第13回 『湖(うみ)の会・展』 點の会同人会友 書展」 セントラル 終了・3月13日(火)~3月18日(日)

 

○ 第13回 湖(うみ)の会・展 

           點の会同人会友書展   


 会場:大丸藤井セントラル・7Fスカイホール
     電話(011)231-1131
     中央区南1条西3丁目
      (東西に走る道路の南側)

 会期:2012年3月13日(火)~3月18日(日)
 時間:10::00~18:00
     (最終日は、~16:00まで)

 【参加書家】   
 23名。

ーーーーーーーーーーーーーーーー(3.13)

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 参加書家の佐藤幸葉さんと楽しく会話することができました。その記録です。


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     ↑:佐藤幸葉


 大きい方を語ります。
 字は「天清輝」。細く鋭くキリリと立ち上がる、そんな線質でしょうか。それは概ねこの会の特徴のようです。
 細く鋭くはあるが、神経質にならず品良き姿に収まっている感じです。
 この作品の面白さは、全体の線質とは異質な点が2箇所あることです。
 ①冒頭の「天」の書き出しの横線。それと、②最後の「輝」の「光」の入り部分です。

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     ↑:「天清輝」の部分図。左側が①、右側が②。

 ①の横線、はっきりいって「無造作に横線を引いちゃった」、そんな気合いの入らない線です。おそらく、冒頭ということで、「ぎこちなくなった」or「迷いがあった」or「気が入らなかった」のでしょう。面白いのは、その気分を否定しないで、その気分の流れで「天」を書き上げていることです。仕上がりは角張っていて、次の「清」のような簡潔性に乏しい。だが、僕にはこのアンバランスが楽しい。し、普段の自分の書風を乗り越えるキッカケになるのではという、書家の意志をも感じる。「間違いや失敗はない。私の書は常に正しい」という良い意味での開き直りを感じる。


 ②の「光」の書き出し部分。ゆったり構えて書こうとして、垂れる墨が気に入り、ともに筆を進めているようだ。垂れる墨を楽しんでいるのは良い。しかし、書家のうっとり気分が字に現れすぎてしまった。遊び心に緊張感が欠けたきらいだ。勝負事など、勝負師が心で笑うと結果は間違いなく失敗する。油断が生じるからだ。それにしても、大胆に遊んだものだ。

 結果、3文字は別々の書風になってしまった。その統合として、キラリと立ち上がる「清」が中央で引き締めているようだ。



 そんな会話を書家と楽しむことができた。約束事多き「書」の世界。字に限定されるからマンネリにも陥りやすい。そんな中で、伝統美と個性を高いレベルで発揮させねばならない。しかも、今は何でもありで、伝統からは遠くなりにけりだ。「書」、難しい時代でもある。


  以下、他の作家の作品のみを簡単に載せます。

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          ↑:小澤載月、「心華」。


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          ↑:小林孝子、「鼇山」。

by sakaidoori | 2012-03-30 00:29 | 大丸藤井スカイホール


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