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栄通記

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2012年 03月 27日

1672)②「11th サッポロ未来展」 時計台 終了・ 3月19日(月)~3月24日(土)

  

○ 11th サッポロ未来展 
 
    
 【札幌会場

 会場:時計台ギャラリー 2階3階全館
      中央区北1西3 札幌時計台文化会館
      (中通り南向き)
     電話(011)241-1831

 会期:2012年3月19日(月)~3月24日(土)
 時間: 10:00~18:00 
      (最終日は~16:00まで。)


 【小樽会場】

 会場:市立小樽美術館
 会期:2012年3月28日(水)~4月1日(日)
 

 【参加作家】
 小川由佳(テキスタイル) 風間雄飛(シルクスクリーン) 川内隼人(木工) 河野健(油絵) 北田依知子(油絵) 斎藤一(陶芸) 佐々木ゆか(油絵) 佐藤仁敬(油絵) 佐藤舞(彫刻) 佐藤誠(銅版画) 澁木智宏(テキスタイル) 神保光宏(油絵) 高橋広奈(日本画) 谷掛幸恵(油絵) 田村美樹(油絵) 手塚昌広(ミクストメディア) 戸倉彩音(ガラス) 中川治(油絵) 深瀬暢季(写真) 藤井康子(油絵) 藤田遼子(油絵) 宮地明人(アクリル) 安居沙織(油絵) 谷地元麗子(日本画) 若林啓(油絵) 渡邉里美(油絵)・・・以上、26名。 

ーーーーーーーーーーーーーーーーー(3.24)

 1671番①の続き。
 (以下、敬称は省略させて頂きます。)


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     ↑:谷掛幸恵、「業火 Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ」・キャンバス 油絵。


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          ↑:谷掛幸恵。


 モデルは参加作家の谷地元麗子さん。
 「業火」をも支配しようとしている女を描いている。
 大胆な、白装束、それらを生かす背景色、とシンプルな主張。赤も強いが、女を大きく描いているので、その表現力が問われるところ。良きモデルを得て、直截な表現ではあるが、まだ絵画は「業火」になっていない感じだ。もっと強く大胆に!!
 強い女、強きテーマをどう絵画でリ・メイクするか、若き作家の課題なのだろう。



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          ↑:田村美樹、「動じない日々」・2011年 194×162㎝ キャンバス 油彩。


 都会的な静けさ、それと若い清々しさが気持ちよくマッチングしていて、良い感じ。
 普通は影絵を中心にするとこなのだろうが、猫と女が強くこちらを向いているのが特徴的。唯我独尊的な強い気持ちを訴えているのだろう。



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          ↑:佐々木ゆか、「dress」・2011年 162×162㎝ キャンバス 油彩。


 自画像でしょう。女座りでの開いた股、太腿に胸に、瞳に唇に、ためらうことなくこちらに向かっている。羽根もある。自立への「宣言」なのだろう。



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     ↑:藤田遼子、「paralell」、パネル 油彩。

 こちらも堂々とした「顔顔顔」だ。
 販売用の図録には違う作品が載ってある。そちらも「顔」・シリーズと言っていいだろう。
 いろんな顔をしっかり見て、強く描く姿勢に共感する。大きな部屋での藤田遼子「顔・展」を見たいものだ。



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     ↑:神野光宏。左から、「海の見える風景」・2010年 130.3×162㎝ キャンバス 油彩。「回復」。


 3点の出品で、全て植物が絡んだ風景。
 だから「風景画」になるのだが、全く風景を意識せずに見た。それでは何を見たか?色です。エメラルド・ブルー、エメラルド・レッドと言えばいいのか、ただただ色だけを見てしまった。他は何も目には入らなかった、記憶にも残らなかった。
 だからといってこの色だけをキャンバスに塗りつぶしても、僕の感じた印象は得られないだろう。こういう絵の表現もあるのだと、勉強させられた。




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          ↑:渡邉里美、「雪かき」・キャンバス 油彩。


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          ↑:渡邉里美、「馳セル」・2012年 162×194㎝ キャンバス 油彩。


 さわやかな色でした。
 そして完結した世界。下の作品などは桃源郷です。田舎に川のような道が流れ、幸せ色に畑地は色づき、それを日々愛でては小さなお家で暮らす。人は居ないが、人の笑い声、笑顔が見える。




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     ↑:安居沙織。左から、「MIRROR BALL」・2012年 130.3×97㎝ キャンバス 油彩。「曖昧な場所」。


 こちらは色をくっきりさせて、ミクロ直前の開かれた世界を明るく表現している。魅力は何と言っても屈託のない色合いでしょう。その色目で何かを凝視する感覚でしょう。



 随分と2階に拘泥してしまった。他にも載せたい作品もあるのですが割愛です。
 さて3階の作品群、こちらの余裕の無さで同じく割愛となるかもしれません。

by sakaidoori | 2012-03-27 21:11 | 時計台


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