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栄通記

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2012年 03月 19日

1664)「樫見菜々子・展」 アルテポルト 3月5日(月)~5月2日(水)

  
○ 樫見菜々子・展  


 会場:アートスペース・アルテポルト
     (財団法人北海道文化財団・内)
      中央区大通西5丁目11 大五ビル3F
      (南向一方通行道路の西側のビル)
     電話(011)272-0501

 会期:2012年3月5日(月)~5月2日(水)
 休み:土・日・祝日
 時間:9:00~17:00 
     (最終日は、~17:00まで)

ーーーーーーーーーーーーー(3.7)

 初めて紹介するギャラリーです。

 場所は、大通美術館のあるビルディングの3階、(財)北海道文化財団の事務所の入り口ホールです。そんなに広い会場ではないし、事務所の入り口でもあり、くだけた空気感です。顔見せ的雰囲気ともいえます。実際、僕の見た範囲では、きつく強く迫る勝負展はなかった。それに、平日の午後5時までの運営ですから、なかなか行きにくくもあった。

 そんな場ではありますが、ギャラリーであることには間違いありません。発表者もくだけた雰囲気を前提にして、その人のスタンスにあった発表をすることでしょう。どんな場所も「関係者ー発表者ー見る人」のせめぎ合いで場の個性が発揮されると思います。


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 ドアを押して右手を見れば・・・、こんな風に見えます。「アレッ、今日は何もないのかな?」と、思うわけです。そんな風に人をだましながら、すでに「樫見菜々子展」は始まっているのです。


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     ↑:「見える空気」・290×134㎜。


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 「見える空気」というタイトルに惹かれて、一つの作品をいろんな角度から載せてしまいました。
 しかし、「見える空気」というのも、変なタイトルです。人は空気を見はしない。空気という大海の中の何かを見ています。だから、普通は「見ない空気」です。ですが、樫見菜々子さんは「空気」に着目する。この形定まらない木々のシルエットを前にして、「空気を見なさい」と言っているのでしょうか。それは「見えない空気」でもありましょう。


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     ↑:「untitled」。


 これは「見せない空気」です。チラリズムの美学ではないでしょう。包むことによって見せなくし、見せなくすることによって、包まれた全体が見えてくるのです。でも、上部は空いているので、気持ちは出入り自由です。


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     ↑:「untitled」。


 同じ作品です。角度を替えた2枚です。
 「見せる、見せない。これは何?これはこれ」何だか鏡の国のアリス状態です。


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     ↑:「untitled」。

 でも、何だかいじらしい「見える、見えない世界」ですね。ラブリーの人と言われる所以(ゆえん)です。



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 樫見作品でゆったりしながら、音楽です。ビデオもあります。もちろん本だって。
 樫見ワールドには本が出てきそうですが、なぜだか登場しません。なぜでしょう?

by sakaidoori | 2012-03-19 00:03 | アルテポルト・ART SPACE


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