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栄通記

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2012年 02月 23日

1630)「札幌大学写真部 卒業記念写真展」 市民ギャラリー 2月22日(水)~2月26日(日)

○ 札幌大学写真部

       卒業記念写真展
 
  
    
 会場:札幌市民ギャラリー 2階第5室
      中央区南2条東6丁目
      (北西角地)
      電話(011)271-5471

 会期:2012年2月22日(水)~2月26日(日)
 休み:月曜日(定休日)
 時間:10:00~18:00
     (最終日は、~17:00まで)

ーーーーーーーーーーー(2.22)

 昨日は東2丁目の市民ギャラリーから大通西13丁目の市民館ギャラリーまで横歩きに見て回った。始まりが札大写真展、終わりは北大写真展と学生写真展だ。途中でも大人の写真展と、写真が続いた。多くを載せたいが無理だろう。とりあえず始まり当展の紹介です。


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 天井高く広い会場を二つに区切って手前が卒業生展、奥が在校生。

 卒業生、「記念展」ということで入部時からの取りダメ作品が多い。出品作が1、2点という学生もいるが、多人数の参加だから適当にバランスがとれて見る分には問題がない。


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          ↑:4年・鷹嘴君也、「交差点」。

  
 一昔前にもどった感じだ。気ぜわしくもあるが楽しく生き生きしている。胸を張って前を見つめて強く歩く、表情にも余裕があり、明るい未来だ。このレトロ感、高度成長期みたいだ。建物もやっぱり古そうだし・・・レトロなムードが好きな学生かもしれない。


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          ↑:4年・田中脩

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          ↑:田中脩、「町の郵便屋さん」。

 優しく見つめている、素直に撮っている。白黒の色がもっとまろやかになれば、被写体にもっと入り込めるのだろう。いや、被写体が好きで、お立ち寄り気分で、「ご苦労さん」と心で軽く声をかける距離感なのだろう。迫る迫力はないが見つめる安定感優しさのある作品だと思う。
 初学年の頃の作品との事。もしからしたら一度見ているかもしれない。初々しい気分になってしまった。


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          ↑:4年・阿部雄




 とりとめもなく沢山出品するのが阿部雄君だ。あれもしたい、これもしたいという欲求願望が強いのだろう。だから、写真技術の冴えよりも、留まることなき行動力のほうが目に止まる。その姿は卒業展でも同じだ。「他人に集中させて何かを見せる」という意味では好ましいスタイルではないかもしれない。だが、最後まで形を決めないありようは若さそのもので良い。
 彼のような作風はその全貌を載せた方がいいのだが、撮影に失敗してしまった。下の作品は最近作の1枚です。

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          ↑:阿部雄

 いつになく一点を見つめる象徴的・絵画的作品だ。強い視線ではあるが、彼らしい被写体への「愛」が写真技術に覆われてしまった。自身の原点確認のよう。一度、こういうシリーズでまとめて発表したらいい。気分がすっきりして、気分良く次に進めるかもしれない。自己徹底と、見せる展示だ。


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          ↑:阿部雄



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          ↑:4年・秋元、「sepia」。

 色と構成による組作品。デザイン的処理といえばいいのか、一枚一枚の意味を減らし、全体の色ムードと、部分による主張だ。
 自分好みの壁紙を見る思いで新鮮だった。継ぎ接ぎだらけで日々の繋がり、それでも決まり切った行動様式が自分を自分として再確認させる。それを他人が見れば何というのか?少なくとも行動様式は一つの美学として置き換えられるであろう。そういう自己確認の作業のようだ。


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          ↑:一法師沙絵、「素晴らしく長い足」。

 一点の出品ですが、トリッキーで楽しいタイトルだ。部活に集中できなかったみたいだ。
 それはともかくとして、タイトルもお茶目だし、面白くまとまっている。ガラスに写った細い自分の足に驚いたよう。「あたしの足、こんなに太いのに・・・」と朗らかに語っていた。
 人物像の廻りに直線や四角の枠が重なり合い、しかも窓越しの白い世界、黒い影とリズミカルに呼吸しあっている。他人のような細い足、「鏡の中のあたし」でもある。


 以上の掲載は卒業生。全体の一部です。

 1年生作品に白黒表現の上手い人を見つけたので載せます。

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          ↑:1年・外崎うらん


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     ↑:左から、「優しく壊してね」 「グラスフィッシュ」。


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          ↑:「(?)」。 

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          ↑:「(?)」。

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          ↑:「(?)」。


 自分の「黒」を持っている学生だ。どの写真もイメージが膨らんでくる。あれこれと勝手な物語が生まれる。見る物全てが、愛おしくて抱きしめたいのだろう。愛といっても、絵や色としての主張だから嫌味なく気分が良い。しかも若い女性の持つ新鮮な驚きが画面を覆っていて清々しい。大仰でなく、引き込ませる「黒」、うぶく可愛い「黒」だ。あなどりがたい「黒」でもある。
 今展はコンパクトにまとまりすぎて不思議さがもっとあればと思った。その意味でも、雪の上に子供が立っている姿は感心だ。なんだか、雪の中からオテンバ娘が湧き出ているみたい。
 「外崎うらん」、「うらんちゃん」と覚えて下さい。


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by sakaidoori | 2012-02-23 16:07 | 市民ギャラリー


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