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栄通記

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2012年 02月 20日

1626)「伊能恵理・カワシマトモエ・山下絵里香 『きっかけはヒツジでした』展」創 2月15日(水)~2月20日(月)



○ 伊能恵理カワシマトモエ山下絵里香 

   『きっかけはヒツジでした』展
  


 会場:ギャラリー創(ソウ)
      中央区南9条西6丁目1-36
       U-STAGE・1F
       (地下鉄中島公園駅から西に徒歩5分。
        南9条通り沿いの南側。)
      ※駐車場は2台分完備
     電話(011)562ー7762

 会期:2012年2月15日(水)~2月20日(月)
 休み:火曜日(定休日)
 時間:10:00~18:00
     (最終日は、~17:00まで)

ーーーーーーーーーーー(2.18)

「ヒツジ」を仲立ちにした、女性3人の仲間たち展です。伊能恵理さんと山下絵里香さんは大学卒業年次で、カワシタトモエさんは「ギャラリーみやした」でしっかりと個展をされている方です。

 フェルト(山下絵里香)、絵画(伊能恵理)、立体(カワシタトモエ)と、三者の出品分野をまぜこぜにして、可愛く展示しています。キャプションには今展の経緯と3人の関わりが、ヒツジさん達の行進にまじってつづられています。難しい意味合いではありません。ヒツジさん達との出会いの挨拶気分です。「こんにちは、ご機嫌いかが、どういたしまして、そちらさんの方はいかが?」他愛のない会話気分ですが、それでも言葉の掛け合いは気持ちが晴れやかになるものです。「挨拶」、意味があるようで無いような、なければ寂しいお友達です。3人とヒツジたちに、さらりとさわやかに時を過ごしてきました。

 一つ一つに魅入るというよりも、全体の気分や流れ、大小作品のリズム、相互の関わりが大事でしょう。
 というわけで、全体の会場雰囲気を中心に紹介します。


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 例えば、カワシマトモエさんは鏡とヒツジを組み合わせた立体作品ですが、絵画も出品しています。伊能恵理さんは絵画中心ですが、ヒツジの縫いぐるみも出品しています。ですから、厳密には個別の作品の作者はよく分かりません。3人の融合展ということで楽しんで下さい。


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 重いドアを開けるとおちゃんこして迎えてくれます。伊能恵理・作だと思います(断定できなくてスイマセン)。


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 さて、目を惹いたのはカワシマトモエさんの「ヒツジ」です。ヒツジの形をあしらって、裏側には人々の絵が描かれています。「家族」や「ひとむれ」が連想されます。その絵は鏡に写った姿としてみるのですが、絵の物語性と鏡のマジック性が重なって、タイムスリップを起こし、懐かしさや哀愁などがリアルなのです。腰をかがめて狭い空間を強く覗き見しようとする意欲が嘘と信(まこと)の境界を妖しくしているのでしょう。


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 どうです、小さな絵画に不思議なものを感じませんか。鏡という仕掛けは大事な要素ですが、その画題を見ればわかるように、画題の意味合いを深める為の装置です。クリアーな鏡に人々の群れがカラフルにしっかり描かれています。高みから時を逆流して、「その日に還りたい、帰れない」、そんなヒツジたちのもう一つの世界です。


 一点を細かく強く見る作業の後に、ドドーンと大きな作品が待ちかまえています。

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          ↑:山下絵里香・作。


 たらこ唇におちょぼ口、可愛らしいリアルな鼻に、斜に構えた目・・・、髪は赤く燃えてキノコが増殖しています。顔肌は写真で見るとアバタの山に見えますが、実物はフェルト顔そのものです。思わずさわりたくなります。おさわり自由です。ついでに口に手を突っ込んでしまいました。エルサレムにある「真実の口」だったか、それに入れる気分です。
 誠に誠に大作です。地下歩行空間なり、500m美術館にかざりたくなります。男女の待合い場所に飾って、皆なの人気者にしたいです。

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by sakaidoori | 2012-02-20 00:03 | 創(そう)


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