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栄通記

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2011年 11月 06日

1607) ①「Apporoach デザインとアートの接近 山本雄基 他(5作家)」Room11 11月1日(火)~11月13日(日)

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○ Apporoach デザインとアートの接近 

    伊藤千尋 (プロダクトデザイナー)
    藤沢レオ  (彫刻家)
    村田佳彦  (漆作家)
    山本雄基  (画家)
    Julia lohmann (デザイナー)
      


 会場:Room11 (アート・スペース+カフェ)
      中央区北3条東5丁目355
      (北海道ガス社屋の向側。北向き。)
     電話(011)208ー1010

 会期:2011年11月1日(火)~11月13日(日)
 休み:11月7日(月) 
 時間:11:00~19:00

 企画:本間真理

※ ギャラリートーク & パーティー ⇒ 11月5日(土) 15:00~ 500円(1ドリンク付き)
                       出演・伊藤千尋 藤沢レオ 山本雄基 
       ※ トーク終了後も、お飲み物と軽食を用意しています。

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ーーーーーーーーーーーーーーー(11.2)



 今展は完璧な企画展です。企画展とは企画者の主張を問う事です。今展は「デザインとアートの関係性の問いかけ」です。
 作品・作者は企画者の駒です。良き駒としてふるまったか、良き駒として振る舞わせたか、振る舞う場として適していたか、美学として、あるいは主義主張として楽しみ喜び刺激を与ええたか、個々の作品を越えて企画者の行為を語らねばならないでしょう。
 語らねばならないのですが、個々の作品と作家の心を書きつづる当ブログです。そこまで言及する時間がない。以下の個々の作品と僕の作家観を「企画者に至る窓」として下さい。
 
 (以下、敬称は省略させて頂きます。)

 作品風景です。

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     ↑:村田佳彦(1977年 群馬県生)、全て「シルエット」・漆 楓 2011年。

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 初めて見る作家だ。漆色がしなやかに泳いでいる。小品ばかりだが、消去美としての日本画だ。日本画を思うが、洋式空間にピッタリだろう。
 作品をいかに配列するか?参加型の美術展だったら、実際にいろんな人に作品を並べさせたらいい。そのことがデザイン性だと思う。
 手にした時の心地良さに想いを寄せる人がいるかもしれない。愛おしくて持ち帰ってみたくなるかもしれない。それが「アート性」なのだろう。


 以下、②に続く。この項目は続けて書きます。



      ~~~~~~~~~~

 以下、私的デザイン雑感です。趣くままに書いてみました。凡長です。


 壁面や空間を過剰なまでに埋めるのが西洋美だろう。その過剰性に「光」があった。始めに「光ありき」だ。
 ルネサンスの視覚的「光」は明暗であり「黒」の表現だろう。近代の物理的「光」の発見は、「無」の気付きであり「白」の再発見だ。そこに東洋美なり日本美を必要とした西洋人があった。

 光のみで何もない都市空間、そこに「何か」を置くことによって目に見えない光の裏側が乱舞する。そして、作品の「何か」から、作品の独自性や自己主張や作家の個性を排除して、「光」の世界をつくった。都市空間が生まれ、「作品」を必要としない空間が生まれた。それはデザインの誕生だろう。同時に完璧な「抽象」も生まれたと思っている。

 もし「デザイン」と「アート」を繋ぐものがあるとしたら、「抽象美」と「空間美」だろう。
 デザインは常に作品の個性を否定する。不特定多数者への心地良さを求める。だから、「デザインの競争展」は可能だ。何を大衆が求めているか、どのデザイン作品が上位に位置するかを判断することはできる。近い将来のデザイン美学も推測可能だろう。良いデザインかどうかは、その競争をくぐり抜けた「識者(デザイナー)の多数判断」が勝利者を決めるだろう。

 だが、今は「豊かな物の時代」だ。不特定多数者(大衆)は強烈な個性を求めない。が、自分なりの小さな楽しみを謳歌する。そしてデザイン作品の楽しみに変化がきた。「剥ぎ取られた個性」を求めだした。暗くならないこと、楽しい気分にさせること、それらが日本人のデザインに求めることであリ、それは同時に「アート」に求めることであろう。おそらく、日本では「デザイン」と「アート」の境界は不鮮明になるだろう。「いつでも、どこでも、だれでも」が参加する美学の場だ。

 西洋人は少し違うだろう。原点に「個」がある。他人を排除する「個」がある。「アート」はその強烈な「個の主張」だから、対峙する側の「個」を破壊しかねない。デザインは「個」の安定に奉仕する。デザイン空間は「個」が裸の王様になれる。その意味で、デザインに優しさを求めるだろう。デザインによる安直な安定で物足りなくなった時、「アート」に「個の心底からの癒やし」を求めるかもしれない。

by sakaidoori | 2011-11-06 12:45 |  Room11


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