栄通記

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2011年 05月 25日

1567)「pistol3(齋藤周+武田浩志 2人展)」 Room11 終了2月26日(土)~3月13日(日)

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○ pistol 3 
   ピストル スリー

   (齋藤周武田浩志 2人展)
      


 会場:Room11 (アート・スペース+カフェ)
      中央区北3条東5丁目355
      (北海道ガス社屋の向側。北向き。)
     電話(011)208ー1010

 会期:2011年2月26日(土)~3月13日(日)
 休み:3月7日(月) 
 時間:13:00~21:00

※ オープニング・パーティー ⇒ 初日 18:00~

ーーーーーーーーーーーーーーー(3.12)


 2ヶ月前の融合2人展だ。楽しき時間を過ごしたが、書くとなると記憶もあやふやだ。写真を見ながら、思いだし思いだしの文章です。

 (以下、敬称は省略させて頂きます。)

 
 初めてのギャラリーだ。会場の手前と奥の風景から始めよう。

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 白い部屋だ。男三人がくつろぐには野暮ったい。ましてや中間色が軽く飛び交うやさしい空間だ、とまどいがちにもなる。だが、見慣れた作家であり作品だ、女性っぽい部屋にも慣れてくる。まったるくイスに着く。
 座るなり、芝居の一コマに投げ出さてしまった。私はどんな役を演じたらいいのだ・・・。文学青年と若き画家と通りすがりの中年、人生と芸術を、愛と夢とを語り合う物語にしようか。作品が女性だ。上昇する作家二人、彼等を見つめる作品という女性、そして落ちゆく中年、話が上手くかみ合えばいいのだが・・・。


              ~~~~~~~

 融合展と書いた。確かに、中間色を使った淡い作品群は、どれが誰だか分かりにくいところがある。とろけそうな作品の群れではある。だが、武田浩志の変な人物作品は明快な個性を発している。それに反して、齋藤周の息吹のか細さが、会場を一つの世界にしたようだ。その意味で齋藤周の画くテンションが融合展にしてしまった。

 彼は今展の風景的な役割を演じてしまった。目鼻口無し人物画群を中心にした武田浩志ワールドの前座を務めた。そのおかげで、展示全体の奥行きと深みが生まれた。中間色という美が重なり合って、あたかも個展のようになった。
 齋藤周が意図的にそういう絵を画いたとは思えない。彼の現在の心境がそうさせたと思っている。つまり、強く何かを主張したいという位置にいない。何かにもたれかかって、そのもたれを楽しんでいる。もたれるのは自然という実景でもいいし、武田浩志という画家であってもいい。極端な話、誰でも何でもいいのだ。心地良い気分にさせてくれるのであれば。
 以前の「女性への見果てぬ夢を追う少年」ではないのだろう。窓から光をもらい、好きな音楽を聴いているハンサム青年のようだ。青年は少年とは違った夢を見ているのだろう。だが、記憶に残る程の強い夢ではなさそうだ。画くことによって、その夢とまどろんで遊んでいるようだ。画家としての中間期・のんびり期かもしれない。


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 右側が齋藤周、左側が武田浩志。DMの作品だ。入り口の前で迎えている。


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 武田浩志の目鼻口無し人物画。今の彼はこの「人物画」にはまっている。愉快な仲間達かもしれない、あずかり知らぬ奇人変人かもしれない。淡々と武田浩志は人を画いている。日記のようにして、その日の気分を人に置き換えている。色作りなどの技術的なことを試しているのは間違いない。そして、将来の大作なり物語の準備作業も兼ねてもいよう。
 しかし、技術や準備のことは、自然に将来が応えてくれるだろう。そんなことより、今のこの「顔」と「色合い」に何とも言えない魅力があるのだ。
 こんなに人を画くから、画家は人が好きなのだろう。ケンカとか、いがみ合いとか、憎しみ会うのが嫌いな人かもしれない。なで肩のやさしいシルエットはどこか夢見心地だ。リアルな人間模様とは縁がなさそうだ。人間の生理を削っていって、それでも個性的な人間達、そんな武田浩志ドラマの登場人物だろう。
 モグラタタキで叩いてみたい。彼等はどんな反応をするだろう。武田浩志に棹さしてみたい。ひねくれ小僧を一匹、この中に入れて、悪戯をさせたい。それでも彼等は目鼻口無し顔でやさしく迎えそうだ。それは画家のサービス精神の賜かもしれない。限りなくマイペースなありようだ。芯が無さそうな人物風貌、しっかり僕の記憶に残るのだから芯のある絵かもしれない。


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 齋藤周の縞模様の世界。いつになく直線を多用していて不思議に眺めていた。ふと暗闇の外に眼をやった。「何だ、この風景を絵にしているのか!」画家は窓枠を画いているのだ。間違いない。窓の模様に見とれて、色遊びをしているのだ。
 「何かを画く」という心境ではないのだろう。目に映るよしなしことを画きつづれば、妖しうこそ物狂ほしけれ。



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 楽しそうな二人の遊び場だ。奥にも部屋がありそうだ。覗いてみよう。


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 トイレのようだ。愉快なトイレだ。気になるところにチャンと作品もある。


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 武田浩志の世界。
 このコーナーは間違いなく夜に見た方が良い。格子縞の空の色と作品の形や色が響き合っている。夜鷹の星のようだ。



 適当に作品を載せます。


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by sakaidoori | 2011-05-25 23:05 |


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