栄通記

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2011年 04月 29日

1517) 終了「第11回 二科北海道支部展(絵画)」・大同 4月21日(木)~4月26日(火)

  
○ 第11回 

  二科北海道支部展(絵画)
 


 会場:大同ギャラリー 3階4階
     中央区北3条西3丁目1
      大同生命ビル3階 4階
      (札幌駅前通りの東側のビル。
      南西角地 。)
    電話(011)241-8223

 会期:2011年4月21日(木)~4月26日(火)
 時間:10:00~18:00
    (最終日は、~16:30まで)

 【参加作家】
 熊谷邦子(札幌市) 飯田由美子(同) 新井千鶴子(同) 中田登(同) 平井久美子(同)  大築笙子(室蘭市) 北田弘美(同) 藤田美華(同) 浅水邦子(同) 薗田郁夫(芽室町) 田中睦子(遠軽町) 柴崎康男(伊達市)・・・12名。 

ーーーーーーーーーーーーーー(4.19)

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          ↑:(3階の風景。)


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          ↑:(4階の風景。)


 全国公募団体・二科の道支部展です。それぞれの作家がそれぞれの思いで大作を出品。札幌在住者が半数以上、女性対男性の比率は3:1、年齢構成は全く不明だが、昨年出品していなかった藤田美華さんがかなり若そうだ。画風に関しては、抽象系が多いとか、リアルな写実追求でもなく、オーソドックスな営みという印象。公募展系という統一感はあるが、目立った統一感はない。

 以下、会場でお話のできた作家、好みの作品を中心にして記します。 
 (以下、敬称は省略させて頂きます。)


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     ↑:新井千鶴子、「楽しい空間 A B」・F100.

 今展一の好みが下のチューブの作品だ。
 小さなチューブが100号という大きさに負けていない。色も小刻みに散りばめられ、ねじれたチューブと一緒になって楽しそうに蠢いている。古き物だって今もしっかり役に立っている、そんな小さな喜びを大きな絵にして誇っている。
 ありきたりの「静物」が100号の大きさでどうなのか?と問われれば、ビンの絵は弱い。おそらく、絵画全体の空間作りと、ビンのボリューム感とがアンバランスに見えるからだ。ビンは楽しく伸び縮みしているのに、遠慮がちだ。
 黒が廻りを覆って攻めている、白がボリューム満点で中央で拡がっている、そしてビンやチューブや色が点景として散りばめられている。そんな案配で絵画空間を問うている。問うているのが真っ先に感じらるのが新井・絵画の面白くないところだ。理知的工夫が先に感じて、感じる楽しみを抑えている。絵の為の空間であって、チューブやビンや新井千鶴子の為の空間とはチョット違うみたい。
 それにしても「黒で楽しい空間を作る」、これは難しい。


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     ↑:藤田実華、上から 「oh-miracle!」・F50、「夢をのせて」・F80。

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 ゴチャゴチャした世界を、落書き感覚で強引に組み立てている。これが若さなのだろう。怖い物知らずの強引さが新鮮だ。
 可愛い系のキャラ顔に似合わない濃厚な画きッぷり、そこがイラストではなく絵画ということだろう。暗い世界での夢見心地、そこでの気ままなお絵かき雰囲気、線描も自由気で溌剌としている。さてこの暗さ、いつまで続くのだろう?


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          ↑:佐々木治子、「黒法師の花」・F100。

 軽い動き、軽い音楽、軽いポエム、そんな日常の中での気軽な気ままさを空間に見る。丁寧なあどけない輪郭線が絵の初々しさと重なっている。
 それにしても全体の暗い色調は何故なのだろう?どこか遠慮がちに絵に取り組んでいるからか?普通にいろんな色を楽しまれたらと思う。そしてもっと気ままになれたら、もっと素敵だろう。更に大胆な気ままな空間・・・それは画家の求めるところか?少なくとも、僕は朝陽のような明るさが増し、のんびりした空気を見たい。


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          ↑:平井久美子、「創世記 Ⅱ」・F80。

 明明快快なシュールな絵だ。あらぬ世界だ。あらぬ世界ではあるが、暗さや妖気や破綻は感じられない。SF小説からヒントを得たような世界で、物語世界を空想して遊んでいる。日常も楽しいが、想像世界も楽しいものだ。そこは何でも自由だから、そんな画家の面持ちが想像される。

 しかし本当に自由か?「自由」、それがこの絵の課題ではなかろうか。シュールなのに、あまりに絵画の約束事に縛られすぎているようだ。
 おそらく、壊れた卵と落下線がこの絵の生命線に思える。全てはそれに縛られ、収束し、ミクロコスモスを形作っている。自由よりも平等さが強い。
 粘着的な画質感だ。光りも強い。だが、発散・開放型と言うより収縮安定型でもある。その安定性が構図の安定を求めすぎた。全ての画題が過不足無く収まった。始祖鳥の躍動感、生命力、意外性も表現し切れていない。全体がオドロオドロした雰囲気を持ちながら、普通に終わっている。SF小説で言えば、明るい未来の最終章という感じだ。ハッとするドラマが見たいところだった。画家は絵画に対して何かを遠慮しているのだろう。心を開かねば!


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     ↑:中田登、左から 「さっぽろ雪まつり」・F10、「ART in ART 11」。

 「雪まつり」の小品に画家の持ち味がでていると思う。ほのぼのとした明るさと優しい世界だ。それに、適度に嘘を絵の中に挿入して遊んでいる。例えば、これ見よがしに旧拓銀ビルの廻りで大きくクレーンが画かれている。こんな風に見えるわけがない。遊びではあるが、この絵画風景が札幌という街の一つの時代の証という心意気だろう。画家の持つ律儀さと優しさや遊び心が程良くマッチしている。
 しかし、大作の何と硬いことか!!「クラインの壺」や娘や老婆にも見える二重像などが画かれている。シュールな人影もある。それらは絵画の遊びだろう。遊びがメインの主題ならば、残念ながらその遊びは伝わらない。原因は画家自身の内発性が乏しいからだ。上手いとか下手とかの問題でなく、画家と見る者の視線が対等ではないからだ。まず泣き笑い苦しむ画家が地平線にいる、その姿を僕らは絵として見る、その対等な眼差しが希薄に思える。
 優しい画家なのに、その体質に合った画題を選ばれたらと思う。


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          ↑:清水邦子。左から 「時空の流れ」、「時空のつなぎ」・共に F80。


 赤だ赤だ、朱だ朱だ。刺激的な絵だ。個展で全壁赤だらけ、そんな空間を見たい。是非!!



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          ↑:北田弘美。左から 「文楽 Ⅰ・Ⅱ」・F100 F80。


 

by sakaidoori | 2011-04-29 19:00 |    (大同)


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