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栄通記

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2011年 04月 24日

1510) 「『Celvo』 (米澤卓也・展)」・資料館 4月19日(火)~4月24日(日)

 

○ Celvo 

 YONEZAWA TAKUYA ART EXHIBTION
     (米澤卓也・展)
    


 会場:札幌市資料館 2階 2室
      中央区大通西13丁目 
      (旧札幌控訴院。
       大通公園の西の果て)
      電話(011)251-0731

 会期:2011年4月19日(火)~4月24日(日) 
 休み:
 時間:9:00~19:00

ーーーーーーーーーーーーー(4.19)

 古さと新しさが交じり合った当館で、意欲的な絵画物語だ。

 恋人のいないノンポリ青年が、いじらしくも縫いぐるみとのささやかな共同生活、どこまでも軽く軽く絵肌は過ぎていく。どこにでもありそうな小さな時の一コマです。青年を軟弱と笑わないで下さい。ささやかな絵筆による小さな楽しみと小さな哀しみをお付き合い下さい。


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          ↑:主人公の二人?○○君と縫いぐるみのシカちゃん。



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          ↑:


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     ↑:こわれしまったシカちゃん、そして僕は一人にもどった。


 (物語のムードはわかるでしょう。まだ、記したいと思いますが、とりあえずの紹介です。
 明日の日曜日までの展覧会です。)

 (以下、敬称は省略させて頂きます。)


 米澤卓也は今春道教育大学を卒業し、引き続き院生として大学に残る。
 今春の卒業だから、2月の卒展(於・時計台ギャラリー)にも出品していた。しかし、その時は一部で、その後もアートスペース201にグループ展で追加発表し、3度目の今個展で作品と物語は完成した訳だ。おめでとう。卒業に合わせて、それなりの質量を発表するとは実に頼もしいものだ。しかも計画的・戦略的制作は更に更に宜しい。今後の後輩の良き見本になって欲しい。

 作風は見てのご覧の通りで、軽くてコミカルな漫画のようだ。薄く淡い色調で、ギラギラする筆跡や生理を避けている。まさに現代若者気質だ。
 物語の内容は、主人公・男子青年と縫いぐるみとの人畜無害な楽しい関わりだ。人生の淡い触れ合いの一時だ。縫いぐるみの代わりに女性がなれば恋物語で、友情物語などなどに発展成長するのだろう。


 展示に関して気づいたことを箇条書きに記しておこう。

・ 文字が多い。文字で伝えたい思いが強いのだろうが、これだけ大きな絵画だ。やはり絵画中心で、あっさりした文字の組み立てをすべきであろう。
 文章も、いささか説明調で凡調な感じだ。その点からも再考の余地がある。

・ 右回りの粗筋なのだが、入って直ぐに目に飛び込む白地の作品が左向きで、筋立て方向とは逆になっている。物語としては混乱するところだ。
 説明文が無ければ左回りに見るかもしれない。物語理解には全く支障がない。その場合は最後がハッピーエンド風に終わる。哀しき余韻の本編と、どちらが良いのだろう?

・ 始まりと終わりの作品が四角四面だ。ちょと硬すぎた感じだ。絵もよく似ている。似た効果よりも、変化の無さに物足りなさを覚えた。

・ 実は、最後の作品群は白い作品だ。動きもありインパクトも強く、力作だと思う。この2点だけで絵画としては充分なようだ。画き進んで、作家の方もじっとしていられなくて強く動き出したのだ。
 ということは、全体の作品構成上、「静と動」のバランスはどうなのか?


 たいした努力と構成だと思う。全ては今始まったばかりだ。
 もしかしたら、2年後の院修了展では2倍、3倍の物語になるかもしれない。逆に、渾身の単品だけになるかもしれない。精力盛んなところを期待しよう。


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by sakaidoori | 2011-04-24 14:57 | 資料館


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