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栄通記

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2011年 03月 29日

1486) 「小樽商科大学 写真部3月展」・資料館 終了 3月23日(火)~3月27日(月)

○ 小樽商科大学 写真部3月展   


 会場:札幌市資料館 2階3室
      中央区大通西13丁目 
      (旧札幌控訴院。
       大通公園の西の果て)
      電話(011)251-0731

 会期:2011年3月23日(火)~3月27日(月) 
 休み:
 時間:9:00~19:00

ーーーーーーーーーーーーー(3.28)

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 実に好感の持てる学生写真展だ。そこそこの大きさで、沢山出品している。しかも全員がそうなのだ。一部屋での展示では収まらないエネルギーだ。主義主張は大事なことなのだが、それ以前に好きな作品を大きく沢山見せる、基本的なことをチャンとしていて見る方も気持ちが入っていく。


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          ↑:1年・斉藤星也


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 気になるショットをパチリ、そしてパチリ、またパチリ・・・そんな写真群だ。「これを撮るんだ」とか、「何かを訴えたい」というものではない。写真をする喜びが基本にある。今はその段階だ。だから、対象への踏み込みがイマイチでちょっと腰が退いている感じ。「こういうシーンをこうやってシャッターを押したなこうなるんだな」と確認しながら楽しんでいる。そして、構図だとかいろんなことを勉強しただろう。
 次回はもっと足を近づけて、眼に力を入れて、気持ちが溢れる作品を期待しよう。


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          ↑:1年・藪星花

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 衒い無く人物を撮っている。自然体で被写体に関わっているのが良い。そして、子供を中心に撮っているのだが、笑顔200%という関わり方をしていない。他との関わりで人物を見て、クスクスとほほ笑みたいような遊びワールドだ。
 被写体との距離が総じて一定しているので、変化が乏しかったみたい。半歩踏み込むなり退くなりしたら作品にもっと動きが出るのだろう。それと、子供を撮るには総じて上から目線で、それが原因で面白いショットもあるのだが、やっぱり膝のフットワークを活かして、下から目線や対等目線という変化球も欲しいところだった。
 それにしても、多くの学生が人物を撮りたくとも撮れないでいるのに、そこんとこはアッサリとクリアーしている。頼もしい撮影者だ。


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          ↑:3年・村瀬沙紀

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 何かを強く撮るという作品ではない。被写体はランダムだ。好きな物、心に引っかかる風景などをじっくり見つめて、優しく記憶に仕舞い込むという作品だ。何より、見つめる眼差しの真剣さが良い。飽くことなくいつまでも見つめている。いじらしい程に見つめている。この直向きさ・・・眩しい。


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          ↑:写真部5年生・岩村亮太

 (撮影者と話し込んでしまって、個別写真を撮り忘れてしまった。)

 作品自体は旧作ばかりで、新たに焼き具合にチャレンジしたとのことだ。
 確かに、白黒がクリアーになり強い主張がでている。間違いなく技術的には高まっているのだろう。

 こうして旧作を見ていると、やはり被写体へのアプローチというか関わり具合が遠くて弱い感じだ。冒険心が薄い。真面目な青年にありがちな、全体の様子見という雰囲気がする。
 こういう街角スナップで個性を発揮するのは大変だと思う。違いは微差だからだ。没個性派でいくのか、個性ギラギラ派でいくのか、内省のしどころでもあろう。
 今年で卒業とのことだ。写真技術は手に入れた。いろんな被写体で可能性を楽しめば、したいことが浮かび上がってくるかもしれない。


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     ↑:写真歴3年・風間晴香

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 なかなか凝った物語構成だ。さわやか朝ドラ・ストーリーというよりも、ひきずり重足アップダウン・ストーリーという感じ。
 一枚一枚の作品が象徴的でベタッとした感じ。粘着的な瞬間の切り取りは良い個性だと思う。他の学生作品とはかなり違ったムードなので、初めは違和感を覚えてしまった。物語の作れる人だから個展を見たいものです。


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          ↑:21歳・浅沼青夏

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 身近な写真とのことです。浅い陽炎のような黒が好きな学生かな?浅黒いベールに包まれた世界、透明人間の視線を思った。普通の風景の中に変な作品も混ぜて、不思議な気分。


 

by sakaidoori | 2011-03-29 23:38 | 資料館


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