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栄通記

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2011年 02月 11日

1458)「樋口雅山房・吉祥文字展」・STVエントランス・ホール 2月7日(月)~2月27日(日)


○ 樋口雅山房・吉祥文字展


 会場:STVエントランス・アート
    中央区北2条西2丁目
     STV北2条ビル 1階ホール
    (南進一方通行の西側のビル。) 
    電話(011)207-5062

 会期:2011年2月7日(月)~2月27日(日)
 時間:月~金 9:00~18:00
     土・日  9:00~16:00

ーーーーーーーーーーーー(2.11)


 遊び心と気骨さと。そんな書展だ。


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     ↑:左から 「喜(古文)」、「寶を招いて進む」、「寿(古文)」。

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          ↑:「遊」。


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1458)「樋口雅山房・吉祥文字展」・STVエントランス・ホール 2月7日(月)~2月27日(日)  _f0126829_23202173.jpg 禅は知らない、華叟のむすこ
 この凶雲(一休)に、禅では通らん
 一生ほぐれぬ、肩のコリ
 背負うは松源、ただひとり
             (柳田聖山・訳) 注・松源=禅師の名。

 禅の心を同輩の輩は正しく知ってはいないし、伝えてはいない。だから一休に禅の話をしても無駄だ。そういって同時代を突き放し、自賛している。そして故人・禅師松源の遺徳を讃えた漢詩だと思う。


 一休・凶雲集の中から、雅山房のもっとも好まれた漢詩なのだろう。一休の世間を突き放し、かつ己の存在の不動さを宣言した自賛の詩を、自分自身に置き換えているのだろう。




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          ↑:「遊」。




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1458)「樋口雅山房・吉祥文字展」・STVエントランス・ホール 2月7日(月)~2月27日(日)  _f0126829_2350947.jpg うたのわかれ(禅者一休の最後の言葉。)

 シャバよ、さよなら、
 伝えておくれ、
 虚堂(一休の前身)きたとて、
 半文ない、と。 (二度めはダメである。)
              (訳:柳田聖山)

 1481年、入滅にさいして書かれたもの。某寺に一休の真蹟があるとのことです。

 いわゆる、一休の辞世の句です。
 一休には他にも別れの詩がある。そちらは好色・一休らしく、「さらばさらば」と、美人の膝で語り、時は過ぎいき来世の雨を詠っている。

 一休の辞世の句に、己の今後の意気込みを仮託しているのだろう。「シャバよさらば、これからは好きなことのみをするぞ!」



 会場に飾られた一休の詩、それは書の力の可能性を開きたい願望であり、自己宣言でもあろう。
 同時に、氏の遊び心は何やら中国旧正月の雰囲気がある。どこからか爆竹が聞こえそうだ。新しき歳を言祝ぐ言葉、それが文字・漢字・書の原点であったことは間違いないだろう。
 現在に「書」の力があるか?いささか疑問ではあるが、だからといって絵画や美術に現代を突き進み切り開く力があるか?と問われれば、やはり疑問符がつくだろう。疑問符が付こうとも人は何かをせねばならない。その行為が人の記憶に残れば幸いであるが、残る保証はない。

 STVエントランス・ホール。職場の回廊に置かれた禅師の言葉、書家の遊び。現代とは面白い時代だ。余暇人の風流と笑う人もいるだろう。大いに笑われれば雅山房も本望だろう。笑う人に雅山房は、舞って遊んで応えるだろう。


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by sakaidoori | 2011-02-11 23:10 | STVエントランスホール


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