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栄通記

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2011年 02月 09日

1455)「TETUSHI TOMITA ART EXHBITION(冨田哲司・展) 『BARB』」・コジカ 2月5日(土)~2月13日(日)

○ TETUSHI TOMITA ART EXHBITION
  (冨田哲司・展) 

     BARB
    


 会場:サロン・コジカ
      中央区北3条東2丁目中西ビル1F
      (東西に走る南側。)
     電話(011)522-7660

 会期:2011年2月5日(土)~2月13日(日)
 休み:月・火曜日(定休日)
 時間:平日   → 18:00~22:00 
     土日祝 → 14:00~21:00
     (最終日は、~19:00まで)

ーーーーーーーーーーーーーーー(2.6)

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     ↑:(入り口付近の風景。雪壁をスクリーンにして、何やら映像が流れている。)


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     ↑:(入り口ドアを開けた時の会場風景。)


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 (以下、敬称は省略させて頂きます。)

 入場するなり、いきなり1枚のチラシを渡された。
 会場空間を楽しむ前に文章を読むのは僕の趣味ではない。まずは会場をうろつく。それから作家の横でチラシを読む。作品コンセプトを6個の概念で語っている。・・・読もうとするのだが頭が付いていかない。読みにくい文章ということもあるが、それよりも展示ムードと文章ムードがあまりにかけ離れている。展示は白く軽く明るくという美学、文章は戦争に絡ませた言い切りで重く堅く政治綱領みたいだ。両者の接点が見えない。共通点は展示も文章も未整理、未消化なことだ。

 「現代美術」の大きな特徴は、まずは作家ありきという個人主義だ、利己主義だ。作家個人の感覚主張が万能なことだ。ある作家にとっては「美しさ」は価値尺度ではない。同様に、文章も重要な要素になる。イメージ優先という価値尺度もない。言語による説明過多という鎧も被ったりする。そういう現象があるから、詳細な展示解説の付いた展覧会に対して、どう接するかという面倒な事態も生まれる。


 良い機会だから、作家と文章の言わんとする事、展示と文章の関係を大いに語り合った。
 作家の表現したい内容を批判なり否定する気はない。何が言いたいのかを確認する作業だ。
 分かったことは、言いたいことが文章として上手く表現されてはいなかった。もっと分かりやすい文章をとお願いした。
 簡単にその結論を僕の言葉で要約しよう。「戦争を知らない世代が戦争を考える。反戦が目的ではない。もちろん好戦は視野にはない。戦争を考える手段として、チラシの6個の問題提起だ」

 ①鉄条網という「針」。
 ②目に見えぬ戦争としての「暗号」。それは言葉への考察でもある。
 ③「壁」を戦争を考える道具にしてみた。(これは作家の着眼で面白い。)
 ④Olive Drabは第一次大戦の米陸軍の兵器色。(くすんだ)茶色。そこから「虚」という概念を選び取った。(drabには売春婦という意味もある。そちらを取り込む勢いが欲しかった。軍隊と性ほど面白い課題はない。)
 ⑤「迷彩」服。
 ⑥「雪」。(ほとんどこじつけ的な取り込みだ。だから言葉で説明すると意味不明の自体になる。だが、展示としては雪の利用は綺麗だった。)

 以上の要素を繰り込んだ展示素材だ。


 最初に話を戻そう。
 はっきり言ってチラシは作品と鑑賞者の距離を遠ざけた。作家の高尚さは理解できるが、作家が高尚になればなるほど作家も展示も見る側から遠のく。その辺の自覚不足だを再度指摘しておこう。

 自覚不足の小さな傲慢さ、未消化寄せ集め主義の初々しさが本展の魅力だ。
 さー、次は「戦争」とどう取り組むのだろう。正攻法の四角四面的生真面目さで攻めるのか?ヒット・エンド・ランのフット・ワークの良さで攻めるのか?逃げ道確保の安全路線で行くのか?
 いずれにせよ、今後の発表経験が自覚と自己認識を高めるのだろう。その時に再び会話すれば、その自信みなぎる応対に僕はトンズラするかもしれない。そうさせないといけない。


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 窓越しの雪壁映像は綺麗だった。

 

by sakaidoori | 2011-02-09 20:56 |   (コジカ)


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