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栄通記

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2011年 02月 08日

1451)「札幌旭丘高等学校 5回目 美術部・校外展」・奥井理ギャラリー  終了・1月29日(土)~2月6日(日)

○ 札幌旭丘高等学校 

   5回目 美術部・校外展
 
    

 会場:奥井理ギャラリー
      中央区旭ヶ丘5丁目6-61
      (慈恵会病院の入り口近く。看板あり。)
     ※ 駐車場有り 
     電話(011)521-3540 
 
 会期:2011年1月29日(土)~2月6日(日)
 休み:月曜日
 時間:10:00~18:00
    (最終日は、~16:00まで)
 
ーーーーーーーーーーーーーー(2.6)

 以下、会場風景と全作品の概要です。


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     ↑:①。



 温和しい展示だ。
 会場が綺麗で立派な空間ということもあり、当校の見せ方はいつも静かだ。あまり会場の優雅な雰囲気にとらわれないで、もっともっと高校生らしい元気さを見たいと思っている。

 そんな中で一際目立つ存在がF100号の油彩だ。他にも30号の油彩があり、やっぱりこういう作品があると会場が華やいで良い気分だ。しかも幸いかな、それらの2作の描き手は本日の受け付け嬢だ。お客も少なくて、しっかりと彼女達と絵のお喋りをしてきた。作品あればこその女子高校生との会話だ。
 作品は描き手の年齢を超えてそこにある。何が描きたかったのか、描こうとしたのか。展示は温和しいが、自作に対する考え方をチャンと語ってくれた。


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          ↑:1年・河合英恵、「雨上がり」・油彩 F100。

 何と言ってもお花畑のカラフルな花柄が目に入ってくる。油の発色が強くて、全体の雰囲気がムンムンしていて好ましい。元気な絵だ。ところが困ったことに、第一印象とは違ったメッセージを絵は伝える。
 タイトルは「雨上がり」で、しかも雨が止み始める時の強い日差しが雲間で発光している。傘が光りを受けて輝いている。雨上がり地の気分爽快さを描くのがこの絵の主題なのだ。それに応えて花々は満開なのだ。その気持ちは良かったのだが、表現で間違った。
 一つに、少女を後ろ向きにしたことだ。ここはバッチリ目鼻口のある顔を描かなければならない。後ろ姿はこの作品のムードに似合わない。
 一つに、後ろ姿と一本の道の組み合わせが僕には気に入らない。憂い的だし、そうでなくても明日へのささやかな希望になってしまう。道なんて余計なものを描くから混乱するのだ。
 それに、河合英恵は欲張りすぎた。光りも雲も雨風景も傘も花畑も金魚も、皆な皆な平等に強く描いた。強く描くのが彼女の個性だから、それは大賛成なのだが、それぞれの分量比率があまりに平等過ぎた。一個一個はは出張る強さがあるのだが、これはという力一杯の根性に欠けた。

 そうはいっても、この絵の魅力は失敗を補って充分な強さだ。U21道展作品を楽しみにしています。


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          ↑:1年・柴田華鈴、「君への主題歌」・油彩 F30。


 はじめて描いた30号の大きさだ。初めてなのに主張が明快だ。画面全体に目配りが行き届いてコンパクトに仕上がっている。
 この絵の良さは描き手の気持ちをスルーっと絵にしたことだ。拘らず悩まず絵に取り組めるタイプのようだ。だから、欠点は個性が薄いことなのだろう。いや、強い個性を感じさせないでフワッと絵にできるのが柴田華鈴の魅力かもしれない。

 逆光の風景を絵にしたかったという。強い光りと強い黒だ。
 自分自身のことを、「ファージーなんだから」と言っていた。その割には強い画題に取り組んだものだ。


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          ↑:2年・村岡純夏、「日記」・コラージュ 30×40㎝。

 会場風景写真の①の作品群は全て村岡純夏だ。石膏デッサンを含めて、日頃から絵を意欲的にする人だろう。
 「日記」は普段の落書きのようなものだろう。実にもったいない。30㎝×40㎝などと遠慮せずに、2m×3mにすれば良かったのに。見る方も気持ちが良いが、自作を大きく並べてく目の当たりにすれば、普段とは違った感動を生むことだろう。きっと嬉しさで顔が赤らんで、「もっともっとやらなくちゃ」と思うだろう。そう、もっともっと並べても良かったのだ。


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     ↑:1年・立石のぞみ、「馬面の貴婦人」・紙粘土 25×15×20㎝。

 面白い立体だ。1体だけなのが残念だ。できれば10体ほどを並べたら物語が生まれるだろう。ここは一工夫して、作品用のデッサンとか、モデルのぬいぐるみとかで会場を賑やかしたら。要するに、折角の展示機会だから、楽しい工夫があればと思った。


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 ↑:2年・加藤万音、左 ①「ハコばれていた、青空の広がったハコ」・アクリル F8。
         右 ②「Polaron -ポーラロン-」・アクリル B3画用紙。

 ①は面白そうな感じなのだが、ちょっと意味不明というか、もう少し展開して欲しい。
 ②は、もう一組欲しい。


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     ↑:左 2年・椋元可奈、「机上空論」・アクリル 57×57㎝。


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     ↑:2年・加藤眞


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     ↑:2年・藤川桃子、左から 「少女」・油彩 F6、「ゆうぐれ」・油彩 F8。
     

by sakaidoori | 2011-02-08 13:22 | 奥井理g.


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