2011年 02月 07日
○ ヒトリヨガリノ2人展 カフェテリア 会場:アートスペース201 南2条西1丁目7・山口中央ビル 6階C室 (東西に走る道路の南側。) 電話(011)251-1418 会期:2011年2月4日(木)~2月8日(火) 休み:水曜日(定休日) 時間:10:22~19:00 ◎知北梨沙×舞踏◎ 2月4日(金) 19:22~ ×羽山瞳 2月5日(土) 16:22~ 2月6日(日) 13:22~ 2月8日(火) 19:22~ ×羽山瞳 【参加作家】 チキタリサ 羽山瞳 齋藤ちい(ゲスト) ーーーーーーーーーーーーーー(2.5) (以下、敬称は省略させて頂きます。) 今展の最大主旨は知北梨沙主演の舞踏公演だ。その為の会場構成であり、会場構成の一環として羽山瞳の写真展がある。 初めに会場風景を載せます。公演前から演技者の知北梨沙は舞台をくるくると徘徊して、気分は演技モードだ。そのそぞろ歩き姿も写っています。 流れで舞踏のコメントを添えていきます。 最後に羽山・写真紹介とコメントです。 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() お客にコーヒーを注ぐ、そしてしずしずと無言無表情で立ち去っていく。 白昼夢あるいは夢幻境の世界だ。ほとんど能の世界だ。かぶり物の花冠も浮世離れしている。いい顔隠しだ。非と虚と凶の前触れでもある。 そして会場照明は消え、本格的に明と暗の光が織りなしていく。 物語は一人の少女が真昼の健康的な日常の明るさを演じ、その少女のもう一人が夢現の影の世界を演じていく。演じる二人は一人の乙女の表と裏、明と暗、昼と夜。二つの世界は交じり合うことなく交差し、ねじれ合い踊りとして時間が流れていく。自分の狭い世界に満足している。自己耽溺でもある。 表の健康少女を演じる齋藤ちえは絶好調だ。地の素顔をそのまま舞台で演じているのか、うらやましき素振りだ、笑顔だ。発散型の熱演だ。 主役のチキタリサは、ポッキリと折れそうな細い体を内に内に引き込む体の使い方で、常に丸く丸くのたうち回る。己の存在にいつも不満な様子で、ひきこもり夢幻境を演じている。 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() 互いが互いを知らないはずなのに、なぜか向こうの世界の己の存在に気づいてしまった。気づけばそれは嫉妬の対象以外にはありえない。知るということは独占することだ。独占とは相手を消すことだ。知らない世界で楽しんでいる相手(自分自身)を許すことはできない。嫉妬は憎しみに、憎しみは狂気に、狂気は殺人へと真っ逆さまに堕ちていく。 残念なのは二人の格闘シーンを真っ暗闇で演じたことだ。激しいドタバタ音は会場にとどろいてはいるのだが、二人の生の格闘シーンを見ることはできない。舞台効果として暗闇演技も悪くはないが、演技修行中の二人だ。ここは是非とも荒れ狂う醜態をさらして欲しかった。当然照明が激しく明滅しているだろう。 ![]() ![]() ![]() 横たわる二人の乙女・・・エンディングだ。わずか15分だが、良いものを見た。脚本、音楽、衣装、照明と本格的だ。コーヒーにお菓子に投げ銭もさせないという徹底的なサービスであり虚構を築こうという強い意志だ。全ては羽ばたく為の訓練、準備であり土俵作りだ。素晴らしい。 ![]() ![]() 齋藤ちい。君の仁王立ちは美しかった。大地に足が食い込んでいた。 ![]() 知北梨沙。昨年の印象は憂いを引きずったシンデレラ・ガールだった。舞踏を目指すという言葉に半信半疑だった。失礼した。丸い内向きの動きに磨きをかけて下さい。次も宜しく! ![]() 火曜日の午後7時過ぎに最終公演です。 舞踏記に力を入れ過ぎてしまった。 羽山瞳の写真記は少し後れて書きます。 (②に続く。)
by sakaidoori
| 2011-02-07 21:51
| アートスペース201
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![]() 丸島 均。札幌を中心に美術ギャラリーの感想記、&雑記・紹介。写真は「平間理彩(藤女子大学写真部OG) 『熱帯夜』組作品の一点」。巡回展「それぞれの海.~」出品作品。2018.8.30記。2577)に説明有り。 by sakaidoori カレンダー
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