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栄通記

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2011年 01月 27日

1442)「今荘義男 大林雅・二人展」・たぴお 1月24日(月)~1月29日(土)


○ 今荘義男 大林雅・二人展 

   
 会場:ギャラリーたぴお
    中央区北2条西2丁目・道特会館1F
    (中通りの西側の郵便局のあるビル。)
    電話・林(090)7050-3753

 会期:2011年1月24日(月)~1月29日(土)
 休み:日曜日(定休日)
 時間:11:00~19:00
     (最終日は、~17:00まで)

※ オープニング・パーティー ⇒ 初日 18:00~

ーーーーーーーーーーーー(1.27)

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     ↑:(大林雅・作品群。)


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     ↑:(今荘義男・作品群。)


 (以下、敬称は省略させて頂きます。)

 画風の全く異なる二人だ。どうなるのかな?そんな思いで入室した。
 驚いた。見事な関係を生んでいる。特に、こむら返し&腸捻転・画風の大林雅の力の入れよう!照明に当たってバンバン輝いている。
 対する今荘義男、日頃の古武士的気骨さを和らげた大きさで、軽く大林・念力をかわしている。マイペースにかわしつつ、男っぽく受け応えてもいる。二人の物怖じしない関係が実に楽しい。画風画題を越えた絵の根っ子での対話だ。見れそうで見れないベテラン男子画家2人展だ。


・ 大林雅・増殖シリーズ 

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 こういう作風は自己あるいは人間深層の探求と理解している。悶え苦しみ、かつ生きる存在としての自己、あるいは人間への全面的関心だ。自己と自己自身との断絶、自己と社会との断絶・・・等々、「断絶」と「存在」がキーワードだろう。
 おそらく、氏の出発はそういうものがあったはずだ。だが、近年の氏の画面からは激しい怒りや苦悶は伺えない。むしろ、整形手術をした後の醜い己の面構えを見て、「この身も体もどうしたら自然や社会と処していけるのだろう?」という寂しがり屋の呟きが聞こえてきそうだった。異端児になれない異物の悲哀を感じていた。そこに、ユーモラスを画風に取り込む、あるいはそういう画風の仲間達とのグループ展で、笑いの要素を意識していたと思う。
 だが、今回の作品の強さはどうしたことだろう?もうこの姿で生きるしかないという開き直りというべきか。異物という生き物として逃げもしない、告発もしない、あざ笑いもしない、存在していることだけはしっかり主張する。そんな画家の姿勢を見た。




・ 今荘義男・古里シリーズ

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 今展の今荘義男は小作だが余裕綽々な感じだ。それは2人展の相手に対して、大地という場と空間を提供しているようだ。暴れる大林・ワールドtの呼吸を楽しんでいるようだ。

 2人展にもいろいろあるものだ。どれが誰だかわからない融合展。互いの存在を無視した別々展。互いの領分を侵さない棲み分け展。相対立する主張を見せることによって、何かが生まれる可能性展・・。
 今展は対決でも区別でもなく、どこかしら友情に支えられた絵描きの根っ子の確認展であった。

  春の北海道抽象派作家展も控えています。氏の関してはその時にも語る機会があるでしょう。

by sakaidoori | 2011-01-27 23:17 | たぴお


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