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栄通記

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2011年 01月 11日

1423)「第2回札幌北陵高等学校美術部校外展」・アートスペース201 1月6日(木)~1月11日(火)


○ 第2回 
  札幌北陵高等学校美術部校外展
 


 会場:アートスペース201 
    南2条西1丁目7・山口中央ビル5階
    (東西に走る道路の南側。)
    電話(011)251-1418

 会期:2011年1月6日(木)~1月11日(火)
 休み:水曜日(定休日)
 時間:10:00~18:00
     (最終日は、~16:30まで)

ーーーーーーーーーーーーーー(1.9)

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     ↑:(1月9日14:07。創世橋から北の創世川風景。この景色を見ながらアート・スペース201へ。)


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 昨年に引き続いて2回目の当館での美術部校外展。まだ伝統なり慣習というには早すぎますが、年始めの「気分一新お披露目展」として続けて欲しい。
 そして、隣室は札幌国際情報高校の作品展だ。将来への大いなる野望を抱いた合同展ではないのだが、結果的には楽しき交流展になっている。他の高校、あるいはOB・OG、顧問先生の展覧会などでアートスペース全館が埋まればと思う。無理のないささやかな年始のお祭りになればと思う。同時がダメなら、「1月のアートスペースは高校生美術展」というのはどうだろう。何らかの形で高校関係の作品展が毎週開催だ。


 作品を載せていきます。
 作品は2月の「公募展 道展U21」への出品を予定しています。だから、大半は未完成ということで見て下さい

 その未完成ということを展覧会で上手い具合に利用している。
 作品の横に、キャプションを兼ねて感想を求めている。「この作品をもっと良くするにはどうしたらいいのか。ご意見をお書きください」なかなか面白いアイデアだ。
 それは作品への感想なのだが、作品と同等の展示だからどうしても何を書いているか気になる場合がある。一種の意見交換であり、目に見えぬ作家や鑑賞者同士の交流にもなっている。それに、もぞもぞと壁に向かって何やら書いているのを見るのは楽しいものだ。そんな姿を見ていると、普段は感想などを書かない人までも、読んではついつい書いたりもするかもしれない。
 意見募集以上の事を関係者は期待したかどうか?期待以上の効果、交流展になっていた。


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     ↑:2年・佐々木伽菜、「密集からの始まり」。


 遠くから見ていると、何かがふんわりと降りてきてズンズンと積もり積もっていく感じ。
 下の方の何かには「福」とある。「福袋」を手に入れる為に集まっていることだ。それは絵の説明としては大正解だろう。でも直に福袋を手にする場面を描かなくて、福袋も一緒になって皆なと並んでいるよう。集まり集まり、並び並び、モジョモジョ話し声が聞こえるよう。隣の人は赤の他人なのだが、人が集えば何となく知り合いだ。
 ちょっと不思議な要素があったりして、楽しい絵です。
 2枚一組の作品だと物語がもっと広まりそう。


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     ↑:左側、2年・山田妃美子、「止めて」。

 特大ホッチキスがセールス・ポイント。そこは面白かったが、もっともっと遊べばと思う。膝に載せたホッチキスをリアルに描く事に集中して、背景もぬかりなく一所懸命に描く事に夢中になって、何故ホッチキスだったのかという初心を少し忘れたみたい。
 絵は丁寧に丁寧に描いていて好ましいのだが、その真面目さがカラフルな色の配所や画題の遊び心を生かし切っていないのが残念な感じ。


      ↑:右側、1年・籠田俊、「べらぼうな城」。

 見上げる構図で、雄大さや「べらぼう」というハチャメチャ感を出そうとしているみたい。
 籠田君は構図・視点に満ち足りた感じで、肝心の「城」をべらぼうにすることを忘れたよう。とは言っても、1年生でこれだけ色爛漫で細々描く事は大変だっただろう。でも、褒めてばかり言っても仕方がない。僕はもっともっと「べらぼうな城」が見たかった。べらぼうな心意気から発する、「壮大なべらぼうな城」を。


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          ↑:2年・叶幸代、「仔馬のメルヘン」。

 手前の馬の顔と体の大きさがアンバランスだ、僕はこのアンバランスさが気に入っている。
 叶君のこの馬に寄せる心は二つだ。顔は凛々しく優しく描く事。体はやっぱり馬だもの、大きく力強く描く事。そして絵全体でこの馬をメルヘンの主人公にする事だろう。

 正確無比に対象を画く事は絵ではないだろう。画きたい気持ちを作る事、それを見る人に伝えれたらより良いのだろう。
 意図的に叶君はアンバランスには描いていないだろう。だが、しっかりと気持ちを伝えていると思う。
 馬、可愛くて大きくて強いものだ。そんな馬だった。


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     ↑:左側、1年・鈴木理乃、「sigh」。

 共に顔が大きくて似たような色合いだから、同じ人の絵と錯覚した。別々の学生の作品。

 基本的にこういう顔を強調したり誇張された絵は好きですね。
 「sigh」=ため息。表情が良く描けてると思う。
 こういう意味深のタイトルの場合は背景なり小道具が微妙な意味で存在するのだが、「顔」一点に集約しての作品だ。場面全体が皮膚色で、顔の表情の生っぽさを強調している。少し一本調子な感じだが、顔を見つめる鈴木君の気持ちは好調だ。


     ↑:右側、1年・加藤有香、「無心の少女」。

 ちょっと不気味なシュールさと意味不明な所が好きだ。「背景?ええい、面倒くさい、黒だ!」と思ったかどうかは知らないが、この潔さが良い。
 太腿露わな人は誰だろう?お母さん?何を愛玩するように、その人を見つめているのだろう?その秘密を黒が守ってくれているようだ。


 以下、作品だけ載せます。

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     ↑:左側、1年・小原ゆめ、「しろくろ」。
      右側、2年・笈田夕貴、「ミドリガメと紅葉」。


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     ↑:2年・森脇早紀、「気休め」。

 そうさ、人生は気休めさ。それも良いではないか、ネェ、森脇君。
 難しいテーマだから、絵としてはまだまだだが、ちょっと気になる余韻の残る絵。


 3年生は進学準備の為に、出品はしているのですが、気分は賛助的参加です。


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     ↑:左側、3年・宇田川菜実、「へその緒」。
     ↑:右側、3年・桑原拓也、「Give Me Freedom」

 共にかなり好きな作品ですが、感想は割愛です。とくに「へその緒」は良い。絡まる世界からの「自立」を表現している。


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          ↑:3年・梅川綾、「夏の小道」。

 普通にしっかり「景色」を見つめている。普通にしっかり絵にしている。



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     ↑:(市街地の風景。よく雪が降ったものだ。綺麗な街だ。)


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     ↑:(大通公園。雪祭りの準備中。足場だけが組み立てれていて、まだ雪は搬入されていない。雪不足との情報だったが、連日の大雪で解消されたのか?)

by sakaidoori | 2011-01-11 00:32 | アートスペース201


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