2010年 12月 29日
○ 下沢敏也・陶展 「Re-birth.2010 ー起源ー」 ・会場:茶廊法邑 東区本町1条1丁目8-27 電話(011)785-3607 期間:2010年11月27日(土)~12月5日(日) 休み:火曜日(定休日) 時間:10:00~18:00 (最終日は、~17:00まで) 協力:法邑芸術文化振興会 ーーーーーーーーーーーーーーーー(12.4) 相変わらずイマイチの写真紹介です。作品そのものの味わいも、場の拡がりやヒンヤリした空気感も伝えていません。情けないやら申し訳ないないやら・・・以下、敬称は省略させて頂きます。 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() 聖柱、依代、男そのものとしての屹立する直立物。 オカイコが土から涌きだし、うずくまる女になり、マリアに生まれ変わった祈りの造形物。 あきらかに此処は作家にとっての祈りの場であろう。聖なる空間だ。 あまりにも真摯にして、あまりにも直截な場だ。 象徴性を醸し出してはいるが親しみやすく愛すべき存在だ。それは作家の優しさかもしれない。 男性性、女性性が心地良いリズムを生んいる。だが、男女の美醜漂うエロスからは遠く、それは作家のロマンティシズムかもしれない。 下沢敏也、直裁で実直な作品だと思う、正直な表現者だと思う。 なぜ、彼が「生と死」、「再生」にこだわるか?それは知らない。 僕らにとっての関心は、その動機よりも、結果としての作品の迫力だ。それはテーマの真摯さや深さとは無縁だ。むしろ、テーマが普遍的であったり、強い社会性を帯びれば帯びるほど、表現は難しいものになるだろう。作家自身の心の襞と社会との間に安直な約束事が生まれ、美辞で作品を語る道を作る。 そういう意味で下沢敏也は難しい仕事をしている。 そもそも「祈り」という言葉が悩ましい。時空の世界に一本の縦線を引く。境界のようなその縦線を「祈り」が往き来する。日常と非日常、見える世界と見えない世界、生と死、過去と未来・・・二つの世界の道標だろう。確かにそれはかけがえのない言葉であり、行為だ。だが、何と普段の生活から離れた存在になったのだろう。「死語」ではないが、「生語」としての真実み、重み、軽みを日々脱いでいるように見える。 それでも下沢敏也は直向きに「祈り」を作る。 しかも最近の氏は非常に正直だ。「抽象性・造形美学」から、土としての肉感性を信じ、愛おしき形そのものを追求し始めた。それは正直さの辿り着いた今の姿だろう。 時折、氏の中の「遊び」を思う。だが、生真面目なテーマの前で、その遊び心を枠にはめていた感じがする。「祈り」と「遊び」とは両立しないのだろうか?これからも「祈り」を作る人だろう。「何か」が付加され、深めることだろう。「遊び心」は必ず役に立つと思う。軽き時代の「遊び」と「祈り」。 ![]()
by sakaidoori
| 2010-12-29 14:13
| (茶廊)法邑
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![]() 丸島 均。札幌を中心に美術ギャラリーの感想記、&雑記・紹介。写真は「平間理彩(藤女子大学写真部OG) 『熱帯夜』組作品の一点」。巡回展「それぞれの海.~」出品作品。2018.8.30記。2577)に説明有り。 by sakaidoori カレンダー
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