2010年 12月 23日
○ ~第6回 特別記念企画~ [彫彫発止] (6名の立体+α展) 会場:アトリエムラギャラリー <札幌> 中央区南13条西11丁目2-12 (宮越屋珈琲石山通店の横を入る。 狭い仲通の北側。 民家風のモダンな建物。 じょうてつバス停「南14西11」から徒歩3分。 駐車場3台有。) 電話(011)590-0050 会期:2010年9月5日(日)~12月18日(土) 休み:日・月曜日(定休日) 時間:10:00~17:00 【参加作家】 荒井涼子 柿崎熙 川上りえ 塩野太郎 清水優 手嶋大輔 ーーーーーーーーーーー(12.8) 長い会期だったのに、こうして会期終了後の掲載になってしまいました。僕の拙い写真でも、見に行きたかったと思う人がいるかもしれません。すいませんでした。 まず始めに会場風景を載せます。そして塩野太郎氏と手嶋大輔氏の作品紹介を初回します。残りの作家は続編(②)として紹介します。 (以下、敬称は省略させて頂きます。) 2人の作品は、現在、札幌市資料館での「資料館をアートする・展」(~26日まで)でも見れます。残念ながらその展覧会の写真紹介が不可なので、今回の僕の紹介で気になる方は見に行って下さい。 その展覧会は、この2人の道外人や外国人なども参加し、多ジャンル構成で作品展としては充分に楽しめます。 ただ、企画展としては、「裁判所」を意識し過ぎた本格派重厚そのものです。明るさ軽さや意外性、ポップやアニメやお笑いという現代感覚とは違った雰囲気です。 そんな中で今回紹介する手嶋大輔の作品は、目立ちたがり屋の黒子という作風で、会場のそこそこに散りばめられています。心地良い息抜きです。模擬裁判所ルームでの「風ニノッテ」シリーズは一見に値します。「空飛ぶスッパマン」ならぬ、「飛んでどうなるテジマ君」です。 それと、川上りえの「巨大回転五つ星天秤」作品も興味津々です。ただただその大きさをあっけらかんと見るだけです。意味があるのか無いのか?「あ~、作家は大きいのを作りたかったんだな~」という感想です。触って廻せるので、是非是非チャレンジを!一人ではバランスをとりかねるので、恋人なり友達連れには良い遊びになるでしょう。当然、僕は愛妻と廻してきました。 さて、前置きがながくなりました。 1977年 福岡県生まれ 2002年 東京造形だが区彫刻研究生終了 精神性があるような無いような、どこまで遊びたいのか?そもそも遊びたいのかどうかも定かではない。掴みどころの無い「おかしさ軽さ」の手嶋大輔ワールド。 あれこれと著名作家の影響も感じるが、それらはこれからの作品自体のそぎ落とし作業の中で、手嶋雰囲気へと昇華されるだろう。 何とも憎い感覚だ。強い主張では無いのに「気になる」人形だ。もう、彫刻作品と呼ぶには身近に親しみすぎて、それでいて普通に見るには主張の強い存在でもある。 配布解説文に、高度の木彫り技術の持ち主とある。きっとそうだろう。 1985年 東京生まれ 2010年 筑波大学大学院芸術専攻彫塑領域終了 全ては「型」です、「鋳型」です。凹んだ中には「ハンバーガー」なり「石」なり、何でもござれだ。異様な重厚反復増殖機械でもあり、「鋳型」に重きがあるのか、「装置」に重きがあるのか、ブラック・ユーモア的作風。 動植物や食べ物の「鋳型」を作るのだから、当然「人の鋳型」も作る。それが資料館に展示されていた。今展や資料館での作品を見る限りでだが、上手くいっているとは思えなかった。作品には洗練さよりも武骨さが強くて、あたかも作品そのものを見よという空間だからだ。展覧会場でただ並べられだけでは、何かしら魅力が減っているのでは。これみよがしのインスタレーションでは、作家のアイロニーなり遊びの魅力を減らしそうだが、魅力ある見せ方が課題だと思った。 まだ25歳という若さだ。ギャラリーを振り払って街に出るタイプだろう。どういう見せ方をするか?それは彼の芸術思想と不可分だと思う。今はとにかく作ることに楽しく追われているのだろう。出てくる出てくるアイデアの泉状態だろう。
by sakaidoori
| 2010-12-23 14:33
| (カフェ)アトリエムラ
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アバウト
丸島 均。札幌を中心に美術ギャラリーの感想記、&雑記・紹介。写真は「平間理彩(藤女子大学写真部OG) 『熱帯夜』組作品の一点」。巡回展「それぞれの海.~」出品作品。2018.8.30記。2577)に説明有り。 by sakaidoori カレンダー
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