2010年 09月 18日
○ 現代美術展 PLUS1 This Place 会場:本郷新記念札幌彫刻美術館・本館 中央区宮の森1条12丁目 電話(011)642-5709 会期:20010年9月11日(土)~9月26日(日) 休み:9月13日(月)、21日(火) 時間:10:00~17:00 料金:無料 主催:PLUS1 企画協力:柴橋伴夫(美術評論家) ※ エセプションパーティー ⇒ 9月18日(土) 本館1階 17:30~19:00 ※ 当館主催関連事業 ⇒ 9月11日(土)、19日(日)、23日(木) (パンフを拡大して詳細を確認してください。) 【出品作家】 澁谷俊彦 川上りえ James Jack 千代明 齋藤周 藤本和彦 谷口明志 坂東宏哉 ダム・ダン・ライ 大島潤也 柴橋伴夫(美術評論家) ーーーーーーーーーーーーーーーー(9.17) (お詫び。重複や縦長と横長の違いなど、相当写真に誤りがありました。申しわけありませんでした。) この種類のグループ展はいつも終了間際に見に行くことが多い。今回は余裕を持って見に行った。日程的には余裕はあったのだが、午後4時半頃の入場だから、とりあえず「見てきた」という感じだ。 というわけで、一言コメントと会場風景だけでも早めに紹介します。次回は何人かだけになるでしょう、もう少し詳しく紹介したいと思います。 一年おき位で大丸藤井で個展をされている。何を表現しているのかは分かりにくい作家で、そのマイペースさが大島魅力の一つだと思っている。その分かりにくさマイペースさは今展でもしっかり生かされていて、「どこまでも我が道を行く大島潤也」だ。 上掲の作品、まるで崖上の砲台場跡地のよう。大きな丸い作品、その丸さを標的の覗き窓のようにして外をにらみつけている。実際、ガラス窓を挟んで屋外にも、意味不明な「黒い木くず」がある。、黒い板が壁に立てかけている。破片クズの行儀の良い散らばりぐあいが大島潤也らしい。 一つの飾りである。武骨で力強い飾りである。大きな大きな「坂東宏哉」という縦長の「名刺」でもある。その強さが、他の個々の作家の軽さと良きバランスを保っている。 こちらも会場では飾りだ。画材に作品の取材場所にあやかった「物」を使っている。それは「その場の記憶」なのだろう。何か生っぽいメッセージがあるのだろうが、ここででは渋くてデザイン的な飾りになっている。2階の作家への入り口という導入も兼ねている。 藤本作品はグループ展での単品でも、どこか人目を惹く強さがある。ユニークさもある。 「ヨリシロ」、確かに目立ちはするのだが、どこか遠慮がちで生真面目だ。おそらくそのタイトルに負けたのだろう。透き間からひょっこり出てくる「オバケ軍団」を楽しむ人だが、その遊び心が後退して、ストレートに「神様」と向き合ったみたいだ。少し真摯になりすぎて神様の後塵を踏んだようだ。 「青年のマイ・ルーム。そしてワン・デイ」なのだろう。 通路を利用した完璧な個展だ。道行く人に、窓から齋藤周がほほ笑んでいる。「何にも無いけど立ち寄っていきませんか・・・」。映画のワン・シーンのような美学と物語、次回に改めて紹介します。多くの言葉をそれまでに見つけておきたいと思う。 その向こうの黒い壁に見えるのが谷口明志、「線」。 千代明、メタリック色は鉄のみかと思っていたが「紐」だ。幾何学的模様と色ににうっとりとしてしまった。いつもの「ダンス」は出番がないようだ。神懸かり的美しさの前でスカートを拡げて、全身の華やかさをシンメトリーに見せるだけだ。 谷口明志は「線」と題している。実際は「しずくの旅」だ。しずくの出発がこの黒い壁だ。溜まって、一筋の歩みとなって1階に降り、透き間から戸外に脱出して・・・。次回にそのしずくの旅を追いかけよう。 2人は2階の奥まった閉ざされた空間での展示だ。共に鑑賞者参加型の制作スタンスを持つが、その姿勢は今展ではかなり違っていた。 澁谷俊彦はコンペイトウを食べながらの未来の街作りに余念ががない。今展では作品の完成形に重点があるようだ。鑑賞者も用意された澁谷ソファーに身を沈めて、コンペイトウをほおばりながらの鑑賞。「見るー見られる」未来都市美だ。 川上リエ作品は写真で見ると線のオブジェのようだが、実際はかなりシンプルで、線はまさしく水面そのものを描いている。鑑賞者は下から潜って、適当に空いた場所から頭を上げて辺りの風景を見る。本当に鑑賞者参加型の作品づくりだ。後は多くの来館者を待つばかりだ。 >②に続く。
by sakaidoori
| 2010-09-18 13:31
| ☆本郷新彫刻美術館
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アバウト
丸島 均。札幌を中心に美術ギャラリーの感想記、&雑記・紹介。写真は「平間理彩(藤女子大学写真部OG) 『熱帯夜』組作品の一点」。巡回展「それぞれの海.~」出品作品。2018.8.30記。2577)に説明有り。 by sakaidoori カレンダー
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