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古館章・ブロンズ展
会場:札幌時計台ギャラリー 2階C室
中央区北1条西3丁目
札幌時計台文化会館
(東西の中通りの北側にあるビル)
電話(011)241ー1831
会期:2010年8月9日(月)~8月14日(土)
時間:10:00~18:00
(最終日は、~17:00まで)
ーーーーーーーーーーーーー(8.14)
入室したとたんに思わず笑ってしまった。まるで展示台展だ。厳密には3種類の展示台なのだが、骨組みだけのアッケラカンの台の立ち姿がいろんなポーズに見えて、他の台との口喧嘩競争をしているみたい。
しばし作品を見るのを忘れて展示台の誇らしさに見とれてしまった。
これではイカンと、ようやくブロンズ作品鑑賞となったわけだ。
またまたそこで不思議なことが分かった。作品の個性が、展示台を目立たせているのだ。全く普通とは逆の現象だ。作品を生かす為の台なのに、台を生かすことによって、最後の最後に作品とも語らいましょうという運びになっている。ブロンズ作品の遊び心というのか、作家のユーモア精神が会場全体を覆っている。会場全体を美術にしているのだ。
要するに、古館章・美学で徹底している。美術において、この「徹底」ほど良き言葉はない。ファージーならファージーでとことん「徹底」する。改めて教えられた。
以下、ブロンズ作品を楽しんで下さい。
作品台座には石と木材とがある。抜群に石のほうがいい。というのは、見た目はその人の好みで選べばいいのだが、持った時の重量感が全然違う。作風がユーモラスだから、ついついブロンズということを忘れがちだ。ブロンズの重みを引き立たせるには、やはり石が良い。どっしり重いユーモア、手のひらの宝物だ。