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栄通記

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2010年 08月 16日

1338) ③函館駅構内 「空間アートプロジェクト (6名参加)」 終了・7月31日(土)~8月9日(月)


○ 空間アートプロジェクト

 会場:JR函館駅構内2階 イカすホール
     函館市若松町12-13
     電話(0138)23-3085

 会期:2010年7月31日(土)~8月9日(月)
 休み:無休
 時間:10:00~18:00
     (初日は、13:00~。最終日は、~17:00まで。)

 【出品作家】
 石川潤 岩田琿 佐々木仁美 鈴木悠高 外山欽平 林教司

 主催:北海道抽象派作家協会

 事務局:石川潤 090-9088-8904

ーーーーーーーーーーーー(8.5)

 (1335、1336番の続き)

 (以下、敬称は省略させて頂きます。)

 残り3名の作品紹介です。


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     ↑:石川潤・「micro cosmos」。

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 僕にとっては一度見た作品であり、栄通記にも載せたことである。

 床に斜めに立てかけられた作品が照明にあたって波打っていた。白が目に迫り、黒が後ろに退くという視覚心理学がそのまま反映していた。花びらのような模様が波打ちながら人の意識を中央に吸い込ませていく。あたかもブラック・ホールへの道程のようだ。滑らかな凸凹感は暗闇に引っ張るのだが、ただそれだけだ。おそらく作家はこの「黒」にとりたてての精神性を盛り込んではいないようだ。では、この黒はどこに向かうのか?描くその時は、「モノトーンを描きたかった」だけなのだろう。その時はそれでいい。
 全ての作品はエネルギッシュだが、筆跡を残さず、綺麗にサラッと仕上げようとしている。現段階では精神性よりも美への憧れが強い作家なのだろう。

 石川潤はなかなか個展を開かない。そのかわり、この夏以降のグループ展参加の数はたいしたものだ。
 今展を皮切りに、函館の「ハコテン」、青森・函館美術館での「若手作家展」、今開かれている札幌・たぴおでの「サマー・ウエーブ展」、今日からの時計台「道展新人展」、今秋の「道展」、そのころの時計台「北海道抽象派作家展」、他にもあるかもしれない。素晴らしい。



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     ↑:外山欽平、「M」・「L」。

 たった2点だが、お洒落な展示で豪華さがあった。


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     ↑:岩田輝・「TURBO-10」。

 岩田輝は、一時作品をビニールで覆っていた。照明にあたってよく見えなかった。要するに作品を他人に見せることを拒んでいるようだった。
 そうい展示手段とはおさらばして、今ではビニールをはずして正々堂々と構えている。よく見える。
 同系色の色の重なり、輪郭も鮮明で丁寧で細かい作業だ。増殖を思わせるがグロテスクさを拒否している。のめり込む大人のおもちゃの世界だ。
 「ターボ」、いつか夢見た超音速のパワー・アップ、その力の源泉を探っているようだ。機械の構造を細密画で再現することによって、秘密のベールを一枚一枚剥ごうとしているみたい。

by sakaidoori | 2010-08-16 10:10 | [函館]


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