人気ブログランキング | 話題のタグを見る

栄通記

sakaidoori.exblog.jp
ブログトップ
2010年 07月 23日

1309) 資料館 「第6回 青青社書展 ~書をたのしむ」 終了・4月27日(火)~5月5日(水)


○ 第6回 青青社書展
   青青社主宰・竹下青蘭


 会場:札幌市資料館 2階1・2室
    中央区大通西13丁目 
     (旧札幌控訴院。
      大通公園の西の果て)
     電話(011)251-0731

 会期:2010年4月27日(火)~5月5日(水)
 休み:
 時間:10:00~18:00
     (最終日は、~16:00まで)

ーーーーーーーーーーーーー(5・4)

1309) 資料館 「第6回 青青社書展 ~書をたのしむ」 終了・4月27日(火)~5月5日(水)  _f0126829_16244657.jpg


1309) 資料館 「第6回 青青社書展 ~書をたのしむ」 終了・4月27日(火)~5月5日(水)  _f0126829_1627116.jpg
     ↑:第1室。


 書は字を書く芸術です。今展は、字にこだわらない「書」展です。いわゆる前衛書です。もっとも、前衛書にチャレンジする有志展ではありません。前衛書家・竹下青蘭女史が主宰する教室の仲間展です。だから、青蘭女史の筆跡なり呼吸感が色濃くなるのも仕方がないところで、それはそれとして楽しむべきでしょう。

 結構楽しんで見てきたのですが、2ヶ月も前のことですから、改めて文章にするとなると難しいものがあります。思いだし思いだし書いていきましょう。 

1309) 資料館 「第6回 青青社書展 ~書をたのしむ」 終了・4月27日(火)~5月5日(水)  _f0126829_16401235.jpg
     ↑:上、中村紫泉「北のロマン」。
     ↑:下、桜庭青泉・「灼熱のインドより」。

 違う人による作品ですが、2枚の比較の妙を楽しめます。
 上の作品は北国雪景色が直ぐに連想されるような絵画的作品です。
 下の作品は梵語が連想されて、梵語=インドという主張です。共にタイトルが作品を膨らます効果をねらっています。ストレートすぎる点が面白味に欠けますが、二つが並ぶと効果満点。


1309) 資料館 「第6回 青青社書展 ~書をたのしむ」 終了・4月27日(火)~5月5日(水)  _f0126829_16501042.jpg
     ↑:上、石崎裕子・「海より」。
     ↑:下、佐藤小蘭・「温より」。

 「海」、強く入って流れて強く押さえて、そして再び強く入って流れて強く押さえて、そんなリズムの繰り返し。極太の筆先に適当に飛沫を交えて、「海と波」を表現しているのでしょう。

 「温」、極力飛沫を押さえて、強く丸めて、強く移動して、求心的な字に見えます。なるべく「温」を逃がさないで、力強く内に留めてギラギラさせたい感じです。


1309) 資料館 「第6回 青青社書展 ~書をたのしむ」 終了・4月27日(火)~5月5日(水)  _f0126829_17371.jpg
          ↑:左側、小野里裕子・「晃より」。
          ↑:右側、熊谷裕子・「光」。

 ともに人体に見えます。「座る人」と、「走ろうとする人」です。墨と筆によるデッサンです。
 筆運びが字を書く約束事から解放されていて、それでいて自分の線を出そうとする工夫を感じます。


1309) 資料館 「第6回 青青社書展 ~書をたのしむ」 終了・4月27日(火)~5月5日(水)  _f0126829_17135614.jpg
     ↑:江崎青光・「ありがとう」。

 何て書いてるのかなと思って「タイトル」を読んでみると、「ありがとう」。確かにそう見えるのだが、あまりこういうストレートなタイトルは好みではないですね。ここは「無題」でいきたい。もっとも、書家が感謝を込めて命名しているのでしょう。


1309) 資料館 「第6回 青青社書展 ~書をたのしむ」 終了・4月27日(火)~5月5日(水)  _f0126829_1719119.jpg
     ↑:長家直子・「晩より」。

 笑う小象の顔に見えてしまった。


 大きな紙の書でした。前回の展覧会とは大分趣が違います。余白を生かそうとして、コンパクトになった感じです。そのコンパクトさが床の間に会いそうです。


1309) 資料館 「第6回 青青社書展 ~書をたのしむ」 終了・4月27日(火)~5月5日(水)  _f0126829_1837647.jpg


 上の一文字?コーナーは小さい字ですが、それぞれが個性を出そうともがいているみたいで、楽しく見れます。

1309) 資料館 「第6回 青青社書展 ~書をたのしむ」 終了・4月27日(火)~5月5日(水)  _f0126829_18411945.jpg
          ↑:佐々木絹子・「佛による」。

 佐々木さんとは会場で楽しく語り合うことができました。
 「佛」なのに「笑」と読んでしまって、そのイメージが強く頭に残って、何を語り合ったのかは忘れてしまいました。少し墨が薄い感じでですが、沢山の字画を上手く納めていて、次はもっと大きな作品を見たいものです。


1309) 資料館 「第6回 青青社書展 ~書をたのしむ」 終了・4月27日(火)~5月5日(水)  _f0126829_1847779.jpg
          ↑:熊谷絵里・「春のイメージ」。

 若い方です。「寿」と読んでしまいました。力強さに欠けますが、素直に綺麗に書いた感じです。


1309) 資料館 「第6回 青青社書展 ~書をたのしむ」 終了・4月27日(火)~5月5日(水)  _f0126829_18582176.jpg
          ↑:永森常代・「無感」。

 大胆でザックバランな黒の面積比率です。対して右側は細かく切り刻んだ筆跡で好対照です。全体が「ザ・スミ」という大らかな主張です。小なりとも、果敢に何かにチャレンジしているようで、良い作品と思います。



 以下、第2室の模様です。

1309) 資料館 「第6回 青青社書展 ~書をたのしむ」 終了・4月27日(火)~5月5日(水)  _f0126829_18532837.jpg


1309) 資料館 「第6回 青青社書展 ~書をたのしむ」 終了・4月27日(火)~5月5日(水)  _f0126829_18535977.jpg


1309) 資料館 「第6回 青青社書展 ~書をたのしむ」 終了・4月27日(火)~5月5日(水)  _f0126829_18575100.jpg



1309) 資料館 「第6回 青青社書展 ~書をたのしむ」 終了・4月27日(火)~5月5日(水)  _f0126829_194295.jpg
     ↑:飛騨義昭・「飛」。

 今展一の楽しい絵です。

by sakaidoori | 2010-07-23 19:25 | 資料館


<< 1310) ⑦ロシア旅行(3日...      1308) たぴお 「華 fl... >>