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栄通記

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2010年 07月 12日

1295) 市民ギャラリー 「foto & grafia (5名の写真展)」 7月6日(火)~7月11日(日)


○ foto & grafia
   (5名の写真展)


 会場:札幌市民ギャラリー・2階展示ホール
     中央区南2条東6丁目
     (北西角地)
     電話(011)271-5471

 会期:2010年7月6日(火)~7月11日(日)
 時間:10:00~18:00
   (最終日は、~?:00。)

 【参加作家】
 クスミエリカ 山の内優二郎 高橋勇弥 kuri 奥山来美

ーーーーーーーーーーーーーー(7・9)

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 5人展だが、「女性」を撮る3人の写真家が興味をひいた。それと、この会場ではあまり見慣れない写真展だったので、その意外性も楽しめた。


 
 格好良く攻撃的モデル撮影だ。行け行けムードで、こちらの気分がハイになる。女の魅力を伝えたいのか、男の「理想の女」に迫りたいのか。見る男は自分好みの「女」と、「理想美」の間をいったりきたりする。もっとも、絵にしろ写真にしろ、「描かれた事物や写されたモデルを評価の基準にするな」という格言がある。しかり。だが、男の観念の90数%があらぬ妄想で占められているわけだから、その妄想を刺激する作品に出会った時に、「絵画」とか「写真」の形式論だけを語り合っても面白くないだろう。
 もっとも、今展のような作品は巷の広告媒体で溢れているではないか!その増殖と再生産に追従するだけではないか!という意見もあるだろう。もっともだ。もっともだが、僕は文明批判をする気もないし、能力もないから、あるがままに楽しんだ気分を、文章に留め置くことにしよう。
 (以下、敬称は省略させて頂きます。)


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     ↑:以上、高橋勇弥作品の一部分。

 ポートレートに徹すればと思うのだが、風景やドアを象徴的に作品群の中に取り込んでいる。「女(モデル)」は撮影者にとっては「何か」の為の「入り口」なのだろう。そこんところを写真の力で、ググッと引き込ませたい、表現したいのだろう。その気分はわかるが、撮影者はモデルの魅力の虜にもなっているようだ。
 モデルは普通に立っているだけ。よく見ると表情に堅さがあるみたい。帽子という小道具でモデルの意識は別次元にいくのだろう。ややふっくらとした肉体美をほのかにみせた普段着、実に普通のポーズだが、この辺が撮影者の美意識なのだろう。


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     ↑:kuri

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 意欲ムンムンの写真群だ。細い足とその脚線美を、写真枠の中で見事に目立たせている。モデルの視線は上向きで、体や足の垂直方向を更に更に押し出している。モデルの突っ張った顔が、「顔を見るな!全体を見れ!」と強く命令している。
 背景色は都会の夕焼け模様だ。衣装はセクシャルで挑発的だが、「モデルによる架空世界」を構築しているので、こちらのセクシャル気分は減退して観念の世界に引きずられていく。「あ~、極端な写真だ。この針金のような足が・・・強い強い・・・」
 グッと、こちらも顎が上がって魅入った写真だ。

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     ↑:(目はこちらを正視する。代わりに街頭が全くの中央で頂上に伸びている。)



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     ↑:山の内優二郎。


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 背景が凝っている。モデルと背景が勝負している。
 背景へのこだわりは、目や鼻や口などの部分もしっかり見せようとしている。全体に気遣い、部分にも気遣い、満遍なく美の世界を組み立てるタイプのようだ。
 工場跡地だろうか、廃墟とモデルの組み合わせが綺麗だ。廃墟は美人がいれば甦るし、美人は廃墟があれば一層引き立つ、そんな事を思った。


 残りのお二方は今回は省略します。
 5人の組み合わせ、またどこかで会えるのを楽しみにしよう。

by sakaidoori | 2010-07-12 12:49 | 市民ギャラリー


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