人気ブログランキング | 話題のタグを見る

栄通記

sakaidoori.exblog.jp
ブログトップ
2010年 07月 10日

1292) 市民ギャラリー 「第18回 国際高校生選抜書展  <北海道展>」 7月7日(水)~7月11日(日)


○ 第18回 国際高校生選抜
    <北海道展>


 会場:札幌市民ギャラリー
     中央区南2条東6丁目
     (北西角地)
     電話(011)271-5471

 会期:2010年7月7日(水)~7月11日(日)
 時間:10:00~17:00
   (最終日は、~16:00まで。)

ーーーーーーーーーーーーーー(7・9)

1292) 市民ギャラリー 「第18回 国際高校生選抜書展  <北海道展>」 7月7日(水)~7月11日(日)_f0126829_21385287.jpg


1292) 市民ギャラリー 「第18回 国際高校生選抜書展  <北海道展>」 7月7日(水)~7月11日(日)_f0126829_21392026.jpg
     ↑:上の2枚の写真は優秀作品コーナー。


1292) 市民ギャラリー 「第18回 国際高校生選抜書展  <北海道展>」 7月7日(水)~7月11日(日)_f0126829_21404893.jpg


1292) 市民ギャラリー 「第18回 国際高校生選抜書展  <北海道展>」 7月7日(水)~7月11日(日)_f0126829_2141180.jpg
     ↑:上掲2枚は道内入選作品群。


 
1292) 市民ギャラリー 「第18回 国際高校生選抜書展  <北海道展>」 7月7日(水)~7月11日(日)_f0126829_21441324.jpg
          ↑:入選・帯広柏葉高校2年・新田雪乃。

 大きくてもっとも目立った字、という事での推奨作品。何と読むのかが分からないのが辛い所です。何方か教えて下さい。気分は「山男」とか「雪男」といったイメージです。左右対称文字構えで、廟廊の看板にピッタリでしょう。この気分で「栄通」と書いてもらいたいものです。


 さて、以下優秀作品を載せますが、中国籍、台湾籍、マレーシア籍の中国人を初めに載せます。国籍による、本場「中国人書」の違いがあるかどうか?気になる所です。


1292) 市民ギャラリー 「第18回 国際高校生選抜書展  <北海道展>」 7月7日(水)~7月11日(日)_f0126829_21592418.jpg
1292) 市民ギャラリー 「第18回 国際高校生選抜書展  <北海道展>」 7月7日(水)~7月11日(日)_f0126829_220334.jpg



1292) 市民ギャラリー 「第18回 国際高校生選抜書展  <北海道展>」 7月7日(水)~7月11日(日)_f0126829_2211611.jpg
1292) 市民ギャラリー 「第18回 国際高校生選抜書展  <北海道展>」 7月7日(水)~7月11日(日)_f0126829_2215593.jpg
 ↑:左、「大賞」・中国 上海市敬業中学2年・顔晏。
   右、「大賞」・台湾 高雄高級工業職業学校・宋 佳華。

 左側の顔君、強くて几帳面な楷書です。一字一字に根(コン)を詰めて、これだけの字数を書き上げるとはたいしたものだと思う。しかも中学2年生。もっとも、この学年が何歳なのか?知りたいものです。いずれにせよ、ゆるぎない字面の構築に感心した。
 文章は李白に関したものでしょう。「君見ずや、黄河の・・・」。顔君にゆったりと中国語で読んでもらいたいものだ。李白の天地を漫遊する姿が中国語の音色で再現されるであろう。 

 一方、右側の宋君、ややくせのある流れるような行書です。顔君とは違って、個性発揮の心構えで、中国画の背景の添え字を彷彿させる。筆を立てて書いているから、流れるような姿だが、硬直なりりしさがある。この書は誰なのだろう?いずれにせよ、古書なり伝統書の臨書を沢山経験しているのは間違いない。だから、個性的な字とはいっても伝統の範囲内ということは言える。が、これほどまとめきるとはたいしたものです。
 顔君にせよ宋君にせよ、臨書の経験豊富さに日本人との力量の差を感じた。


1292) 市民ギャラリー 「第18回 国際高校生選抜書展  <北海道展>」 7月7日(水)~7月11日(日)_f0126829_2236227.jpg
     ↑:「大賞」・マレーシア 芙蓉振華中学5年・張 暁盈。

 もうこれは格調高い立派な書でしょう。敢えて言えば、始まりの字なり横文字が重なった時に極太の字になっているのが気になる所だが、原書がこういう字なのだろう。これだけの字の集まりだ、これはこれで個性的と見るべきなのだろう。自由闊達に「書」に親しんでいる姿を思う。


1292) 市民ギャラリー 「第18回 国際高校生選抜書展  <北海道展>」 7月7日(水)~7月11日(日)_f0126829_22442171.jpg
          ↑:「文部科学大臣賞」・大分県大分舞鶴高校3年・小田原廣太。

1292) 市民ギャラリー 「第18回 国際高校生選抜書展  <北海道展>」 7月7日(水)~7月11日(日)_f0126829_22521319.jpg
1292) 市民ギャラリー 「第18回 国際高校生選抜書展  <北海道展>」 7月7日(水)~7月11日(日)_f0126829_22524123.jpg
     ↑:(二行目の始まりの一字目と二字めの語尾の流れ。)

 ちょっと癖が強くて僕好みの字ではない、だから評価もわかりかねる。
 癖は字の最後に強く表現されていて、おそらく原書の書家は独特の個性の持ち主なのでしょう。曰く、「オレの字が一番」そんな書家の雄叫びが聞こえるようだ。癖はあるが、筆の使い方成りは巧みで、これほど癖のある書をマスターしたという点が、評価の対象なのだろう。個性的な書のマスター度にウエイトがあるとしたなら、ありていの見慣れた臨書ばかりにチャレンジするな!という主宰者側のメッセージなのかもしれない。


1292) 市民ギャラリー 「第18回 国際高校生選抜書展  <北海道展>」 7月7日(水)~7月11日(日)_f0126829_22562540.jpg
     ↑:左側、「準大賞」・旭川龍谷高校3年・土田あずさ。
     ↑:右側、「優秀賞」・富良野高校3年・松藤真理子

 石碑です。ともに力感溢れるたくましい字です。


1292) 市民ギャラリー 「第18回 国際高校生選抜書展  <北海道展>」 7月7日(水)~7月11日(日)_f0126829_2343476.jpg
          ↑:(部分図)「大賞・鹿児島県商業高校2年・梅下優人。

 横拡がりの古風な字を丹念に書き進めている。中国人の書を褒めたが、梅下君の丹念さ、臨書経験豊かさもたいしたものです。
 文中に「敦煌」という字が見える。「秦漢」も「蜀」という字も。官職名も見える。いつ頃の字だろう?きっと有名な書体であり文書であろう。こういう書の出所も知らずして印象を書き進めてきました。僕の書の理解度を前提にして読み終えて頂ければうれしいものです。
 

by sakaidoori | 2010-07-10 23:26 | 市民ギャラリー


<< 1293) 大通公園・三味線ラ...      1291) 市民ギャラリー 「... >>