栄通記

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2010年 04月 16日

1267) 市民ギャラリー 「第25回 北翔展 (久守絵画教室合同展)」  4月13日(火)~4月18日(日)

○ 第25回 北翔展
   (久守絵画教室合同展)


 会場:札幌市民ギャラリー・2階全室
     中央区南2条東6丁目
     (北西角地)
     電話(011)271-5471

 会期:2010年4月13日(火)~4月18日(日)
 時間:10:00~17:00
   (初日は、13:00~)

ーーーーーーーーーーーーーー(4・14)

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 久守浩司 氏の教室展
 対象(自然)を強く見つめて、その強さを油彩にしっかりと張り付ける、そんな教室展です。たゆたゆしい心象風景からはかなり遠い画風で、オーソドックスな具象(風景)画と言えばそういうことですが、描き手の心意気という存在感、あるいは自然の光の強さという存在感を引き出すような指導のようです。


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          ↑:本宮順子、「パムッカレの石灰棚」・F50号。

 外国の景勝地。おそらく海も空も青々しているのだろう。海際か山腹か?石灰の地層が露出している。かつては海であっただろう、その岩肌のみを描いている。
 ただただその岩肌だけを描いている姿勢が好ましい。描きたい物を中心にして構図を決める。「この辺が空いているから、何かそれらしい物を入れようか」などという配慮は一切無い。画家がその白さに魅入ったのか、あるいは石灰という生きものの年輪が埋め込まれた塊に魅入ったのか。海外旅行という二度とは来れない場で、1対1でつきあえる存在に会えた喜びが伝わる。
 本宮さんは水彩にも取り組んでいる。水彩は巧みな手さばきや軽やかな勢いを表現するのには良いのだろうが、油彩的粘着感や画家の執着心を定着させるのには大変だ。今作のような、グッと踏ん張った明るい絵、それは彼女の持ち味だと思う。その彼女らしさに久しぶりに会えた。強い姿を見る事ができた。


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          ↑:熊野美子、「春を待つ」・F60号。

 まるで追悼画のようだ。なのにタイトルは「春を待つ」。間違った印象かもしれないが、素直に見た印象を書こう。
 僕は誰かの為の追悼だと見る。それにしても、大胆な大きさだ。全てはこの大きさに託した鎮魂だ。大いなる思いは大きな姿で再現されねばならない。それでもまだまだ大きく描きたい。大きさで思いが満たされるならばどこまでも大きくしよう。
 画家はその人と共に春を迎えたいのだろう。


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          ↑:里見弘子、「錦繍(新宿御苑)」・P20号。

 太くてたくましい茶色い幹、溢れる黄色、子供が遊んでいる。絵が小さいのが心残りだが、いつも見るのには最適の大きさかもしれない。僕ら他人はもっと大きいのを見たくなる。全くの黄色の世界に、枠からはみ出す巨樹にシルエット、それらに包まれて人が点景として存在する・・・、そんな絵を勝手に夢見た。


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     ↑:左側、夏堀幸江、「イギリス庭園の秋」・F30号。
     ↑:右側、小野寺麗子・「窓辺」。

 久守教室展の特徴をいかんなく発揮している絵です。強く強く、明るく明るく、鋭く元気に踊る、自然という存在は絵で満たされているのだ、と主張しているようです。


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          ↑:蔵崎美佳、「約束」・F50号。

 水平線はやや中心より高めにして、空は横拡がり、大地は古典的遠近法を使い前後に拡がる雄大さを表現している。拡がる視線に反して、色合いはムンムンと内側に反響しそうな重たさ。どこか嵐の前触れのようでいて、畦には多くの色が満ちている。その色が稔りを「約束」しているのだろう。



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          ↑:吉川恵美子、「知床連山」・F50号。

 ここには三つの世界が自己主張している。空は空として、「空を飾りとして見るな」と!山並みはゆったりと中心に据えられて、「この絵は私が主人公よ」と。ところが近景の木立は山並みを際だたせる事を拒んで、「この森を、一本一本の木々を見よ」と叫んでいる。
 さて、僕らはどこを中心にして見ようか?あれかこれかではダメと画家が言っている。あれもこれもと、欲張りに主張している。なかなかに強欲な絵だ。そこがこの絵の魅力だろう。


 あと少し紹介したいのですが、きりがありません。また来年お会いしましょう。

by sakaidoori | 2010-04-16 13:16 | 市民ギャラリー


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