栄通記

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2010年 04月 04日

1252) 資料館 「藤女子大学写真部」 終了・3月9日(火)~3月14日(日)


○ 藤女子大学写真部

 会場:札幌市資料館 5室
    中央区大通西13丁目 
     (旧札幌控訴院。
      大通公園の西の果て)
     電話(011)251-0731

 会期:2010年3月9日(火)~3月14日(日)
 時間:9:00~19:00
     (最終日は、~17:00まで)
   
ーーーーーーーーーーーーーー(3・13)

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 1年生に自分の視点が鮮明な作品が多くてびっくりした。
 ここの大学写真部はモノトーンで有名だ。今展は極端な明暗の強や、心象過多の表現は少なかった。淡々とした白黒でもある。そして、比較的見やすい大きさでの展示だから、作品をびしっと見れて気持ちが良かった。その中でも、1年生作品は写真というものにあれこれと迷わないで、自分の撮りたいのを撮るという、あっさりさわやかな姿勢が好ましく思えた。
 見せ方もこなれた感じで、良き写真部の伝統を保っているのだろう。

 とても全員は紹介でません。1年生の5、6人ぐらいになるでしょう。


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     ↑:1年・町田香菜

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 正直に言って、僕はこの作品群にかなり感動したのです。
 まず、2点1組の捕まえ方です。わずかな時間差と大きさを変えることによって、作品の物語に入らせる方法です。映像的手法でしょう。ですけど、たった2点しかないから、前後の動きは余韻というか、見る方の残像として楽しむのです。大きさが違うから、クローズ・アップ気分でのめり込むのです。
 しかも、組みの連作です。一つの組み物語が次の物語の説明になり、しかも違う見方をとして楽しませている。
 全体の流れの主人公は「白い箱」です。でも、本当の主人公は箱を運ぶ「人間」です。あえて、人間を大きく表現しなくて、白い箱に仮託しているのが良い。
 そうは言っても、人を優しく撮っている。この、チラリズムの優しさ表現が心憎い。

 「現場はどこだろう?」と、見る者は思案するものです。その答えを撮影者は、作品群の真ん中に「風景写真」として用意している。残念だが、答えの写真が、あまりに大き過ぎて「解説」過多になっていたと思う。できればもう一組の連作写真を真ん中に入れて、答えの「風景写真」はやや小さめにして、端のほうの展示で充分だったと思う。

 数少ない作品で、ヒューマンなドキュメントにもなっていたと思う。


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     ↑:1年・中出里奈

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 じつに挑発的な刺激作品だ。
 町田香菜が人間のヒューマンな部分をそれとなく伝えている。中出里奈は正面からビッシと人間の裏に迫ろうとしている。
 「目は心の窓」というが、「顔こそ心そのもの」だ。そういう視点であり主張だ。しかも、顔の表情は右左が違うと言われている。本音の顔の面と、建前の顔の面だ。普通、唇は概ね横一文字だが、極端に左が跳ね上がっている人がいる。おそらく、感情線が極端に左に集中しているのだろう。
 その顔の左右の違いを写真という静止画でどこまで突き止めれるか。切り刻んで段違いに見せるという手の込んだ手法で露わにさせようとしている。
 あまりに中央が意図的でキツイから、左右の写真群は普段着の表情を撮っている。面白いことに、中央のキツイ表情はカラーで、普段着群は白黒表現だ。「カラーが自然な姿、白黒は作られた世界」と、逆説的に言っているみたいだ。モデルの衣装や化粧も今風だ。
 強さと知的テンションの高さがウリの撮影者でもある。


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     ↑:1年・青山澪、「距離」。

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 余りにも普通だ。その余りにも普通な感覚・視点をバシッとチャンと撮っているのが好ましい。いや、こちらが恥ずかしくなるぐらいに眩しい。
 ストレートに空を見上げる瞳、唇は閉じられているのだろ、力一杯呼吸をして胸は大きく開いているのだろう。前向きな若さが満開だ。


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     ↑:1年・本田みなみ

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 作る作品群。屋内のスタジオ的撮影と、屋外の実景の中でモデルを使っての試み。(本当にモデルかどうかはわからない。)
 まだまだ手探りなところはあるが、作為的試みが良い。次回はもっと大胆に、もっと大きなサイズでの出品を期待しよう。こういう作品は中途半端が一番見ていて面白くない。ご自分の美学を信じて、ドンドン試みて欲しい。


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     ↑:1年・金子史歩

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 藤女子大学写真部の伝統的なスタイル。実景をモノトーンでビシッと撮るというもの。
 彼女の場合は被写体に「動き」を求めているようだ。そして、人も撮りたい撮影者だと思う。足跡があったり、街や建物と、人を撮れない代替物にもなっている。「動き」に伴うざわめきが伝わればと思う。強調された白黒ではあるが、今一つインパクトが弱かったみたい。
 1年生でしっかりした写真だ。あとはドンドンと被写体に突き進むしかないのだろう。

by sakaidoori | 2010-04-04 13:36 | 資料館


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