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栄通記

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2010年 03月 20日

1233) ②時計台 「第9回 サッポロ未来展 ~Forum~」 3月15日(月)~3月20日(土)

○ 第9回 サッポロ未来展
     Forum
  

 会場:時計台ギャラリー 2階3階全室
    中央区北1条西3丁目・札幌時計台文化会館 
    (中通り、北側にあるビル)
    電話(011)241-1831
 会期:2010年3月15日(月)~3月20日(土)
 時間:10:00~18:00 
 (最終日は、17:00まで)

1233) ②時計台 「第9回 サッポロ未来展 ~Forum~」 3月15日(月)~3月20日(土)_f0126829_17172490.jpg◎ レイヤあーと 「参加型作品」
    当ギャラリー・G室

◎ ギャラリーツアー (日程等、パンフを拡大して確認してください。) 
  

 【参加作家】
 秋元美穂 風間真悟 カトウタツヤ 河崎辰成 河野健 菊谷達史 北田依知子 佐々木ゆか 佐藤志帆 佐藤仁敬 佐藤舞 鈴木秀尚 竹居田圭子 中川治 波田浩司 久山春美 福森崇広 前田健浩 三上曜 宮地明人 谷地元麗子 渡辺元佳 ・・・以上、22名。

 【招待作家】
 高松和樹 棚澤寛

 主催:当実行委員会
 共催:当ギャラリー
 協力:札幌武蔵野美術学院

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー(3・16)

 (1227番の①に続く。)

 当展は40歳未満の若手のグループです。その中でもかなり若い人を載せます。
 (以下、敬称は省略させて頂きます。)


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     ↑:4点とも北田似知子・作。

1233) ②時計台 「第9回 サッポロ未来展 ~Forum~」 3月15日(月)~3月20日(土)_f0126829_1805667.jpg
     ↑:北田似知子、「沈黙」。

 大きな絵だ。そしてパワー全開だ。怖いもの知らずのバリバリ娘!全員集合。実際、画家は1990年生まれだ。今年で二十歳。

 生き生きした「女」を描きたいのだろう。それも、清楚とか上品というのでなく、男をへこませ、かしずかせる粋な「女」だろう。だったら、いっそのこと踏まれた「男」も描けばよかったのに。いや、「男」が入ると面倒だから、男無用の女の世界だ。
 超大作以外にも中品が展示されている。画面一杯に手を抜かないで描いている。女性のポーズはお定まりで面白味に欠けるが、二十歳という年齢だから仕方が無い。習作でもあろう。それにしても重ためのべったりした色合い、ストレートな表現力は頼もしい。
 描くこと描きたいことに悩み無しの現在進行形の画家だ。


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     ↑:佐々木ゆか、①「hesitation」162×194㎝。

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     ↑:佐々木ゆか、②「hesitation」。

 下の②の作品の方が面白い。いろいろと想像を掻きたてられることと、画家自身が静かに自分を見つめているみたいで好ましい。①はいろいろな物を描いて無理に形を決めているみたい。構図も研究中という感じで、画家自身の内発的な強さがあらぬ方向に行っている感じ。
 北田似知子よりも少しだけ年上だが、やはり凄く若い。北田似知子は描きたいことに悩みがなさそうに見える。我が道を行くスタンスだ。佐々木ゆかはどうなのだろう?②の絵などはどこかぎこちない。強さが堅さになっている。進む方向を模索している時期なのかもしれない。

 自分を見つめる暗い世界が好きな佐々木ゆかだ。
 三年前の北星高校美術部「はしどい展」の時の絵もそうだった。作家本人とも久しぶり再会することができた。


1233) ②時計台 「第9回 サッポロ未来展 ~Forum~」 3月15日(月)~3月20日(土)_f0126829_2120446.jpg
     ↑:菊谷達史

  1989年 稚内市生まれ。金沢美術工芸大学(油彩専攻)在籍

 コミカルな作品ですがキャンバスによるしっかりとした油彩画です。
 昨年も同じモチーフだったが小さい作品の寄せ集めで沢山の展示だった。大作も細かい物の集積だった。ユーモアと毒気がコミカルに踊りあっていた。
 今回は大きなサイズにキャラクターをワイルドに収めて毒気を薄めた感じ。「食べる」ことにこだわっていて、間の抜けたノーテンキさも彼の魅力です。


1233) ②時計台 「第9回 サッポロ未来展 ~Forum~」 3月15日(月)~3月20日(土)_f0126829_21365882.jpg
     ↑:久山春美、「滾々」・岩絵具 雲肌麻紙 175×215㎝。

 見た瞬間、たぎる飛沫(しぶき)に戸惑ってしまった。見知った作品の中では写実的で動きが強くなった感じにみえたからだ。その写実的な白いしぶきと左上の岩の形のひょうきんさが合っていないようで困ってしまった。それと、下半分の水の色がとても綺麗で、左下の岩は全体を引き立たせる為にわざと抜けて描いている。何だかいろんな主張が組み合わされているみたい。作家に伺うと、2、3年前の旧作を加筆したとのことだ。過去の美意識を壊さないで、今の美意識を挿入したのだ。作為的と言うことはかなりの自信を持っての加筆なのだろう。
 グイグイ画力を付けている時期だから、あまり過去の作品にこだわらない方がいいような気がした。

by sakaidoori | 2010-03-20 18:21 | 時計台


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