栄通記

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2010年 03月 18日

1229) 大同 「及川幸男・絵画展 『森林の存在』」 終了・3月11日(木)~3月16日(火)

○ 及川幸男・絵画展 
     森林の存在


 場所:大同ギャラリー
      北3条西3丁目 大同生命ビル3F4F
      (南西角地)
    電話(011)241-8223

 期間:2010年3月11日(木)~3月16日(火)
 休み:水曜日(定休日)
 時間:10:00~18:00
     (最終日~17:00まで。)

ーーーーーーーーーーー(3・16)

 札幌では3年ぶりの2回目の個展。前回はたまたもの訪問でのブログ掲載(89番の記事)、今回は友人が教えてくれての鑑賞です。「オイカワ・・抽象画・・」、名前を聞いても思い出せないのだが、「あのトマト栽培の、下川の、農民画家の・・」と画風を交えて直ぐに思い出した。


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     ↑:(4階の左側半分。)

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     ↑:(同じく右側半分。)


 見た瞬間、前回と似てはいるが随分と印象が異なる。より抽象度を高めていて土臭く力強い。


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     ↑:「森林(もり)の存在シリーズ」。

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     ↑:左から、「サンセット PM7:30」、「サンセット PM7:45」、「サンセット PM(?):(?)」(メモミス)

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     ↑:「我れ土にならんシリーズ」。
 自然の具体物が散りばめられています。まさしく「土に同化する」という、作家の宣言です。

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     ↑:「樹の精シリーズ」。

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     ↑:左から、「晩秋のリズム」、「樹氷のリズム」、「朝焼けのリズム」。


 テーマは身近な風土としての自然、その精気や存在感の追求であり、画家とそういう自然(風土)との関係の絵画化なのだろう。

 前回はタイトルが無くても何を描いているのかはおぼろげながらはっきりしていた。もうろうとした中にたたずむ森林が見えていた。「森の精」の表現だろうが、存在感よりも空気感とか作家の望郷の反映なり心象性を強く感じた。濃密な中に具体性と繊細さがあったと思う。それだけ綺麗だった。
 今回、とにかく色が強い。自然の内部に作家自身が立ち入って、その上で自然自身の美しい変化や流れを見定めようとしているみたい。可視的自然を土を扱うように手でいじくりまわる、そして絵の具という流動物との親和性の中で自然を立ち上げる・・・、そんな感じで画家の立脚点を感じた。それは前回の美しさが後退して、堅さと強さになって僕には見えた。そこに他者の目がないのも大きな特徴だ。入る余地がないとも言える。あまりにも迷いが無く、徹底した唯我独尊の画家でもある。

 作家と自然が近くなった分、対象の具体性が薄れて抽象化が進んだと思う。抽象度を高めたいという意識・意欲の結果では無い。作家と風土との距離の問題が抽象化を高めた。
 だが、どんなに自然に近づいてもそれとの一体化は不可能だろう。何らかの宗教的体得、あるいは肉感的エクスタシーを媒介にすれば可能かもしれない。果たして及川幸雄・農民画家はどういう接近の仕方を進めていくのだろう?

 また3年後に当館で見ることができるだろう。強く踊り出した森林(もり)、強くなった画家自身、次回は?。

by sakaidoori | 2010-03-18 18:59 |    (大同)


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