人気ブログランキング | 話題のタグを見る

栄通記

sakaidoori.exblog.jp
ブログトップ
2010年 02月 09日

1188) コンチネンタル 「北星学園女子中高学校 第47回・はしどい展」 終了・2月2日(火)~2月7日(日)

○ 北星学園女子中学高等学校・美術部
    「第47回 はしどい展
 
   
 会場:コンチネンタル・ギャラリー
    南1条西11丁目 コンチネンタルビルB1F・東向き
    電話(011)221-0488
 会期:2010年2月2日(火)~2月7日(日)
 時間:10:00~18:00
     (最終日は、~15:30まで)

 【出品学生】
 1年 林頌子 登坂彩七 
 2年 五十嵐花琳 久保ののか 斯波美野里 
 3年 山本更紗 小川菜摘 吉田楓奈子 南部千里 大橋美穂 菅原亜衣里
 4年 渡辺智美 三上晟奈 鈴木かれん 斎藤美優 松尾羽奈子 平野桃子 鈴木まどか 田中優菜 山内彩加林 清水海月 中井理裟 渡部真衣子
 5年 有川花奈 堀内美沙 真鍋尚里 

※ 注意:上記の学年表記は3年が中学3年、6年が高校3年に相当します。

ーーーーーーーーーーーーーーーーー(1・26)

 以下、会場を右回りで載せます。

1188) コンチネンタル 「北星学園女子中高学校 第47回・はしどい展」 終了・2月2日(火)~2月7日(日)_f0126829_17302883.jpg

1188) コンチネンタル 「北星学園女子中高学校 第47回・はしどい展」 終了・2月2日(火)~2月7日(日)_f0126829_1731451.jpg
     (↑:主に5年・高校2年生の作品。)

1188) コンチネンタル 「北星学園女子中高学校 第47回・はしどい展」 終了・2月2日(火)~2月7日(日)_f0126829_17312918.jpg
     (↑:4年・高校1年生の作品。)

1188) コンチネンタル 「北星学園女子中高学校 第47回・はしどい展」 終了・2月2日(火)~2月7日(日)_f0126829_1732048.jpg
     (↑:中学生の作品。)


 高校3年生が出品していないので、技術的に極端に上手い絵が少ないこと。それに反して、高校1年生の作品が大量にあって、確かに彼等の絵はとても未熟なのだが、非常に意欲的。その両学年が、大きな絵にしっかりとチャレンジしているのが好ましい。しかも、なぜだかほとんどの作品が物語り的なものになっていて、学生達の絵に取り組み傾向が、垣間見えて楽しくなってしまう。


 以下、何点か個別作品を載せます。

1188) コンチネンタル 「北星学園女子中高学校 第47回・はしどい展」 終了・2月2日(火)~2月7日(日)_f0126829_17543711.jpg
     ↑:5年・真鍋尚里、「怒り」・225×180㎝。

 今展で、真っ先に眼に飛び込んできた絵です。タイトルの「怒り」よりも「強さ」が伝わってくる。逆さの少年も、浮遊感というよりも、「どんな体勢でも、やってやろうじゃないか」という力がある。


1188) コンチネンタル 「北星学園女子中高学校 第47回・はしどい展」 終了・2月2日(火)~2月7日(日)_f0126829_1802124.jpg
     ↑:4年・清水海月、「ペルソナ一座のサーカスへ」・180×180㎝。

 4年生なのにしっかりした作品だ。画かれた物達は小さくて重ならないようにして画かれている。すきま風が通りそうな画き方なのに、全体に間延びしない統一感がある。


1188) コンチネンタル 「北星学園女子中高学校 第47回・はしどい展」 終了・2月2日(火)~2月7日(日)_f0126829_1884264.jpg
     ↑:5年・有川花奈、「犠牲」・225×180㎝。

 ぎこちない人物達だが、かえって演劇的な舞台になっていて、目を引く。もし、意識的に変な人物を画いていたのなら、相当にセンスのいい人だ。背景もムンムンとした描写で、独自の世界を表現している。


1188) コンチネンタル 「北星学園女子中高学校 第47回・はしどい展」 終了・2月2日(火)~2月7日(日)_f0126829_18173149.jpg
     ↑:4年・松尾羽奈子。左から、「渇望」・P30号、「純粋な動機」・F100号、「憧憬」・F30号。

 自分の描き方をつかんでの表現。人物を見る目、関わり方をちゃんと絵に表現できていて、油彩画にはある程度の経験を持っているのでしょう。「家族」、ほんとに物語ですね、暖かい世界。


1188) コンチネンタル 「北星学園女子中高学校 第47回・はしどい展」 終了・2月2日(火)~2月7日(日)_f0126829_18594186.jpg
     ↑:4年・三上晟奈、「機械との交わり」・180×180㎝。

 まだまだ絵には成っていないところはあるのですが、絵の中に重ねて表現する感覚に注目したい。一つ一つの画かれた事柄は一切無視して、その形そのもの、形と形の重なりや密着、関係性に注目しよう。
 大きな木の形、それに重なるように足が根っこのように膨らんでいる椅子の形、木に寄り添う人間が木の形をもう一つ増幅している姿・・・面白いと思う。理知的な組み合わせではないだろう。全てをひとくくりにしたいという学生の感性の結果だと思う。
 小品も、蛇口から一塊になっていろんな物が、一つの世界になってはみ出している。(絵としてはこちらの方が面白くて、完成度が高いのだろう。)大作と同じように、膨らんだ形の中にいろんな物を入れ込んで、それでいて一つにする世界に統合する、良いセンスだと思う。


1188) コンチネンタル 「北星学園女子中高学校 第47回・はしどい展」 終了・2月2日(火)~2月7日(日)_f0126829_19204959.jpg
     ↑:4年・平野桃子、「少女と森」・F30号。

 四角が好きな平野桃子さんです。何でもかんでも四角にして、その中にはめ込んで物語を組み立てて行く。もし、この四角だけが絵の中で自動運動を始めたら、大人顔負けの抽象画なるかもしれない。


1188) コンチネンタル 「北星学園女子中高学校 第47回・はしどい展」 終了・2月2日(火)~2月7日(日)_f0126829_19274191.jpg
     ↑:左は中学2年・五十嵐香琳、「個人情報」・P30。右は中学3年・南部千里、「Re: (返信)」・F30号。

 中学生なのにしっかりした絵を描きます。
 上の2作、主張はそれぞれ違うのですが、並べて見ると人物の広がりが似ている。「少年、その裏表」、そんな組み作品にしてしまいそう。


 まだまだ載せたいところですが、この辺で止めておきます。来年にも楽しみが続きそうな「はしどい展」でした。

by sakaidoori | 2010-02-09 20:09 | コンチネンタル


<< 1189) ③写真ライブラリー...      1187) 品品法邑 「常設展... >>